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☆本#342,343 文化「ハンサラン愛する人びと」「ランチに行きましょう」深沢潮著を読んで

断捨離番組に出ていた著者を知り、未読だったので読んでみた。
前者はデビュー作の韓国人のお見合いおばさんを含む、在日韓国人をメインとした短編集。後者は、幼稚園バスの送迎で知り合ったママたちそれぞれが語り手になる短編集で、韓国は関係ない。
著者は両親が韓国人で、日本育ちなので、韓国人側の気持ちは結構リアルなのもあるのかなと思う。

読んだ順は逆なんだけど、デビュー作を読んだ後でランチのほうを振り返ると、韓国色がないのが惜しいような。そこが差別化ではあるし。
偶然か登場人物の名前で被るのがあった。

後者は、ただ単に幼稚園に通う子供がいるから知り合った主婦が、それぞれ最初は面倒と思いながらも、ランチをいっしょにとることで少し打ち解けて、意外と気が合ったり、悩みをシェアしたり、という話。

前者は、フィクションなんだけど日本にいる韓国人も以前はそういう感じだったのかと思ったり、韓国は儒教の国で上下がはっきりしてるとか、日本人女性が韓国人男性と結婚して義母との関係の大変さみたいなものとか(文化的とか、男性上位的)、著者の在日としての体験もあるのかなと、部分的にノンフィクションのように読んでしまった箇所あり。
現在では世界的に男女平等にしようとしているとはいえ、親世代の考えは違うかもしれないし、文化的行事において男女の役割があったりもするし、いろいろ複雑…。

テレビ番組の断捨離時に著者は、親の躾というか教えがある意味呪縛のようになっていたみたいで、父親に言われて所有していた、彼ももう高齢で着ない背広の処分を決めた。母親のチマチョゴリはまだ活用できそうだったので、確か選別してとっておいたのもあったようだけど、断捨離って、タイミングも大事そう。



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