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☆本#506,7 カルト「スキン・コレクター 上下」ジェフリー・ディーヴァ著を読んで

四肢麻痺でNY市警科学捜査顧問のライム・シリーズ11作目。
相変わらずの伏線全回収で、きっちり全部つながる。

ニューヨークの地下で女性の死体が見つかる。毒の針で刺青を刻まれていた。早速、NY市警刑事のサックスが現場に行くも、大した物証は見つからず、犯人の痕跡もなく。

ライムはウォッチメーカーが刑務所で亡くなったと聞く。遺体は火葬されると。そこで、秘密裏に警邏課巡査のプラスキーに内偵させる。ウォッチメーカーの仲間につながる可能性を考えて。

子供のいないサックスには、ボーン・コレクター事件で知り合い、身内のようにケアしていた子供パムがいる。彼女はもう大学生で、ある日サックスに、大学を休学して年上の恋人と世界旅行に行きたい、という。サックスは彼に会ったことがあるけど、ふたりはまだ付き合い始めて1年程度で、その間遠距離だったこともあり反対したところ、パムから避けられ始める。

ふたたび事件が起こり、死体に刺青が。書かれた内容は解明できず。
そんな中、現場で配られたコーヒーを飲んだ、NY市警重大犯罪捜査一課刑事のセリットーが緊急入院。毒を盛られていた。

ライムらが先読みした場所にサックスが捜索に行くと、思いがけず犯人と思われる死体があり…。


著者の本は比較的長いので、登場人物も多く、語り手も複数で、それぞれの話もあり、事件も主要・周辺と挿入されるので、それなりに複雑だけど、出てくることすべての意味が最後にちゃんと全部つながるので、ほんとよくオーガナイズされている。
とはいえ、どんでん返しがもれなくあるので、前半の出来事からの推測はおそらく途中で覆されるんだろうなと予想できるけど。


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