見出し画像

☆本#288 昭和「神よ憐れみたまえ」小池真理子著を読んで

書評で気になってたぶん初めて著者の本を読んでみた。
美しく、賢く、ピアノの才能もある富裕層に属する女性が主人公で、12歳のとき両親が殺される。けど、刑事ミステリーではなく、犯人の心理描写があるので、読み進めると犯人がだれかわかる。主人公の、恋愛、世話になった人の子供の死、片思い、叔父との関係、結婚、離婚といろいろあり、60代で認知症と判明し、タイトルに結び付く。

主人公は外見や能力的には優れていたのに、積極的に何かになろう的なことはない。時代が昭和初期だったのもあるかもしれないけど。もしかして、唯一成し遂げたのは、亡くなった友人の子供を養子にしたことか。

主人公の叔父は、姉に変態呼ばわりされ、夢も叶わないけど、結局最後まで一途だった。唯一。

昭和初期~中期が主なので、時代の変化がわかる。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?