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☆本#29 健康と運勢 「身体のいいなり」内澤旬子著

アトピー、腰痛、30代で乳がんに罹った体験談を赤裸々に綴ったエッセイ。子どものころ身体の弱い子がちょっとうらやましかったときがあるけど、この本を読んだら実際は想像以上に大変で、健康なことはありがたいなと実感。著者は、若い頃より体調がよくなっているらしく、加齢とともによくなるなんて不思議。

化粧品には添加物や香料が入っていて、アトピーや敏感肌のひとには神経を使うキケンなアイテムだ。一度だけ敏感肌になって、保湿しているのに肌が赤くなって皮がむけたことがある。皮膚科へ行き薬を飲んだら2か月で治ったけど、原因はわからなかった。顔だけでも神経使ったのに、全身に症状がでる場合はもっと大変だろう。

セカンドオピニオンは保険適応外だと初めて知った。なので、高い。でも、大病して身体が弱っているときでも、一人の医者の意見を全面的に信じるより、意見を聞きに行った方がいいように思う。が、そんな元気あるだろうか。

それでも聞きに行った著者は既婚者だけど、配偶者に頼らず自分ですべてこなす自立したタイプ。夫婦間の相手を尊重するという姿勢にドライな印象を受けたら、本が出た翌年離婚していた。

あるときなぜかすべてが一気に来て忙しくなることがある。まだ体調が不安定なとき著者に仕事が舞い込みはじめる。このきっかけは、調査や取材で10年ほど費やして書いた本の出版ではないかと思う。自分の時間・お金を投資した分の見返りは、ちゃんと返ってくる。

ちなみに、この本は講談社エッセイ賞を受賞していた。とても納得。

アメリカ合衆国の進化生物学者、生理学者、生物地理学者、ノンフィクション作家で現在82歳のジャレド・ダイアモンドは、クーリエジャポンの取材で、70~80歳が期間が最高だった、と述べている。仕事の生産性も健康も維持していて、若いころより加齢後のほうがよかったらしい。

著者も加齢とともに体調がよくなっているようだし、そういうのっていいなと思う。





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