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☆本#236「小川洋子対話集」小川洋子著を読んで

対談の相手に田辺聖子がいたので読んでみた。ほかに、翻訳者、日米作家、ミュージシャン、元野球選手等も登場。

興味深かったのは、田辺聖子が30代半ばで賞を獲ってからずっと主人公が30代女性だったという話。50歳を過ぎてからそれ以上の年齢の人が書けるようになった、という。最近、若くして賞を獲った女性作家がアラフォーになっても主人公が大学生だったので、なんか腑に落ちる。それぞれタイミングやテーマも影響あると思うけど。

もう一つ、印象的だったので、東大の教授でもあり翻訳者の柴田元幸の訳し方について。彼は作品を読んで、自分の解釈で訳すと。つまり、作者に質問はしないらしい。自分も読者のひとりだから、読者代表として解釈すると。自分の解釈に自信あるのだろうなー。
アメリカ以外の国の翻訳だと、訳者が作家に念のため確認する、というのは翻訳本のあとがき等で読んだことがある。
文化とか時代背景とか現地での流行りとかも、自分のリサーチで済ますのかな。訳すよりリサーチに時間がかかると聞いたことがあったのでこれも腑に落ちた。

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