☆本#214 突然は蓄積の爆発?「鍵のない夢を見る」辻村深月著を読んで
この著者の本はこれまえ読む機会がなかった。
読んでみて、この作品が直木賞を獲ったのがわかる気がした。人の深淵は描いているけど、読後感が悪くない。いたたまれないほどの救い感のなさは苦手だけど、そういうのはない。
メンタルやられてそうでも、ギリセーフな表現。
これは短編集で、表題の作品はない。なぜだろう...。
印象的だったのは、「芹葉大学の夢と殺人」。
主人公の女子大生は顔の整った同級の彼氏ができるけど、彼には夢があり、卒業後別れる。彼女にも夢はあるけど、母親のアドバイスで