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初めての記者会見でやった4つのこと

皆さま、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?今日は、もう大企業の皆様にとっては恥ずかしいほどではあるのですが、ベンチャー企業の当社が初めて「記者会見」を実施してみたので、その企画~当日の運営~効果までを一挙にお届けしたいと思います。では参りましょう~♪

記者会見をやろうと思った背景

ベンチャー企業の広報さんたちと飲み会をやっていた時に、創業3年目企業の広報さんから、「記者会見」ならぬ「記者コミュニケーション」をやっている、という情報をいただきました。年に1回、記者さんたちを集めて、自社サービスを知ってもらうツアー的なことをやっている、と。

「え!?記者会見って、大手企業さんがやるものじゃないの!?まだ創業3年のベンチャー企業なのに挑戦的だなー!いいなー!面白いなー!よーし!ニットでもやってみよう~!!!」

とまぁ、何ともノリと勢いでやろう!と決めたのは、7月半ば。そっから、なにをやろうかを思考していきました。


記者会見でやるべき4つのこと

大きくは、以下4つ。

①企画立案
②社内調整
③集客
④メディア露出化

特に、①の段階で、目的の設定が一番大事かなと思っています。ではこれらを細かく書いていきます。


企画:「記者会見って、そもそも何だろう?」

「記者会見」と聞くと、新サービスリリースや不祥事の謝罪などを想像します。更に、

①ニットが伝えたいこと
②記者さんが書きたいこと

この①と②が必ずしも、一致しているとも限らない。更に、私たちBtoBサービスの場合は、尚更、メディアさんにサービスのことを取り上げてもらうのは厳しかったりします。そこで、①と②の両方を勘案して、企画を立てました。

①ニットが伝えたいこと:「新サービス」
②記者さんが書きたいこと:「新しい働き方」と据え置き

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◆記者会見の目的
①「新サービス」のことを記事化していただく
②「新しい働き方」で弊社を第一想起していただく

そして、何人かのメディアの方に上記内容、スケジュール(曜日、時間帯)、時間の長さなどを相談して、決めました。

更には、どうせやるなら、メディアの方だけではなく、一般の方にもお越しいただいて、「ニットのFAN」になっていただけたら!と思い、タイトルを、「オープンキャンパス」ならぬ、400人×フルリモート×世界33カ国×フリーランス集団を全解剖する「オープンカンパニー」と名付けました。

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記者会見の概要

◆日時:9月15日(水)13:00-14:00
◆場所:オンライン(Zoom)
◆対象者:メディア関係者の皆様、一般の皆様
◆本イベントの特徴
・Zoom配信なのでコロナ禍でも安心してご参加可能。
・質疑応答を通じて双方向のコミュニケーションができるイベント。
・テレワークのスペシャリスト、フリーランス集団、世界33カ国に在住…など、新しい働き方や事業運営に特化している当社だからこそ、新たな発見をしていただける機会。

◆対象者
<メディア関係者の皆様>
・新型コロナウイルス関連のニュースが多い中、テレワークを活かした企業の取り組みを知りたい方
・テレワークに特化した組織の在り方を知りたい方
・新サービス(海外進出支援・学習コンテンツ)について知りたい方
・質疑応答をしながら、自社のメディアに合った情報を得たい方 など
<一般の皆様>
・株式会社ニットやオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」にご興味がある方
・テレワークにおける企業理念の浸透やエンゲージメント向上の方法に興味がある方
・海外在住のメンバーを交えたチームのつくり方に興味がある方 など

◆当日の流れ
▼第1部「新サービスリリース」
会社紹介 13:00-13:05(5分)
多様性に富むメンバー紹介 13:05-13:08(3分)
2つの新サービスのご案内 13:08-13:20(12分)
質疑応答 13:20-13:30(10分)

▼第2部「フルリモート経営における企業文化の醸成」
働き方の未来について 13:30-13:35(5分)
ニットの目指す世界観 13:35-13:40(5分)
オンライン組織と企業文化の醸成 13:40-13:50(10分)
質疑応答 13:50-14:00(10分)

集客:「多くの集客<記事化と関係性強化」

・プレスリリースの発砲:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000231.000059127.html
・人海戦術:あとはもう、人力です。私の持ち合わせている名刺を、片っ端から連絡していきました。「新サービス」「新しい働き方」のどちらに興味がありそうかを妄想して、押しポイントを変えていました。

結果的に、記者さんたちは20人ほど。その他、一般の方も20人ほど集まっていただきました。

当日の流れ

◆オープンカンパニーへの想い
冒頭はメインサービスであるオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」の説明や、コロナ禍で変わったアウトソーシングの依頼業務内容についてお伝えしました。

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◆「未来を自分で選択している」メンバーたち
ニットは、世界33か国から集まった400人のフリーランスがフルリモートで働く会社です。このたびメンバーやイベント・コミュニティを取り上げていくサイト「knit Park」をオープンしました。当社は「未来を自分で選択できる社会をつくる」ことをビジョンとして掲げており、このサイトでは、今まさに「自分で選択した未来」を生きている、多様なスキルをもったメンバーたちを紹介しています。

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◆新サービス①:海外進出支援サービス「HELP YOU+ 海外進出サポート」​
日本市場の縮小に伴い、なかなか市場規模を確保できない状況です。しかし、日本の99%を占める中小企業にとって、そのための調査費用は高額で、海外進出は難しい現状があります。HELP YOUメンバーのうち100名弱が世界各国に点在しています。ただ、海外に住んでいると、どうしても現地での仕事が見つからなかくて「働く」ことを諦めてしまっている人が多いとも聞いています。このサービスによりもっと多くの方が海外で働ける環境をつくっていきたいと考えました。
このように「内需が厳しくなる一方、海外進出を図るも海外出張ができない」という企業様に、ニットで働く海外在住の日本人メンバーが現地の知見を活かし、現地調査&海外進出支援をしていきます。

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◆新サービス②:アカデミーサービス「HELP YOU Academy」
「オフィスワークのキャリアはないが、働きたい」「小さな子どもがいるので、そばにいながら完全在宅で働きたい」など、
様々な思いがある方が学べるような場をつくっていきたいと思い、このサービスを企画しました。
「HELP YOU Academy」は全てオンラインでリアルタイムで受講し、講師やティーチングアシスタントのサポートがあることが特徴です。パソコン操作に慣れていない方もその場で質問ができるので、疑問を残すことなく理解を深めることができます。

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◆コロナ禍になる前から全員フルリモート経営
ニットは創業時よりフルリモートで事業運営をしてきました。その知見を生かし、業務編・企業風土醸成編の2つに分けてフルリモート経営のポイントをお伝えしました。業務編では「顔が見えるチーム体制」「ワークシェアリング」など、企業風土醸成編では「経営に関する数字やプロセスの透明化」や「キャリアアップ施策」についてお伝えしました。

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◆メンバーは多様なライフキャリアを実現
ニットは創業以来、毎年4期連続で増収を達成中で、お客様の継続率は97%です。また、メンバーの定着率は98%で、アンケート調査を行ったところ「働き続けたい」と回答したメンバーは93%に上りました。事業成長を続けながら、メンバー自身も働くことへの充実感を得ているといえます。このようにフルリモート経営でも、働きがいと経済成長の両方をさらに推進して参ります。

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当日の様子(動画)

オープンカンパニーの全貌は動画でご覧くださいませ。

参加者の声

・コロナに関係なく、リモートワークをうまく活用して不動産費や通勤交通費を抑えたい企業は多いはずなので、ニットさんがコロナ禍以前からうまくフルリモートで仕事をされてきた経験を活かし、「リモートワーク推進コンサルティング」のような事業もできるのではないかと感じました。貴重な機会を頂きありがとうございました。
・最後の小澤さんの、リモートワークをめぐる3つの課題の説明がわかりやすかったです。ありがとうございました!

メディア露出:「結局は、営業」

記者会見をやって、すぐにメディア露出につながるとは全く思っていませんでした。ご参加いただいた記者さんに、資料を添付した御礼のメールを送り、反応が良かった記者さんや「つながるかもしれない!」という嗅覚がピーンとくる記者さんには、必ず、アポを入れていきました。アポと言っても、またゴリゴリにプレスリリースなんかを持っていくと嫌われちゃうので、雑談レベル。オフィスへ訪問したり、ランチしたり、飲みに行ったり…。資料を出すことは基本的にしません。話が真面目なところで盛り上がっていくと、サッと出す。そんな感じです。

結果として、日経新聞、朝日新聞さんに取り上げていただきました!

◆記者会見の目的
①「新サービス」のことを記事化していただく→日経新聞
②「新しい働き方」で弊社が第一想起していただく→朝日新聞

◆日経新聞さん
記事を書いてくださった記者さんは、ベンチャー企業担当で、これまで、IPOや新サービス系のことをよく書かれている印象があったため、記者会見後、まずは私のみで訪問。そして、社長+新サービス担当とのアポ(=取材)を設定。結果、10月12日のweb版に取り上げていただきました。BtoBのサービスを取り上げていただくことは、相当な至難の業なので、とても嬉しい機会でした。新規事業、頑張っていきます。
▼10月12日のweb版記事

◆朝日新聞さん
こちらの記者さんは、元々、弊社のオンライン異文化交流の授業なども取り上げていただくなど、親交がありました。そして、記者会見に参加いただいた後、衆議院選挙の特集で、朝日新聞の記者さんたちが、全員、「自分らしく生きている人」を一人取材する、という企画があり、その時に、弊社にお声が掛かりました。結果、当社の365日ホテル暮らしのアドレスホッパーな営業、久保に白羽の矢が立ちました。

新しい生き方・働き方と言えば、久保。ということで、久保は10月上旬に岩手へ行く、ということで、2泊3日の同行取材となりました。丸々2日間、久保の仕事現場や観光の様子を同席され、取材や撮影を実施。そして、記事化となりました。

▼10月20日の夕刊一面(衆院選の特集)

▼10月21日のweb版
カメラマン記者ということもあり、写真がとてつもなく美しいです。
※同内容の別写真が、10月22日の大阪版の夕刊一面にもなっています

▼11月14日の英字版
なんとニットでは初の英字版にもなりました。妙に、カッコいいですw

上記2社以外にも、「新しい働き方」ということにおいては、いくつかのメディアさんに取り上げていただいたり、寄稿の機会をいただいたりしています。また、Twitterでも何人かの方に、この取り組みをシェアしていただいたりもしました。

是非、初めての記者会見を実施される際には、自社で発信したいこと&記者さんが気になりそうなことの両軸で検討いただけると良いのではないかな?と思っています。広報の皆様にとって、少しでも参考になりましたら幸いです。

本日は以上です。

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