リアルに会うことは必要なのか?
皆様、こんにちは。ニット小澤です。
4日連続で東京のコロナ感染者数が100人越え(7/5時点)。経済を回さないといけないので、何とも言えないところではありますが、これから先、在宅ワークは、更に強化されそうだな、という状況ですね。そんな中で、テレワークを主に事業運営をしてきた企業ならではの視点で、改めてテレワークの在り方を考えてみました。
安易なテレワーク促進には疑問
コロナ影響でテレワークを導入される企業が増え、「意外にいいじゃん!」と気付かれた人たちも多いかと思います。それ自体はチャンスでしかないと思う一方で、「何が何でもテレワーク!」「テレワークを導入することが正!」というつもりは、毛頭ありません。業種、創業からの年次、従業員規模、文化…様々な特徴によっても、向き不向きがあります。だからこそ、withコロナはもちろん、afterコロナでも、オフライン・オンラインでの仕事のスタイルを決めていく、ということが改めて重要なのではないかと思っています。
テレワークによる弊害=蛸壺化
蛸壺化とは、端的に言えば、部門間連携ができにくい状態を表します。 部門間連携の必要な仕事がなかなか進まなかったり、積極的に取り組まれなかったりして問題が生じる状態ですね。色んな企業様のテレワーク導入に関するご相談に乗っていると、半ば強制的にテレワーク導入をすることで、
◆テレワークによって生じている弊害
・手を差し伸べる機会がなくなった
・部署間連携が希薄になった
・自分の業務範囲を決めがち
・ちょっとした相談がし辛くなった
・雑談がなくなった
というように、人とコミュニケーションを取って、仕事がオーバーラップしながらイノベーションを生んでいく、ということが難しくなるのではないかな?と思ったりしています。
また「仕事をサボる」ということを回避する方法や「孤独」の解消などが取りざたされていますが、「熱量が伝わり辛い」ということも、大きな弊害と言えるかもしれません。テキストコミュニケーションが中心になるので、「文字に体温を乗せられるか?」ということも、大事なポイント。これが得意な人とそうでない人で、仕事のパフォーマンスや人の巻き込み方も変わってくるかなと思います。もしかしたら、技術力が向上したらそういうことも解消されるのかもしれないですが。
テレワークが上手くいく仕事
一方で、ジョブ型の仕事で、1人でもくもくと仕事をすることや作業系の仕事では、テレワークはすごくマッチしていて、生産性も高い。私自身、出社をしていても、集中するためにオフィスを出る、ということをしています。また、1人ひとりがプロフェッショナルで、互いの信頼関係の元に繋がっている場合も、テレワークが有用だと思います。更に、意外にも、営業職も、お客様との接点量が増えたり、お客様のぶっちゃけトークを引き出しやすくなるため、営業方法を工夫すれば、効果的な営業に繋げることが可能です。オンライン営業に関しては、別のnoteも書いていますので、ご覧ください。
1人ひとりの仕事が役割・目標が明確で、いつまでに、何を、どのようにやるのか?ということが上司・本人が理解している業務はすごくマッチするのだと思っています。
テレワーク≠在宅ワーク
今は、コロナでテレワーク=在宅ワークのように取り上げられていますが、本来、テレワークというのは、オフィス以外で仕事をすることで、家、カフェ、コワーキング、旅行先…などなど、色んな場所で仕事ができることがテレワーク。それこそが時間や場所に捉われることなく仕事が出来る、という魅力だと思っています。また、その働き方が出来るからこそ、日本全国・海外に住んでいる人とも、仕事が出来る。私自身、今までリアルで会ったことのない人と仕事をしたり、オンラインイベントをしたり、ということがコロナをきっかけに増えました。では、
リアルに会う場は必要なのか?
結論、私は必要なんじゃないかと思っています。でもオフィスという形態じゃなくてもいい。例えば、コワーキングとか、カフェで落ち合って会話するとか。頻繁じゃなくてもいいから、リアルに会って話をする、ということは、結構大事なんじゃないか?と思っています。
もはやコロナによって、テレワークを知ってしまった多くの企業が、テレワークを前提にしたり、半分テレワークにしたりするなど、テレワークを積極的に導入していくだろうと思います。それ自体は、本当に嬉しい。
ただ最近、少し違和感を覚えるのは、「週2日在宅」というのは、リモートに慣れる意味ではいいと思いますが、本質的ではないような気がしていることです。なぜテレワークをするのか?なぜオフィスワークをするのか?ということを、会社単位というより、部署単位で明確にした方がいいように思っています。例えば、
◆対面が向いていること
・新規事業創り
・未来を語るブレスト
・キャリア面談
やはり、イノベーションは何気ない会話から生まれたりするのではないかな?と思っていて、これらの成果は、対面でこそ、生まれやすいのではないか?と最近感じているのです。
ニットのリアルの機会
ニットは、5年前からフルリモート前提に始まった会社で、現在、400人全員がフルリモートです。だからこそ、オンラインで、雑談時間を週1回、オンライン飲み会も月1回でやったり、様々なコミュニティを作ってオンライン上で繋がる施策を作ったり、悩んだりするとすぐzoomで会話する環境を作ったり、とオンラインでも心理的安全性を確保できるような設計は、積極的に考案・実行してきました。業務を遂行するという意味では、全く問題はありません。
◆メンバー家族へ会いにいく社長
ただ社長の秋沢は「名もないベンチャーで働くって、家族は心配だろうから」とメンバーが住んでいる長野・鳥取・大阪へ社員の家族に会いに訪れています。また、エルサレムに住むメンバーにも会いに行きました。そうやって、メンバーやメンバーの家族をも大事にしたい、という気持ちが、会社のスタンスである「働くメンバーが、働くということを通じて、幸せになってほしい」という気持ちの表れなんだと思っています。
◆オフィスを構えています
また「みんながいつでも集まれる場所を創りたい」と五反田にオフィスを構えています。DIYでみんなで手作りのオフィス。先日、メンバーが「息抜きで、オフィス来ました~」と15時ぐらいに現れたりもしています。早くコロナが落ち着いて、みんなが積極的に使えるような日が来てほしいものです。皆さま、いつでも遊びに来てください♪
住所:東京都品川区西五反田 7-22-17 TOCビル 10F 41号
◆合宿は一泊二日の泊まり込み
海外組も日本へ帰国し、みんなで未来について語り合ったり、夜通し飲み明かして、色んな話をして、親睦を深めたり。年に2回、そんな場を大事にしています。さすがに、今年は、コロナでオンライン合宿でしたが、やはりリアルに会う緊張感と親密感は大事だなと再認識したのも事実です。
最後に
テレワークが正しい!みんなテレワークにしましょう!という気は、何度も言っていますが、ありません。それよりも、リアル・テレワークそれぞれの強みを理解しながら、自社の状態や部署の特徴として、どちらを選択するかを思考し、実践するのが大事なのではないか?と思うのです。
テレワークを導入することで、評価・育成が変化し、マネジメントも難しくなります。それでも、場所や時間に捉われないテレワークは、とても素晴らしい。この柔軟さを上手く取り入れながら、事業運営をしていくことで、きっと今まで以上に、活き活きとした組織を創ることもできると思っています。
テレワークでのマネジメント方法やオンライン商談の設計、オンラインでのイベントの作り方、オンラインファシリテーションの方法、オンライン・オフラインの業務仕分けや生産性を上げる方法など、いつでもご相談くださいませ♪
自分らしい働き方・生き方を選択できる人を増やしたい。
そう、心から思っています。
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