苦いクッキー

焦げ過ぎじゃね？そう思った。

封を開けて取り出してすぐに気がついた。普段買っているクッキーとは違う様相だ、と。

大量生産されて大手スーパーの棚に並んでいる商品から普段と違うものが出てくるなんて夢にも思わない。なので一瞬戸惑った。

私はスーパーに並んでいる商品を、何の根拠もなく無条件に信頼していた。企業が作るそれらの商品は誰かがどこかで必ず品質チェックしているはず。そうあるはずだと思い込んで疑う余地なく買い物カゴに入れていた。

しかもこのクッキーを買うのは初めてじゃない。なんなら何度もリピ買いしている。だから実は本当は気付いていた。スーパーで手に取った時、普段と様子が違うことに。

透明ビニールのパッケージには中央部分に商品名とデザインがプリントされていて中が見え辛くなっている。でも両端は透明のままなのでよく見れば分かったはずなのだ。

でもそれは多分照明が暗いせいで黒っぽく見えるのだと、勝手に脳内で言訳的な自動修正をして、普段通りのものが出て来ると思い込もうとしていただけだった。

これが友達の手作りだったら、別にどうってことないよ、で済む話。

だが私はこの焦げたクッキーにお金を払っている。

むむむ。腑に落ちないぞ。

焦げてるやん！

食べてみたら結構苦かった。

だって焦げてるんだもん。そりゃ苦いさ。

🍪

この前胃腸炎になって以来、口にするものに気をつけている。スーパーでは加工肉、ハムやソーセージを買わないようしているし、調理済みの便利な加工食品にも手を出していない。

添加物や過剰な塩分が胃腸の炎症を助長する可能性があると言われたからだ。

薬を飲んで治しても、また同じような食生活で胃腸が荒れてしまっては元の木阿弥。イタチごっこにしかならない。

今までは加工肉や乳製品ばかりに気を取られていたけど、これからは菓子類も内容物をしっかりと確認してから買うことになるだろう。

外食も信頼している店でしかできないし。なんだかコロナ禍と同じような制限の多い生活に逆戻りしているようだ。

これを「不便」と取るか「良い機会」と取るかは私次第。そう、考え方次第なんだよなぁ～。

苦いクッキーをポリポリと食べながらそんなことをグダグダと考えていたら、今週もまた月曜日がやってきた。

とりあえず何枚か食べてみたけど今のところまだお腹は痛くなっていない。健康に害を及ぼすほどの焦げではなかったようだ。