![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141518138/rectangle_large_type_2_e91b74d0c5a159a63ba2ef67f02823bd.jpg?width=800)
kg8ユーロ越えのトマトを買った
犬と一緒にマルシェをぶらぶら散歩していたら、あるスタンドの前で小さな女の子が試食でもらった大粒のイチゴを美味しそうに頬張っていた。
何の気なくそこに並べられた野菜や果物をみていると、大きなトマトにkg8ユーロ越えの値札が付いていた。今の為替で1300円越えの価値になる。そのスタンドではその他の野菜も割と高めだったが、極端に高いのはそのトマトだけ。
いくら物価高だと言っても周りのスタンドではkg4ユーロほどなのに。強気の倍額がついていたのが気になって、ひとつ購入してみることに。
中でも大きめのものを選んで店のおじさんに渡すと、サービスだと言って皮を剥いたみかんの房をプラスチックフォークに刺して差し出してきた。
くれるものは頂く主義なので食べてみると、不味くはないが感動するほどの美味しさでもない。
むむむ。こりゃぁハズレかもしれない。
一瞬焦ったがもう後戻りはできない。
店の量りにトマトを乗せたおじさんが、何だかすまなそうな顔をして私を見て言った。「こりゃぁ1kg近くある大玉だよ。6ユーロ超えるけどいいかい?」
「美味しければいいですよ」と私は返す。腹はとっくにくくってある。
「美味しくなかったら文句言いにくるから」そう言うと、「ああ、ぜひ来てくれ」とおじさんは笑った。
財布に入っていた10ユーロ札を手渡すと4ユーロのお釣りが返ってきた。端数は切り捨ててくれたらしい。
袋に入れて手渡された大玉のトマトはずっしりと重い。まるで水晶玉でも買った気分だ。
壊れないように袋の真ん中にそっと入れて、さっさと家路についた。
私の買った超高級kg8ユーロ越えのトマトの品種はCoeur de boeuf(牛の心臓)、酸味が少なく熱を加えて調理するのに適しているらしい。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141517955/picture_pc_744d4028835080587ed264ec377e6002.jpg?width=800)
お昼は前日の残り物で済ませたのでトマトは夜ご飯に。
あまりにも大きかったので今夜は半分だけ。ざく切りにして、塩とオリーブオイルで和えてみた。加熱調理に向いていると聞いても高級食材は先ず生で食べてみたい、と思ってしまうところが日本人。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141517758/picture_pc_8092028f947784c7f39fc677628aabc6.jpg?width=800)
気になるお味は。。。
果肉が柔らかくて酸味がない。大きめにカットしたので一口で頬張ると、口の中いっぱいにトマトのやさしい旨みが広がる。
美味しいには美味しいが、kg8ユーロも出して買うほどのものか?と問われると答えはノン。でもまあCoeur de boeufは元々高い品種だから仕方がないか。。。
いやでも、これで6ユーロは高いよ。
残りの半分で明日は何を作ろうかな〜?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?