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はみ出すものがないのはつまらない

フランス屈指のリゾートシティーだからだろうか、ビーチにほど近いウチの近所では、夏真っ盛りになると水着姿で街中を歩く人が続出する。お店の入り口には犬や食べ物の持ち込み禁止サインと共に、水着での入店禁止サインまで張り出されている。

つまり、禁止サインを出しておかないと、水着姿でお買い物にやってくる人がいるってこと。買い物カゴ下げて桃やバナナを買おうとしていたら、水着姿の人が隣で同じように桃やバナナに手を伸ばしている。。。なんて光景、想像できますか?

東ヨーロッパ系のパツ金スレンダー手足超長美女が極小ビキニの上にシースルーの羽織物をまとった状態、ほぼすっぽんぽんでそこら辺を歩いていたら、そりゃあ美しすぎて見ない訳にはいられましぇん。

黒髪でエキゾチックなボンキュッボンの豊満ボディーのお姉さんなんかはもう、水着から色々とはみ出しちゃって、こぼれそうになりながら道を歩いているのだからたまったもんじゃない。

標準体型の人でも女性ならばたいがい、水着やノースリーブの脇からはみ出し気味になるのがリゾートマジック。海で泳いだ後の疲労感でゆる~くなった気持ちとバカンス中の開放感が、女子のはみ出し行為を助長しているのかもしれない。


犬の散歩をしながらいちいち目を奪われるそんな光景。それを見て久しぶりに思い出した言葉がある。それは、はみちち。随分と長い間忘れていたけれど、昔、多感な頃に友達同士で使っていた言葉だ。

残念ながら私自身は、はみちちしてしまうほどのブツを所有していない。だが、発育の良い友達などは、腕の出る服装をする時は必ず、鏡の前に立つ度にボディーチェックを欠かさなかった。

私の周りにいる女子の間では、はみちちは恥ずかしいことだったからだ。

ところがどっこい、今、この街でははみちちが横行している。そして誰も恥ずかしがってなんかいない。むしろ堂々と、ほれ見てみぃ、と言わんばかりに披露している姿が神々しくもある。

もちろん、はみちちの下にははみけつがある訳で、上も下も、なんなら下腹までもがドーンとはみ出しちゃってる奥様までいたりして。てんやわんやなのでございます。

普段はみ出していないものがはみ出しているのだから、やっぱりどうしても見てしまう。美しくはみ出していたり、衝撃的にはみ出していたり、十人いたら十通りのはみ出し方があるのだから。

そうやって見てみると、男性の水着姿って筋肉以外に見どころがないような。。。だって、何もはみ出さない、ですよね。

今は半ズボンタイプの太ももまでしっかり隠れる水着が主流。女性の水着がピッタリフィットするタイプのものが多いのに対して、男性の水着はただの半ズボン。

ブヨンブヨンの下腹以外に何がはみ出せると言うのだろうか!!

それで街を歩いていても、まあ、暑くてTシャツ脱いじゃったんですか??くらいにしか思えない。衝撃も感動もあったもんじゃない。

なんだかつまんないね~。

せめて美しい筋肉くらいはフル装備していないと、私の視線は奪えないわよ。フフフ。

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