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Mと向き合うということ

大変なことになった。

夜のメッセージのやり取りが少し変な感じだったので大丈夫か聞いたら、泣きながら電話がかかってきた。

前々から精神状態に揺らぎがあるのは知っていて、特に夜になるとそれが顕著になるとは思っていたけど。

こんなに酷かったことは初めてだ。

「今どこにいるの」と言ったら
「道路に寝ています」と言われた。

とにかく安全なところに移動するように言って、
暫く話をした。


話をよく聞くと、きっかけは私みたいだった。

私がこの前話した、Mが人に心を開いていないように見える、ということについて。
彼は仲の良い友人に話をしたらしい。

そうしたら、とても仲が良いと思っていた友人も同じように感じていたのだと。

みんなからそう思われているんだとショックだったと泣きながら話していた。


「それを話してくれる時点であなたのことを大切に思っているということだと思うよ」

という話をしたけれど聞く耳も持たず、

「自分は邪魔。存在意義がない」ということを言っていた。

そしてなによりも私が気になったのは、
「優しくされたくない」と言われたことだった。

そうか。
私にとってSMは愛だけど、
彼にとってSMは自傷行為の延長なんだ。

マゾと言われる属性の人たちは少なからずこのような感情を持っているんだろうか。

多少の闇は見せて欲しいし支えてあげたい。
癒しとしてそばに居てあげられるのは嬉しいけれど、
自傷行為の道具として利用されるのはとても不愉快。


今日は夜予定があるからそちらに行けないよ、と言っていたのに、
電話を切ったあと店の場所だけが送られてきた。

これから別の友達と合流すると言っていた場所に、
私にも来て欲しいらしい。

私の方が振り回されている。

Mがこちらに来ると言ったら会ってあげようかと思ったけど、
そんなふうに深夜に大切な人を雑に呼び付けるのは
私の常識の中にはない行為だ。


寄り添いたいという私の想いを蔑ろにされたことに憤りを感じたし、
たったこれだけのことで一度ペットにした子に対して不信感が募ってしまう自分の未熟さも嫌になった。

人と深く向き合うというのは痛みを伴うし難しい。

元々私たちは全く違う生き物なんだから。

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