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ささやかな幸せ、それが私にとっての『最高の1日』なのかもしれない。

朝8時、目覚まし時計の音で私は目を覚ます。

スマホのアラームから目覚まし時計に変えたのはいつだったっけ。そんなことをぼーっと思いながら、アラームを止める。うーんとベッドの上で伸びをして、窓までてくてく歩いていく。

カーテンを開けると、空の青と木々の緑、そして色とりどりの季節を彩る花たちが目に入ってくる。

新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み、「よく寝た」とひとり呟く。

自然と日常がちょっと混ざり合ったぐらい、そんな朝の静けさが自分には心地よい。

いま住んでいるのは田舎でもなく都心でもない、ほどよい便利さがある地域。ちょっと足をのばせば、海にもいける。なにかぼーっと考えごとをしたい、心落ち着かせたい、そんなときは決まって海まで散歩するのが最近の息抜き方法。

ここでの暮らしを始めてから、車やバイクの耳に響くあの音、夜な夜な騒ぐ声、隣の部屋から聞こえてくる生活音、そんな音たちに眠りを邪魔されることはなくなった。

朝ごはんの前には、朝の習慣となっているヨガをしてからだを起こす。ヨガで気持ちをリラックスさせて、やっと私の1日が始まるような感覚になる。

先日購入したコーヒー豆を取り出し、一杯のコーヒーを淹れる。気になっていたカフェの店主さんがおすすめしてくれたもの。あたりに広がるコーヒーの香りに癒され、朝から幸せな気持ちに。

コーヒーのお供は、これまた気になっていたパン屋さんで先日購入した食パン。ふかふかの食パンには何もつけない、それが私の楽しみ方だったりする。

パン屋さん巡りは趣味の一つだから、最近の朝ごはんはもっぱらパン派になってしまった。おいしいパンは私にとって気分をあげてくれるアイテムなんだろうね。

そして服を着替え、職場へ向かう。

オフィスカジュアルとかOLさんっぽくとか、そういう縛りがなくなった。好きな服装でいられるのは気分も上がるし、とっても気がラク。

私のいまの職場は最寄りから二駅先にある。

たった数分の電車時間。満員電車は苦手だけど、私が乗る方面は都心行きではないから混み合うことはほぼない。ちょっとの通勤時間が自分を仕事モードに切り替えてくれるから、私は案外この電車通勤の時間が好きだったりする。

いまの会社は週2〜3回出社、あとはリモート。とはいえ出社したかったらきていいよというスタンスなので、とても気がラク。自分のペースで進められる、それが私が職場に求めていた条件の一つでもある。

10時が私の始業時間。いまの仕事では中国語を使う機会がある。

写真を撮ったり、文章を書くことだってある。好きがだんだん仕事につながっている感覚、これがここで頑張っていこうと思える理由。

バックオフィスの業務もするから、うまくバランスがとれているんだろうね。非日常はたまにだから頑張れる、なにかをつくりだすにはエネルギーが必要だから。

お昼はその日出社していた人たちと、職場近くにある気になっていたご飯屋さんへ。気になるカフェやお店は数え切れないほど。コンビニで済ませるのはなんだか惜しい気がしてしまう。お弁当の日もあるけど、たまにはね。人と話すと元気になれるから、そういう場を自分からつくっていく。

そして職場をでるのは17時。まだ空は明るい。

家までの帰り道、最近通うようになったカフェに立ち寄る。おしゃべりで可愛らしい店主さんとお喋りして、今日のおすすめだよと勧められたベーグルを購入する。これは明日の朝ごはんにしようと。

いい香りがただよう紙袋を片手に、これまた足繁く通う花屋さんへ。今日はいい出会いあるかなとあたり一面に置かれた花たちを眺める。この時間がなんとも愛おしくて、週に1回は必ず訪れるようになった。

その日入荷していた季節の花が気に入り、リビングに飾ろうかなと思いを馳せながらレジへそのお花を持っていく。今日もいい出会いがあった。

時間もいい感じに過ぎ、オレンジ色の空が目の前に広がる。

帰り道、夕焼けをみながらひとり歩くのが好き。これはずっと変わらない。綺麗だなとぼそっと呟き、信号が青になったのでまた家に向かって歩き出す。

家に着いたら、夕ご飯を作り出す。

ゆとりのあるキッチンでつくる料理。作るのめんどくさいという人もいるけど、私にとって料理はリラックスできる時間でもある。

なにか疲れたとき、やる気がでないとき、そういうときはキッチンにひとり立ち、無心でなにかを作ることも。

今日はニラをつかって炒め物をつくってみた。その日その日の気分でつくる料理、いつの間にかぱっとつくれるレパートリーが増えていたみたい。

のんびりと美味しく夕ご飯を味わったら、とことん自分を癒す。自分癒しタイムと勝手に名付けてるけど、これが夜のルーティーン。

好きな番組をみて、お笑いをみて笑って、気になっていた記事を読んで。そこからお風呂にはいったら時間はあっという間の22時。

大好きでお互いを応援し合っている彼のLINEを返したら、スマホの電源は切ってしまう。電話は明日、時間のあるときに。いまの彼との距離感はこれがちょうどいい、だからずっと続いてるんだろうね。

そして始まるデジタルデトックスタイム。

オルゴールを流し、日記を書いたり本を読んだり、じっくりと自分に向き合う時間をつくる。最近は小説を読むことも増えた、自分の中にいろんな人たちの考え方や価値観が蓄積されていくのがなんとも心地よい。

ときに海外小説を読むこともある。翻訳なしで読みたい、そう思って毎日言語学習は続けている。文化を知るためにその国の言語を理解する、相手を理解したいから文化を知りたい。うん、中国語も英語も勉強しつづけてよかった。実際、仕事にも繋がったしいいことだらけだ。

本を読んでいるとだんだん眠くなってくるので、24時には寝室へ。

木やベージュ、茶色といった自分が落ち着く色味と素材で揃えたこの部屋がお気に入り。

自分の好きでまわりを満たしたい、そう思ってここに引越すときに家具を一気に変えてみた。一目惚れしたランプをみているだけで、心は満たされる。

車もバイクも、隣の部屋から聞こえてくる音もない、静かな空間でそっと目を閉じる。

側から見たらただの日常だけど、私にとっては最高の1日がこうして過ぎてゆく。

・・・

この文章は、古性のちさんとじぶんジカンさんの最高の1日を考えるノートに書いたことを自分なりにまとめてみたもの。

なかなか眠りにつけずにいた昨晩。ふといまだと思い立ち、思うままに私は真っ白なページに自分が思う『最高の1日』を書き出していた。

海外で暮らしたい、キラキラの生活、バリキャリ、そんなことを夢描いていた時期もあったな、と当時を懐かしみながら夜な夜な書いた文章を読み返す。

案外わたしの幸せって小さなことだったのかもしれない、何度か使われていた「心地よい」その言葉が教えてくれた。

これは3年後を思い描き書いた最高の1日。なんでか分からないけど、なんとなく28歳は何かの節目な気がしているんだよね。

きっと毎日を過ごしていく中で、自分にとっての最高の1日は更新されていく。またいつかこのワークをやったとき、自分にはどんな変化が起きているんだろう。

その変化を楽しみに思える自分がいる、これはきっと素敵なこと。

自分をみつめるきっかけをプレゼントしてくれた古性のちさんとじぶんジカンさんに、感謝を込めて。


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