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【読書感想】整える習慣/小林 弘幸

「整える習慣」こちらの本、読みました。

著者の小林弘幸さんは自律神経研究の第一人者とのこと。

これまでは「睡眠」「筋トレ」「頭痛」といったジャンルの読書感想が多めでした。
最近はそういった健康面のジャンルに興味があり、自律神経に関しても興味を持っていました。

ということで、自律神経に関する本として読みやすそうな本書を手に取ってみました。


本の内容

まずはAmazonから本の内容を抜粋します。

著書累計200万部突破。
メディアで大人気の医師が、
自律神経と上手につき合う108の行動術を伝授。
コロナ禍により、知らず知らずのうち、
私たちの心と身体は大きなダメージを受けています。
そこで大事になるのが、
自律神経を整える毎日のちょっとした積み重ね。

こんな感じの本です。

1テーマ見開き2ページにまとめられており、読みやすかったです。

著者情報

本書の著者である「小林 弘幸」でネット検索したところ、いくつかヒットしました。
リンクしておきます。

いくつか引用と感想

午前中の「勝負の時間」を無駄にしない

コンディションを整えるのと同様に「コンディションに合わせた時間の使い方」もとても大事な要素です。
そもそも、人間には「集中力が高まる時間」「ものを考えるのに適した時間」があります。
それは午前中。
多くの人が9時から10時くらいに出社すると思いますが、それから昼食までの時間がもっとも集中力が高く、ものを考えたり、創造的な作業をするのに向いています。
そうした、いわば「勝負の時間」にメールチェックをしたり、重要度の低い会議やミーティングをするのは、はっきり言って時間の無駄。
仕事の質を高め、効率を上げたいと思うなら、やはり「体の状態」と「仕事内容」のマッチングを見直すべきです。

せっかくなので、自分の仕事の流れを振り返ってみます。

午前中の流れは、

  • 9時:メールチェック

  • 9時半:デイリーの会議

  • 10時:デイリーを受けて、その日やるべきタスクの整理

  • 10時半~:メイン業務スタート

といった感じです(ザックリですが)。

メイン業務をスタートするまでに、既に1時間半経過しています。
午前中の半分はもう消化されてしまっていますね。
さらに会議が長引いたりすれば、メイン業務の取り掛かりがその分遅れたりもします。

振り返ると、引用で触れているNG行動(メールチェック、重要度の低い会議)を午前中にしてしまっている感じがします。
午前中が「勝負の時間」だとするならば、少しもったいないですね。

もう少し、午前中の勝負の時間にメイン業務の時間を充てたい。
となると対策案として浮かぶのは、

  • もう少し朝早くに仕事を始めてみる

  • 優先度の低いタスクを午後に回す(後述)

  • タスク整理を前日にある程度済ませる

といった感じでしょうか。

デイリーの会議を別の時間帯に移すのは簡単にはいかないので、それ以外の案となるとこういった感じかなと。

昼食後の2時間は捨ててOK

午前中の「勝負の時間」とは真逆で、昼食後の2時間はほとんど仕事がはかどらないノンファンクション(非機能)な時間帯だと思ってください。
そもそも動物は食事をしたらゴロンと横になって休むのが自然の姿。食べたものを消化するための時間ですから、当然、体はその作業に集中しようとしています。
そんな体の構造に逆らって「効率よく仕事をしよう」「集中力を高めよう」なんてやっても無駄です。
この時間、一番大事なのはあきらめること。「どうせノンファンクションな時間なんだ」とあきらめてよいのです。
「集中して仕事をしたいのに、はかどらない」「もっと効率よくやりたいのに、眠くなってしまう」と考えるほうがかえってストレスになり、自律神経を乱してしまいます。
そんな無駄なストレスを感じるくらいなら、いっそのことあきらめて、とにかくルーティンワーク。この時間を利用してメールをチェックしたり、返信するというのもひとつの方法です。

「昼食後の2時間はほとんど仕事がはかどらない」
これは引用でも触れている通り、昼食を消化する時間で眠くなってしまう、とのこと。

それに加えて、睡眠圧力的にも眠くなる時間帯のはずです。
引用では触れてないですが、これも仕事がはかどらないのに影響しているかなと思っています。

睡眠圧力に関しては、以下の引用で触れています。
こちらも良ければぜひ。

【読書感想】熟睡法ベスト101 - 午後の眠気対策はランチメニューを見直す

この時間帯は仕事が捗らないとするなら、午前中にやってしまっている優先度の低いタスクをここに持ってくるのが良さそうですね(メールチェックなど)。

あとは昼食を早めに済ませて昼寝の時間を確保するのもアリかなと。
昼寝によって午後のパフォーマンスを多少なり上げることはできるかなと思っています。

昼寝に関しては、以下の引用で触れています。
こちらも良ければぜひ。

【読書感想】最新科学が証明した 睡眠にいいことベスト211 - 昼寝は午後2時から20分程度がベスト

「終了間際」の集中力を利用する

サッカーやラグビーの試合を見ていると、終了間際にあきらかに集中力が高まって、より攻撃的になることがよくあるでしょう。肉体的にも精神的にも疲れているはずなのに、「もうすぐ終わる」という状況になると、人間はさらにもう一段ギアが上がり、集中力が高まります。
この「終了間際の集中力」を仕事に活用するのも、とてもいい方法です。
終業時間の1時間前になったら「あと1時間で、これだけの仕事をしよう!」と気持ちを入れ直してラストスパートをするのです。これはリモートワークでも同じです。場合によっては、朝の「勝負の時間」より高い集中力で仕事ができることもあります。
一番よくないのが、残業やリモートワークでの、終わり時間を決めない仕事が当たり前になっていて時間的なデッドラインがない状態。「締め切りのない原稿は完成しない」とよくいわれますが、自分の能力を100%発揮するには、自分自身に上手なプレッシャーをかけることも必要なのです。

2つ前の引用(午前中の「勝負の時間」を無駄にしない)と並んで集中力が高まる時間帯が「終了間際」なようです。

私はリモートワークになってから、仕事とプライベートの境目が曖昧になっています。残業前提のスタンスに少し寄ってしまっている気がします。

ただ残業前提のスタンスだと、引用にもある通りデッドラインがない状態です。
この状態だと、集中力は高まらないんだろうなと。
「終了間際の集中力」を発揮できないんだろうなと。
そんな気がします。

一日の時間帯で振り返ると、本書で推奨している集中力が高まる時間帯(午前中、終了間際の1時間)にメイン業務をうまく充てれてない感じがします。

今後はタスクの優先順位を設定する際に「時間帯」を意識すると良さそうです。
そういったことに意識を向けながら仕事をしてみようと思います。

人の評価は口にしない

ストレスの9割は人間関係にあります。
ストレスを抱えると体のコンディションはどんどん悪くなりますから、コンディショニングの側面から見ても人間関係の改善は不可欠です。
そこでひとつオススメしたいのが「人の評価は口にしない」ということ。
人の悪口を言うことで日ごろの鬱憤を晴らす人もけっこういますが、長い目で見れば、そういう人のほうがより多くのストレスを抱え、自らのコンディションを崩しているように感じます。
数年前から、私は誰かの話題がのぼったときは「よく知らないんですよ」「いや、あまりよくわかりませんね」と言うように決めています。
この「決めておく」というのが大事なポイント。

私も出来るだけ「人の評価は口にしない」ようにしています。

昔、友人と愚痴っぽい話で大いに盛り上がったのですが、帰り道にすごく後悔しました。
ストレスが発散されたのは愚痴を話していた瞬間だけで、帰り道には既に後悔や罪悪感で新たなストレスが生まれている感覚がありました。

愚痴っぽい話をしたことで生まれた新たなストレスは、大きく分けて以下2点です。

  • 愚痴っぽい話に付き合わせてしまった友人への罪悪感

  • 愚痴の対象となった人への罪悪感

上記2点の罪悪感がストレスとなり、愚痴で発散されたストレスを上回った感じです。

愚痴が対象となった人に伝わることはおそらくないので、そこまで罪悪感を感じる必要はないのかもしれません。
ですが、いかんせん私は気が小さいので愚痴っぽい話はシンプルに向いてないなと思いました。

ちなみにその後、愚痴っぽい話で盛り上がった友人と再び話す機会がありました。
するとどうやら、その友人も同じような罪悪感を抱えていたみたいです。

結果、その友人と話す時は愚痴っぽい話をすることがなくなりました。
趣味の話しかしなくなりました。

その方が、お互い精神衛生上よさそうです。

入浴法。お湯は39度、全身浴5分+半身浴10分

体の状態を整えるためにも、一日の疲れをリセットするためにも、夜にお風呂に入るのはとても大事です。シャワーで済ますのではなく、湯船につかるのは不可欠だと思ってください。
(中略)
まず、お湯の温度は39~40度のややぬるめにします。そのお湯を肩から全身にかけてから、ゆっくり湯船に入ります。
すでに述べた通り、自律神経は温度の変化に弱いので「ぬるめのお湯」で「体を慣らしてから入る」という部分がポイントです。
そして、最初は全身浴を5分。首には自律神経を司るセンサーがたくさんあるので、首までつかってじっくり温めると、それだけ体の状態は整ってきます。
次に、半身浴を10分やります。
よく「半身浴をやると、お風呂を出たあとでも冷めにくい」という話を聞くと思います。それは真実で、下半身をしっかり温めることは特にオススメです。
ただし、あまり長く入りすぎると、せっかくリラックスした体が再び興奮して、交感神経が上がってくるので、半身浴も10分で終えることが大事です。
半身浴は体全体が温まっている割に、全身浴のようなお風呂から出た際の「冷え」を感じることが少ないので、温度差の影響を受けずに済みます。
「5分の全身浴、10分の半身浴」という時間については、個人の好みで少なくしても問題ないので、自分の体に合う最適な時間を探してみてください。

睡眠本でお馴染みの入浴に関して。

睡眠本だと深部体温の上げ下げに関しても触れていますが、本書では触れていません。
ただ、推奨しているお湯の温度や入浴時間が似ていたため、またしても引用してみました。

これまで読んだ本でも、お湯の温度はぬるめ(39度くらい)、入浴時間は15分くらいと似通っています。

「入浴による深部体温の上げ下げ」は頻繁に遭遇するトピックなので、これまでの引用を1つの記事にまとめました。
こちらの記事も良ければぜひ。

これまでの引用は「睡眠」の視点、今回の引用は「自律神経」の視点です。
視点が異なってもお湯の温度や入浴時間の目安が似ていたのは興味深いなと。

目安は似ていましたが、今回の引用の中でも個人的に新しい発見がありました。

それは、

  • 体を慣らしてから入る

  • 全身浴と半身浴を組み合わせる

の2点です。

特に「体を慣らしてから入る」はこれまで全然できておらず、いきなりザブンと湯船に浸かっていました。
今後は最初にかけ湯をしたりと、体を慣らしてから入るように気を付けようと思います。

ザブンと湯船に浸かると気持ちいいので、ついやってしまうんですよね。
でも気を付けないとですね。

食事は「腹6分目」を基本とする

食事の基本は「腹6~7分目」。これを当たり前の習慣として続けるだけで、コンディションは決定的に違ってきます。
最大の目的は消化管に負担をかけないことです。
消化管とは、口から始まって食道、胃、小腸、大腸、そして肛門に到る「消化」をするための「管」のことです
当然、自律神経がこうした器官を司っているのですが、満腹まで食事をすると消化管に大きな負担がかかります。食後に頭がぼんやりするのは、消化管の働きに血流が集まり、その他の器官を十分に働かせることができていないからです。
コンディションづくりの基本として覚えておいてほしいのですが、そもそも「体の一部に過剰な負担をかける」のはタブー。
食べすぎれば消化管に過剰な負担がかかりますし、長時間パソコンやスマホに向かえば、目に過剰な負担がかかります。
大事なのは、一部の器官に100のテンションをかけないこと。食事も、仕事も、生活も「特定の器官」にテンションがかかりすぎないように気を遣う――大事なコンディショニング意識です。

「満腹はなるべく避ける」というのは、なんとなく意識していました。
ダイエットをしている身でもあるので、満腹にならないように気を付けています。

ただ、満腹は避けているとはいえ「腹8~9分目」くらいになることは多々あります。
もう少し控えめに、本書で推奨している「腹6~7分目」を狙うように意識したいと思います。

引用した内容で印象に残っているのは「体の一部に過剰な負担をかけないこと」「一部の器官に100のテンションをかけないこと」といった部分。

あと、私も気を付けないとなと思ったのは、引用でも触れている「目に過剰な負担をかけてしまう」こと。

仕事で長時間パソコンに向かっていますし、プライベートでも長時間パソコンに向かっています。
さらに休憩でもスマホを操作したりで、目にはかなり過剰な負担をかけてしまっています。

仕事の長時間パソコンはあまり減らすことができないので、プライベートでのパソコンやスマホ時間を減らさないとですね。

おわりに

ということで「整える習慣」に関してアレコレ書いてみました。

今回の記事で引用したのは、

  • 午前中の「勝負の時間」を無駄にしない

  • 昼食後の2時間は捨ててOK

  • 「終了間際」の集中力を利用する

  • 人の評価は口にしない

  • 入浴法。お湯は39度、全身浴5分+半身浴10分

  • 食事は「腹6分目」を基本とする

の6つでした。

前半3つの引用をざっくりまとめると、一日の時間帯別のパフォーマンス(集中力)に関してでした。
「昼食後の2時間は捨ててOK」は、なんとも潔くて良いなと思いました。

また、これまでの記事でも何度か引用した「入浴法」をまたしても引用してみました。
これまでは睡眠本からの引用でしたが、今回は自律神経の観点からだったので新鮮でした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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