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わたしに野球を見せてくれた人

わたしには聴覚障害がある。
大学3年から5年間くらいかな、障害者でも健聴者でもない、でも聞こえないときは本当につらかった。

死にたいというより死んでもいいやと思ってた。よくないよね。
つらすぎてわたしじゃなきゃ死んでるわ、生きてるだけ褒めてよってときもあった。


聴覚障害はコミュニケーション障害でもある。友達の話が、どんどん理解できなくなる。

読唇術っていうのは口だけを見てるのではなく、マスクは勿論、サングラスをしている人とも会話が出来なかった。

全神経を集中させて相手の言ってることを聞き取るのでまぁ疲れる。
相手も疲れるだろうけど。
だから人と会うことがどんどん減っていった。


そんな中でひとりだけよく会う友達がいた。
当時ほぼ全ての誘いを断っていたけど、その友達だけとは会えた。

2013年9月22日。
友達が横浜スタジアムへ野球を観に連れて行ってくれた。

初回、荒波選手の3ランホームラン。
4回に追加点、7回8回にダメ押し。

8-1でベイスターズの勝利。

震えるように興奮して、心の底から楽しかったのは、耳が悪くなってから初めてだった。


野球は耳が聞こえなくても楽しめるんだよね。

そこから野球にのめり込んだ。
シーズン終わりに近かったからその年は一回しか行けなかったけど、シーズンオフの間にグッズを買ったりファンクラブに入ったり。

何かに夢中になることがしばらくなかったから、部屋にあったぬいぐるみに球団の帽子をかぶせて、早くシーズン来い、シーズン来いってずっと思ってた。

シーズンが始まって、やっぱり応援歌は全然わからなかったけど、それでも周りに合わせて手を叩くだけで楽しかった。
音程はわからないけどリズムを暗記してました。基本繰り返しだし。よく間違えたけど。

難聴になって人と会うのが億劫になって趣味だった音楽も聴かなくなったけど、野球に出会えて最高に人生が楽しくなった。
いまでも仲良くしてくれる友達と、野球との出会いに心から感謝してる。

もし聴覚障害を持っていて、人生つまらないなと思ってる人がいたら、野球じゃなくてもいいからスポーツを見てみてほしいです。
わたしと同じように楽しく思えることがあったら、嬉しいなと思います。

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