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【漫画感想】異世界居酒屋「げん」12

 もう12巻も出ているんですねえ……。1冊あたりの含有量が少ないからまだまだ全然進んでないようにさえ思える。
 そんなわけで、「異世界居酒屋「げん」12」の話です。

 もともとは、小説家になろうで連載されている「異世界居酒屋”のぶ”」の、スピンオフ漫画です。異世界「オイリア」につながってしまった普通の居酒屋「げん」というお店が、店主の娘やその婚約者、また異世界の客に飯を振る舞ったりすることを通じていろんなことが起こる、というストーリー。なお、その「のぶ」のほうは、僕が唯一小説家になろうでブックマークしてまで読んでいる作品です。更新がめったにされなくなって寂しい。

 で、12巻では、それまでのレギュラー登場人物であった人の結婚話が進んだり、主人公たちの結婚話に区切りがついたりで、物語としてもひとつ落ち着いたかな、というところ。あ、これまだ終わりじゃないんですよね。なんか終わったような雰囲気になっちゃったけど。こういう話って、無限に続けられるから切りの良いところってのが難しいよね。

 でも、「のぶ」に比べると「げん」は読み応えがないかなあ、と正直思っています。「のぶ」は、単に文明度の低いところに現代のものを食わせる、というだけでなくて、食わせた結果その世界が少しずつ変わって大きな流れが出来る、というところが良いところなのでした。そこが、単なる異世界転移小説と違うところ。「げん」はそこがちょっと弱いなと思っていました。なんか凡百の異世界ものって感じ。「異世界食堂」あたりと大差ない。まあ、12冊も続いているんでね、それはそれで人気あるんだと思いますけど。絵のせいなのかキャラにもあんまり思い入れがね、わかないんだけど。今回主役的な扱いだったあの人も、いたねそんな人、くらいの気持ちだった。

 なお小説版もある。これは漫画をあとから小説にしているのかな。漫画のほうが先行していて、小説はあとの発表になっている。これも買ってきてはいるので、後で読む。

 そういえば異世界居酒屋のぶはドラマ化もされていて、先日からNETFLIXで配信もされている。WOWOWの作品だけど。

異世界居酒屋「のぶ」

 ドラマについては、学芸会というか、そりゃないだろ、という話になっていてファン的には辛い。ゲーアノートとか、原作では一本筋の通った人物として描かれているが、ドラマでは単なる嫌なやつになっている。それに、日本語と現地語がごちゃまぜで違和感がバリバリなのだ。
 実はアニメにもなっている。バンダイチャンネルかなんかで見られる。すごい人気だよね。他にも本当の居酒屋(養老乃瀧)とコラボしたメニュー本を出していたりしている。このメニュー本もひどいものだった。「のぶ」ってもとは老舗料亭の出身の板前がやっている、というところが大事なところなんで、思いっきり大衆居酒屋を打ち出したコラボしてもなあ、と。
 そう、人気なんだけど、メディアミックスには恵まれてない印象なのだ。まあ、漫画と、スピンオフ漫画とで十分なんだけども。エーファのまかないおやつというスピンオフ漫画シリーズも読んでいる。これは子供がよく読む。

 とりあえず、続きはまた楽しみにしておくということで……。特に本編の小説のね。頼むよ。

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