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【読書記録】片思い 東野圭吾

東野圭吾さんの「片思い」を読んだ

恋愛のお話かなと思って手に取ったが
内容は全く違った

性同一性障害をテーマにした物語である

いま性同一性障害は
世に知られている言葉であるが
この本の出版当時2001年は
そこまで社会に
知られていなかったのではないかと思う

他の東野圭吾さんの本を
手に取っても感じるが
先読みの力がすごいと思う

わたしは身体も心も女性である
また身近な人に
身体と心の性別が異なる人がいない

特に偏見があるわけではないけれど
いま現代社会で
暮らしにくいだろうなと思う

メディアで放映されるのも
すべてがプラスのイメージなわけでもない

本書を読んで初めて知ったが
産まれた後のホルモンの量で
男性が女性ホルモンが多くなってしまい
女性の心を持つようになる
ケースがあるそう

赤ちゃんの頃の話で
自我を持っていないから
この問題はどうしようもない

血液型も当たり前だけれど
自分自身で変えることはできない

この性同一性障害も同じで
自分で変えられる問題でない

この言葉が言葉に染みた

東野圭吾さんの本は
社会の問題に対して
すごく調べられて
紳士に向き合われていると思う

自分の意見を主張しないで
あくまで読者に考えさせるものである

最近、東野圭吾さんの
「どちらかが彼女を殺した」
「私が彼を殺した」
という本を読んだ

2冊とも最後まで犯人を明記せず、
読者に推理させる感じがいいなと思った

推理ができなくても
物語としても面白い本だと思う

映像化もされているので
映像でも楽しめるのだけれど
本で自分の頭で創造しながら
推理して文章を
読み進めるのも楽しいなと思う

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