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【北欧生活記】幸せの国にあった“信頼”という文化




”信頼”

それは創り上げるには相当の努力と時間を要する
一方で、とても崩れやすく脆い目に見えないもの。

そんな信頼を当たり前のようにする国がある。

幸福度ランキング上位国デンマークの人々は声を揃えて
デンマークは「信頼の国」だと言う。


実際に見た信頼し合う姿

お店の前のベビーカー

あるとき個人経営のビンテージショップに訪れた。
デンマークの首都、コペンハーゲンの街に賑わう大通りに沿って並ぶ小さなお店の前には
ベビーカーが置かれていた。


店内に入ると店員さんは赤ん坊を抱っこしているママで、
他のお客さんに「外のベビーカーに子どもを寝かせてくるからちょっと待っててね」と。
その会話を盗み聞きしていた私は「はい?」と。
そのお客さんもデンマーク人ではなかったようで「大丈夫?デンマークってそれが普通なの?」と。
そのママが少し笑いながら言った「デンマークは信頼の国だから、こういうことはごく普通だよ」と、、。

それ以前からどこかでデンマークは信頼の国だということは耳にしていたが
こんなにもリアルな状況の元、はっきりと言ってしまう自信に圧倒された。



公共交通機関



デンマークでは公共交通機関を利用する際、
切符の確認はほとんどない。(長距離はあり)
時々、車内でチェックされた場合にも、焦った様子の人や「持ってないです」なんて人は見たことがない。

100%かはわからないが、それでも
「無賃乗車をする人はデンマークの教育をきちんと受けられなかった人だ」と言われるくらい
デンマーク人の信頼への自信は強い

公共交通機関と幸福についての熱い語り☟




家の前のマーケットや無人のお店

地元和歌山のみかん農家が並ぶような田舎町では
無人販売でみかんやお野菜が売られているのを見かけるけれど

デンマークの街でも至るお家の前に
無人のフリーマーケットが開催されている。



さらには町のりんご屋さんに行った時、
店員さんが誰一人いなかった。
レジ近くには「今外出中だから、レジ開けてお会計してね」と看板にかかれてあった。


一緒にいたホストファミリーは、おっけ~とレジにお金を入れ、
お釣りもしっかりレジから取っていた。

さすがに、その様子には目が離せなかった。




政府


デンマークの人たちは比較的、政府を信頼している人が多いと感じる。


中でも高い税金に対して、90%のデンマーク人が納得しているというデータがある(a Gallup survey from 2014)のは、
自分が払った税金がしっかり社会や自分のために使われることを知っているから。
実際の声を聞いても、国民は政府を信頼して納税をしている人が大半だった。


信頼するという文化


これらは私が1年間デンマーク生活で見て感じたものだが
デンマーク外務省の公式ホームページ(https://denmark.dk/people-and-culture/trust)にも
自国について紹介するページには
“信頼がデンマーク文化の基礎”であることを堂々と明記している。



国や社会、人に対して文化レベルで信頼し合う関係。
それが成り立っているデンマークという地には
あまりにも和やかで穏やかな雰囲気が漂っていた。








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