すずしろ

ごはんと三兄弟育児のはなし📝 長男3歳、次男三男1歳(双子)の母。文章を書くこと、ごは…

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ごはんと三兄弟育児のはなし📝 長男3歳、次男三男1歳(双子)の母。文章を書くこと、ごはんをつくって食べることが好き。

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  • 双子出産記

    双子を妊娠し、経膣出産するまでの話です

最近の記事

世界で3番目にかわいい女の子

姪っ子が生まれた。 妹が、小さなかわいい女の子を産んだ。 ○○○ 私が両親に最も感謝していることは、妹という存在を授けてくれたことだ。 彼女に救われた思い出はたくさんある。 なかでも記憶に新しいのは、私が長男妊娠中のときのこと。 妊娠発覚当時、私は浅草で1人暮らしをしていた。 結婚はしていたけれど、夫は地元の滋賀にUターンしていて、お互いの仕事のために別居状態。 2週に1度くらいのペースで週末に会っていた。 1人で妊娠検査薬を使って調べて、電話で夫に知らせた。 奇し

    • おにいちゃん1周年

      双子1歳誕生日の前日、夕ご飯を食べていたときのこと。 長男に何気なく、「そうだ、あっくんとちーくん、明日お誕生日なんだよ」と話した。 すると、長男の表情がみるみるうちに曇って、じっと机を睨みつけながら、 「そんなの、やだ。こもたろのお誕生日じゃなきゃ、やだ」と言った。 やったね~おめでとう!くらいの返事を想像していたので、予想外の展開に慌てる。 「えっでも、こもたろのお誕生日もあと1か月したらくるし、明日はあっくんちーくんのこと、みんなでお祝いすればいいんじゃない?」 「そ

      • 双子出産記#7 管理入院で得たもの

        イヤホンを耳にはめると、iPhoneに接続した合図にボロン、と音が鳴る。 この音を、去年の夏は何度も聞いた。今もこのボロン、という音を聞くと、ひたすらベッドの上で安静を保とうとしていた日々の記憶が蘇る。 ○○○ 管理入院で得たものは、まずは当たり前だけれど、安心と安静だ。 私は安静度は3段階中の2。身体を動かすのは、病棟の給水機やシャワー室への移動するときのみ。 ご飯はベッドまで運んでくれて、下膳もしてくれる。 お腹が張ってシャワーNGになった日は、助産師さんが身体を拭く

        • 夏休みのごはんと雑記 後編(アレルギー負荷試験と懺悔)

          8月15日 夏休み7日目 この日、1年ぶりに長男が食物アレルギー負荷試験を受けることになっていた。 負荷試験を受けるのは1年ぶり2回目。 去年は牛乳0.5cc×2回でアナフィラキシーを起こし、日帰りの予定が1泊入院になってしまった。 湿疹や赤み、痒みだけでなく、嘔吐や呼吸症状といった複数症状が現れることをアナフィラキシーといい、さらにそこから血圧の急低下や意識障害もでた状態をアナフィラキシーショックと言う。 長男は0歳の頃にアナフィラキシーショック状態になったこともあり、

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        • 双子出産記
          7本

        記事

          夏休みのごはんと雑記 前編(実家帰省、記念撮影)

          長い長いお盆休みがやってきた。 保育園の希望保育期間は土日合わせて10日間。 今年は私が育休中なのでもちろん希望は出せず、とはいえ3人ワンオペは無理なので、夫も仕事を休みにしてもらった。 家族みんなで10連休。もう今後、5人でこんなにみっちり、特別な予定や旅行もないのに長期間休むことは無いんじゃないかなぁと思う。 せっかくだから、記録しておく。 8月9日(金) 1日目 朝ごはんはソーセージパンと チョコパン、カフェラテ 3ヶ月半検診で長男に弱視の疑いがあるとの診断を受

          夏休みのごはんと雑記 前編(実家帰省、記念撮影)

          明日のために、息子とパンを焼く

          私は我が子と遊ぶのが得意じゃない。 もうすぐ4歳になる長男は、遊んで!見て!こっち来て!と常に親を求めるタイプ。お気に入りはごっこ遊びで、玩具たちに台詞をつけて戦わせる。 「バーン!ドーン!ビーーーム!」「とりゃ!えーいっ!」といった感じに、我が家のリビングでは常に怪獣や悪者による襲撃がおこっている。 私は悪者役を命じられることが多く、だいたい「ギャー!やめてー!」などと連呼することになる。 しっかり遊んであげたいけれど、いまいち気持ちが乗らない。正直あまり楽しくない。 せ

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          双子出産記#6 はじめて長男と離れて暮らした40日間

          2023年7月28日。 33週1日目の診察で子宮頚管が23㎜になり、そのまま管理入院することになってしまった。 あれよあれよと言う間に外来の待合室から車椅子で病棟に運ばれ、入院の説明を受ける。 4人部屋の、空いたばかりだという窓際のベッドを使わせてもらうことになった。窓が大きくて、周りに高い建物がないので琵琶湖がよく見える。街と湖の上には、眩しい青空が広がっていた。まさに、「夏休みの空」という感じ。 入院が決まった憂鬱のなか、すがすがしい景色は少し気分を上げてくれた。湖を眺

          双子出産記#6 はじめて長男と離れて暮らした40日間

          双子出産記#5 病院や分娩方法を「選ぶ」ことはできたのか

          ちょっと話が前後するけれど、病院や分娩方法について書き残しておきたい。 〇〇〇 まず病院選びについて。 こちらは私の場合、ほぼ選択肢はなかった。近所のクリニックで双子妊娠を確認し、「うちでも帝王切開であれば、受け入れた実績はあります」と最初は言われていた。 しかし診察の度に転院を勧められ、妊娠5か月ちょうどで紹介状をもらって大きい病院に移ることになった。特に何か母子に不安要素があったわけではなく、ただ「双子は何があるか分からないから、設備が整っている病院がおすすめ」という

          ¥300

          双子出産記#5 病院や分娩方法を「選ぶ」ことはできたのか

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          双子出産記#4 2歳長男と暮らしながら、双子の妊婦でいるということ

          長男のときと、今回の妊娠での最大の違いは何か?と聞かれたら、それはもう、「2歳児が家にいること」に尽きる。 私の場合は単胎か多胎かの違いより、上の子の有無による違いが何より大きく感じた。 まず、つわりだろうとお腹が張っていようと、2歳は容赦してくれない。具合の悪そうな母を心配してくれたことも何度かあったけど、まだ2歳。 ゴミ袋を抱えて嘔吐していたら、「おかし食べてるぅ?なにたべてるぅ?」と袋を奪おうとするくらいには何も分かっていなかった。 赤ちゃんがお腹にいることも、いま

          双子出産記#4 2歳長男と暮らしながら、双子の妊婦でいるということ

          双子離乳食の記録① 0歳5か月~6か月編

          双子たちが生後5か月を過ぎた頃から、 そろそろだな~~~ あ~~やんなきゃな~~~~ 歯も生えてきたな~~~ 寝返りもできるな~~~ スタートする条件が揃っちゃったな~~~ と思いながら見て見ぬふりをしていたこと。 そう、離乳食…!!! ついに、5か月半ば、(というか、正確に言えば6か月になる1週間前)離乳食を始めた。 とはいえ、やる気は一向に湧き出てこないので、離乳食はほぼ市販のベビーフード頼み。(以降BFと記載) WAKODOの粉タイプのものと、キューピーの瓶入りの

          双子離乳食の記録① 0歳5か月~6か月編

          双子出産記#3 安定期とカミングアウト、そしてかゆみとの戦い

          安定期に入ってからは、わりと平穏な日々だった。 とはいえ、正確に言えば双子には安定期というものはないらしい。 いつ緊急入院になってもいいように準備しておくよう言われていた。 実際、子宮頚管(子宮の入り口の長さ。短すぎると赤ちゃんが出てきてしまう)も検診のたびに少しずつ短くなり、毎回「今日こそ入院かも…」とドキドキしながら通院した。 一方で、お腹の子たちの成長はすこぶる順調だった。 双子は小さめに成長するイメージがあったけれど、うちの双子は予想以上のペースで育ち、推定サイズ

          双子出産記#3 安定期とカミングアウト、そしてかゆみとの戦い

          双子出産記#2 新春つわりスペシャル〜風邪と花粉症、副鼻腔炎を添えて〜

          年明けすぐ、双子妊娠が分かる前からすでに体調が悪かった。 年末の食べ過ぎで胃腸の調子が悪いのかなぁとも思っていたけど、今思えばこれはつわりの始まりだった。 妊娠5週目という超初期から吐き気がスタート。あれよあれよという間に食べれないが増え、じゃがりこと梅飴が主な栄養源となった。 長男の妊娠初期より症状が重くて、「2人分だから仕方ないか」なんて自分を励ましてみたりしたけれど、調べてみたらつわりの重さと多胎であることは関係ないらしい。 「上の子のときはつわりがあったけど、2.

          双子出産記#2 新春つわりスペシャル〜風邪と花粉症、副鼻腔炎を添えて〜

          双子出産記#1 妊娠がわかったとき

          「あれれ、ふたつあるよ、ミラクルだね〜!」 先生の言うとおり、エコーの画面には胎嚢と思われる白い影が2つ映っていた。 2つ、私の中に命が宿っているらしい。 「ミラクル」なんて言葉を自分に向けられたのは初めてだ。 戸惑いの中にいる私には、その耳慣れないポジティブな単語と、先生の明るい声がとても頼もしかった。 ○○○ 妊娠検査薬で陽性を確かめてから病院へ行ったので、妊娠してるだろうとは分かっていたけれど、まさか双子とは、全く、1ミリも想像していなかった。 望んで授かった2人目

          双子出産記#1 妊娠がわかったとき

          育休中のベビースイミングに救われた話

          息子がまだ生後3ヶ月ぐらいだったころに、地元の友人に会った。するとその子は、6ヶ月の娘と親子でスイミングに通っているという。 その頃のわたしには、0歳から水泳を習わせるなんて発想はまるでなくて、ちょっと驚きだった。 「おお、さすが。0歳から水泳通わせるなんて教育熱心なんだなぁ。」と完全に他人事として聞いていた。 それからわずか4ヶ月後。私は7ヶ月0日の息子を連れて、入会手続きをすることになる。 ◯◯◯ 息子が生後4ヶ月になる頃に関東から関西へ引っ越しをして、義理の両親以

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          地方移住から1年。久しぶりの上京でみえたもの

          先日、1年以上ぶりに上京した。 絶対にやらなきゃいけないことは正直なくて、でも、やりたいことと、やった方がいいことがあった。 must to doはないのに県外移動するのは、このご時世で気が引けたけれど、もうこれ以上我慢できなかった。自分のために、自分だけのために、東京に行かせてもらうことにした。 子は夫がみてくれて、ご飯は作り置きして、思い切って、えいやっと新幹線に乗った。 出発前に夫は「寂しい」と言ってくれたけど、私はただただ楽しみで、嘘はいえなくて、「まあ1泊だから

          地方移住から1年。久しぶりの上京でみえたもの