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思想家の休日

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2022年1月の記事一覧

ムチムチとした知

相手が居てこその戦争の間、ひしめく叫び声や、憎しみの結び目、季節の応答や、過食嘔吐を繰り返す渦巻き状の心理、まるで城壁の中で引きこもる君の壁を打ち砕くことなど簡単ではあるが、打ち砕いた後の処理を考えずに、土足で入り込む価値や概念ほど苦痛なものはなく、単に生き死により、なんに意思を捧げるかが重要であり、そこには契約や利子などが与えられ、身動きを取られなくする。規約に引き摺られていくことにより現れる軌

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すべすべとした憧憬

誰にも懐かない君の固形物、森羅万象をたずさえ、権限を破棄して、健気に行き過ぎる先々で照らし合わせる意味が結ばれ、宦官どもも潰え、得たものにより、寄りかかる退屈な欺瞞や、不満足や、風景や風声になびく主観や、瞬間的な終わりや、ニセモノの展開や、報復や、遠のく幸福、あらゆる変化が経過して、権限なんかを放棄して、変幻自在な主観から現れる信仰心や、神経の経路、散漫な動機を食べるための大きな口、シュリンプの背

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静謐な真理

すべての謎が紐解けたなら、すべてはありにもなしにもできるし、あったこともなかったことにできるし、なかったこともあったことにできるし、出会ったり別れたりして、指定されたり支配されることもなければ、そのようなことの繰り返しでもあるし、物理法則から外れて、宇宙の裏からこんにちはもできるだろうし、できないことはなくなり、溺愛すべきものだらけになるだろうし、生きとし生けるものは、もののあわれに目眩しされるこ

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起床

声を荒げて飛び回るカラスの抜け毛、ケセランパサランと豆乳が混ざって出来たキャンディー、林立する意識をかいつばみながら、凍傷を癒す神、街路樹に吊り下げられた縫いぐるみの抜け殻から産まれた子供たちの楽園では、ふるさとを滅亡させるための計画を練る大人たちの手により、虐待が繰り返されており、楽園とは名ばかりだね、と子供の狼がカンバスで油絵を書いてる草原のプリミティブな焦燥感により、走り回るレゲエシンガーた

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無垢な木

目はドングリで後は鉄、擦り寄る冬の縁、えーんえーんと泣く赤子の虚空、あらゆる悲劇の紋章。このような恍惚としたイメージを張り巡らせ、一帯と一致するために、ふやけていくジレンマと合致しないために、躊躇わずに批判を続ける。哲学とは次元を超える練習であり、哲学という咆哮で、空間すら切り裂くための反復である、と語る私の口から生える木々が鬱蒼として行き、生きとし生けるものは、哀れみを捨て、荒野に散るような、太

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雲隠れ

彫刻刀で掘られた可愛い名前、超越的に見る主観の汗、端的な野良犬が羽化させる面影、説明を補完するための身体や、複雑に紡ぎ出す悠長な瞬間からためらいもなくあふれる動機が鼓膜を突き破り、脳に直接的に伝えるデカンダンスを調教し、輝ける未来に飛び立つ。朝だ、完璧な朝だ、と嘯く季節に投函された誰かの死、唐突な現状がおおらかになるまで笑うのだ、と鳴くフクロウの目、鬼たちも居なくなり平和になった村と国を無理やりに

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安静

擦り切れた肉で出来た服、銀河からこぼれる夢の破片や、閉鎖的な彼女の虚空の隙間からたまにのぞく詩の光、乱数調整をほどこされた脳内のアナグラムにより、口から吐き出される数億もの金、ばらまかれた湿度により、じっとりとした研究所、ひけらかすだけの少数派の狐たちの集落、タンス貯金により建てられた家が立ち並び、紊乱さが遡及させるまやかし、液状化した彼らの故郷、すべては滅亡した後から栄える自然体の世界、世界とは

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無味無臭の夢

疎ましい現状に悴む手、明晰な深夜に加工された真理を崇める隙間から光来する予感、鳥獣戯画にからまる隙間、真偽がもつれ、天体を食べた大きな口が補完する世界に勝利すらなく、ただ縋るだけの君たちのエゴを飛び越え、終末論を蹴飛ばし、新たな意味を模索する。騒がしいだけの今に求められることが互換され続け、気配を攪拌し、境目なんかを超越し、報いなんかを謳う奴らを無視する。寂寞から絡めとる人類の垢、言い訳がましい連

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まやかしからの解放

絶えず苦しむべきだ、と促す奴隷的な箴言などに騙されずに、何が厳しいだとか、誰かを支配するためのおこがましいエゴを迎合せずに、ただ与えられたもので喜ぶことを辞めて、制限は無視して、蝕まれる後先に磔にされる昨日が、仰々しく疑うすべてに対する憎しみの数、散らかった意識に降り続く雨、やかましい刹那に加速していく理由から避難して、難癖つけるだけの恋人や友人を破棄して、たび重なる痛みの隙間から現れる一筋の光に

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痩せ細った家

今は人は人を信じられなくなり、自分すらも借り物や他者のように感じられてしまうような情報の大波に飲まれ、海の藻屑になり或いは遭難し、どこにも帰り着けずに、時代に取り残され、今に硬直する。自分の死を確認する犬、デザートは君の潰瘍だよ、と嘯く木靴を履いた奴隷、キャンドルに照らされた部屋、感覚が麻痺して、制限ばかりの日曜日から引き離されてしまう子供達のニヒリズム、現金なんて今に失うばかりであるし、バカにし

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入り組んだ夢の結末

糞便で出来た街、君の骨格を排除した舌、乱立するデルタとアルファ、ポリゴンで形成された家族、誘拐された少女たちの靴が転がっていて、それを見ていると心が痛いのだ、と君は苦痛に酔いしれている隙間から現れるスカトールの香り、ニセモノの魚たちの白い目玉、完熟した花の毒により涅槃に近づくの、と嬉しそうに語る彼女たちのエクソダス、君の利便性だけで扱われる身体、すべてはデータ化され、欲望に還元されるだけなのだ、と

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強要と汚穢

変える気概もない者がせめぎ合う幼稚な世界、犠牲者の戦利品を集めて売り捌く日々である、と自慢げに話す子供たち、豊かさとは枷にも変わるんだ、と風聴する輩が謳う革命、案山子が歌う童謡がなびく夕暮れと結末、永遠に補給される愛の粘り気、太陽フレアがもたらす脳内の沸点、勘違いこそが恋愛というものを長引かせる秘訣なのだ、と卑屈な連中がピーチクパーチクうるさいな、と納得なんていくはずもないから、いばり散らしたり怒

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最後の人

運命論者たちがうろつく午後、迎撃された鳥たちの罪を計り売りする老婆、繁栄されるモードが獰猛なメタファーを散りばめ、汗ばんだ夜に平伏す社会的な疎外感やらを加速させるために生きながらえたプリミティブな衝動や、硬い髪に櫛を何度も通して、くたびれた日々をそつなく過ごして、応用されるだけの今にたむろしては、保たれるものにもたれかかり、過信してばかりいる今を翻したり、非売品の昨日を整合性を謳う連中の戦争に参加

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わずらわしいガイダンス

今日もまた帰るための繰り返しだ、とため息をつく後から迫る苦しみのようなものの桎梏、窮屈な黄昏と数多の傷跡、圧縮された善性を握りしめて、弛緩した主観からあふれる荒廃したものが空間を占領し、真理がなんかが健気さを押しつぶし、信用などを謳う群像に吐露するものに呆然としている君の横顔から現れる現実味と永遠性と戯れる。それ以上何もないし、これ以上のこともないし、これからもカラカラに乾いて、加速する意識をする

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