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自分の歴史とこれから 2

大学院へ

 バイオサイエンスに関して大学の授業を受けてから興味を持ちそのまま大学院へ入学した。大学院では研究をひたすら2年間行った。実際、行った研究結果が世の中の大発見に至ったわけではまったくなく、本当に小さな英字雑誌に1つ論文として載った程度のものであったが、今の私としては本当にすごく満足していた。
 というのも今まで世界で誰も見たことのない生命のメカニズムを自分で発見できるということの嬉しさに私は喜びを感じる人間だということを知った。(読者の方、もしくは研究者の人が見たらほんとに小さな研究でそんなに喜ぶなよって言われてしまうくらいの研究で恥ずかしい限りであるが自分にとっては本当に意味のあることであった。)

会社へ就職

 これまでバイオサイエンスにかなり興味が惹かれ研究を行っていたが博士課程への入学か、会社へ就職か私は道を迷っていた。就職を決めた理由はお金を稼がないとこれからの人生生きていけないと思ったからだ。その当時博士課程を修了した後の就職はかなり難しいと言われていた。なぜなら博士課程は専門性が高く、またプライドも高くて扱いにくいからと言うのが裏の事情であることを修士課程の就職活動をする際に言われていたからだ。
 私の研究室の同僚もほとんどの人が就職されており博士課程の残ったのは数名であった。自分よりも大きな研究結果を残している方々も就職していく中で、博士課程に進んで研究を続けるだけの自信がないことを覚り就職の道を選んだ。

会社での生活

 会社の就職に関しても研究職にこだわった。やはり自分で新しいものを発見したり作ったりすることが自分の楽しみであることが根底にあったのであろう。就職活動はかなり難渋したが、一つの会社が研究職で採用してくれると言っていただき、その会社に就職する事になった。その会社はメーカーであり新たな商品を作成するための研究を行う部署であった。
 会社での生活はまた驚きの連続であった。大学の研究室では一つのテーマに対して一人で研究を行うことが多いため、研究成果が出るまでに非常に時間がかかるものであったことに比較して、会社での研究は数十人単位の人が一つのテーマの研究を行い、数週間、数ヶ月単位で研究の進捗を管理されるというものであった。研究のスピードは明らかに企業研究のほうが早く、また、費用も莫大のお金が投入されていた。その規模感に圧倒され、企業研究の面白さにも楽しさを感じていた。


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