健康と幸せってやっぱり切り離せない!【健康経営フォーラム2019プチレポ】
2019年の暮れも押し迫って参りましたが、振り返ってみるに、今年ほど「健康経営」という言葉が聞かれた年もなかったのではないかと思います。
私たち「mezame」が誕生した背景にも、世の中の健康経営熱の影響がありました。
そんな中で開催された「健康経営フォーラム2019」。平日日中からのスタートにもかかわらず大変な盛況で、世の健康経営熱を裏付けるような様相に。
実はこのイベント、私たちさんぎょうい株式会社も協賛させていただいているんですよ〜〜(╹◡╹)
今日は、12月5日当日の模様をちょっとだけレポりたいと思います。
本来的な意味での幸せはHappyではなくWell-being
今回、政府、企業、健康保険など、健康経営に関連するさまざまな業界から5名の登壇者の方が、それぞれの立場でお話をされました。
ファーストバッターとして登場したのは、日本の幸福学研究の第一人者である前野隆司先生。今回のレポは、この前野先生の講演「幸福経営学 〜健康で幸せな働き方とは?」からポイントを抜粋してまとめていきます。
前野 隆司 先生
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授。キャノン株式会社から慶應義塾大学理工学部教授等を経て、2011年より現職。社会、教育、地域活性、ヒューマンインターフェイス等あらゆる分野のシステムデザインを研究。著書に『幸せのメカニズム 〜実践・幸福学入門』(講談社現代新書)等多数
日本では「幸せ」をHappyと訳すだけあって、感情の一時的な状態だととらえがち。だから、ハッピーに働けたらもちろんうれしいけれど、それが経営にまで影響すると考える人は、現状あまり多くありません。
ところが、本来の意味での「幸福」って、HappyではなくWell-being。おもしろいなと思ったのは、日本でWell-beingって健康とか福祉とかを指すことの方が多い。つまり、健康と幸福って言葉の上でもすでに深いつながりを示していたんです(←前野先生のウケウリw)。
従業員の幸せが多くの経営課題を解決する
今回、前野先生が話してくださったのは、健康経営を推進したいのなら従業員の幸せにも配慮すべきといったロジックではありません。
先生のお話はもっとシンプルかつ根源的で、従業員が幸せになれば、現代企業が抱えているほとんどの課題が解決できるというものでした。
つまり、
健康経営の要素のひとつに従業員の幸せが含まれている(∋)
のではなく、
従業員の幸せは、健康経営を含む多くの目的達成につながる
ということ。
それが証拠に、
・幸せな社員はパフォーマンスが高い
・幸せな社員はクリエイティビティが高い
・幸せな社員は離職しにくい
・幸せな社員はうつになりにくい
・幸せな人は健康で長寿
・幸せな人は利他的 etc.…
健康経営のみならず、働き方改革もイノベーションもワークエンゲージメントも、社員が幸せなら一発で解決です。もちろん、これらのすべてにエビデンスがあるそうで、軽く感動を覚えました。
だから、残業が80時間なのか100時間なのかとか、女性管理職比率が3割なのか4割なのかとか。「なんだか上から言われたから1個ずつ潰していこうぜ」というのではなく、従業員の幸福度向上にこそ経営者のみなさんは注力すべきなのでは?というのが先生のお話の主旨でした。
「幸福学」は世界的にもホットな分野で、現在、幸福に関する論文は年間1000本以上発表されているのだとか。つまり、“幸せ”についてのエビデンスは日々発見され続けているんですね。今後もどのような発見がされていくのか、とても楽しみです(╹◡╹)
幸せの4因子を意識して一人ひとりがもっと幸せに!
ちなみに、日本人は8割が心配性因子を持っていて、幸福ホルモン“セロトニン”が出にくいのだとか。だから「今ひとつ自信が持てない」「いろいろあってあまりハッピーではない」というあなたが少数派なわけではないので、どうぞ気にしすぎないで!
もちろん、心身ともに元気で人生をどんどん切り拓いていく力がある人は、幸せ度が高い傾向がありますが、あまりアクティブでなくとも、仲間に感謝の気持ちを持つことが幸福度の向上につながるそうです。(下記の“4因子”のうちの②が該当します)
前野先生は、幸福になるための4つの因子を導き出しています。
①やってみよう因子……夢や目標を掲げて叶え、自己実現と成長が感じられれば幸せ
②ありがとう因子……人とのつながりを持ち感謝ができれば幸せ(感謝される人より感謝できる人の方が幸せ度が高いそうです!)
③なんとかなる因子……自己受容できていて、楽観的でポジティブな発想ができる人は幸せ
④ありのままに因子……自分らしく自立的にマイペースで生きられる人は幸せ
因子が揃うほど幸福度が高くなるので、自分の生活や仕事内容などに照らして、取り入れやすい因子から意識してみるといいですね。
「健康経営」は前向きでハッピーな経営目標
日本の健康経営はマイナスからのスタートでした。
長時間労働やワンオペなど、いわゆるブラックな労働環境で働く人たちがうつ病を発症したり、過労死、自殺といった悲しい結末を迎えるケースが後を絶たず「これは、働く人の健康に雇用側がもっと配慮しなければ」という空気が醸成されたのが、健康経営が注目されたそもそものきっかけだったからです。
でも、今回のフォーラムでは健康経営の本質って「幸せ」なんだな、すごく前向きでハッピーな経営課題なんだなということがよくわかりました。
ということで、企業で日々奮闘されている健康経営担当のみなさん、健康診断の受診率アップやストレスチェックの次の一手にお困りでしたら、ぜひ私たちの提供するサービス「mezame」にも着目くださいね。真の健康経営、真の女性活躍推進実現のお手伝いをさせていただきますよ(╹◡╹)
(取材・文/mezame公式note編集部)
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