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テレワークで成果を上げるチームとは?


こんにちは。キャリアコンサルタントの松岡澄江です。

今回は、テレワーク環境下で成果をあげるための、チーム仕事のコツについてお伝えしたいと思います。

新しい労働環境には、新しいお作法が必要

新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワークが導入され、2ヵ月ほどが経過し、少しずつ慣れてきたという声も聞こえています。

コロナ以前から、段階的にテレワークを導入していた企業の社員はスムーズに全面移行できているようですが、オフィスに出勤するのが当たり前だった企業の社員にとっては、180度違う環境や働き方になりました。

とはいえ、長時間の混雑した通勤から解放されてホッとしている方も多いかもしれません。

「苦手な上司や同僚の顔色もうかがわなくていいなんて、天国です!」

と、喜んでいる方もいました。私がオンライン面談をした方は、どちらかというとテレワークのプラス面を実感している印象を受けています。

ただ、テレワークが長くなってくると、いろいろな課題も見えてきています。今まで通りの仕事の仕方では、チームで成果をあげることが難しくなる場面も出てくることでしょう。

お互いが見えず、仕事のしかたを自分でコントロールしなければいけない。そんな新しい環境下では、その環境に合った新しいお作法が必要になります。今まで通りの仕事のしかたでは、チームで成果をあげることが難しくなってしまいます。

【その1】 頼られていたあなたのお作法

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オフィスで働いていた時は、どんな一日を過ごしていましたか?

決められた勤務時間中にさまざまなタスクがあったと思いますが、それ以外のことに対応することもしばしばあったのではないでしょうか。例えば、

・他部署や顧客、同僚などからの電話・メール
・直接的な会話での問い合わせ
・上司からの急な指示
・後輩の仕事のチェック
・長時間の共有会議 etc.…

こうした不意に降ってくる用件が、テレワークでは少なくなると思います。

「ちょっと教えて…」と声をかけられると、その場で答えたり調べたり対応たりしなければいけませんでしたが、テレワークではチャットツールやメール等で対応できます。リアルタイムで返答しなくてもよくなるので、余裕がある時に答えることができます。

これまでは、上司から「〇〇さん、今日の会議の資料の件だけど…」と、当日になってから(しかも会議の直前に…)呼ばれていたかもしれませんが、テレワークでは相手の状況が見えないので、指示は事前に行うことがこれまで以上にルール化されていくはずです。

このように、周りからの雑音が少なくなる分、メンバーから頼られていた人ほど自分の仕事に集中できるようになります。自分でも驚くほどの短時間でタスクが終了…なんてこともあるかもしれません。

このような方は、時間のゆとりができたことを前向きにとらえ、ぜひそのゆとりをチームのために役立てることに目を向けてほしいと思います。

例えば、

「13時から14時の間、質問に答えられます」
「明日16時以降は手が空きます」

といった具合に、チームをサポートできることを積極的に発信する。今まで以上にチームの成果に貢献することで、評価される可能性もアップします。


【その2】 チームメンバーのお作法

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テレワークでも、「仕事はチームで動いている」ということは忘れないようにしたいものです。

テレワークがワークスタイルのひとつとなった今、チームの中にどんな役割があって何をすればいいのか? チームワークを維持するためのタスクを、改めてしっかりと洗い出しましょう。

具体的には、自分が責任を持って担う仕事とチームで果たす役割を、テレワークの勤務時間中にどのように配分するのか考えるということです。

これは、個人よりもチーム全体でルール化していくと良いと思います。例えばこんなルールを決めてみてはどうでしょうか?

① 定期的に共有のタイミングをつくる

若手社員はとくに、上司や先輩に質問したいけど気を遣ってしまう、遠慮してしまうなど、遠隔で相手が見えないからこその心理的な不安感を持っています。そこで、コミュニケーションのタイミングをルール化してしまえば、余計な気遣いで仕事が滞ることを防げます。

☆朝
・15分のオンライン会議
・それぞれのタスク確認・上司からの指示・情報共有など
☆ランチ後
・後輩とのオンライン会議で進捗確認
☆終業前
・30分でメンバーとオンライン会議で情報共有

このほか、雑談タイムを設けることも、チームの一体感醸成には重要です。

② チーム全員の仕事のタスクを共有する

会議や顧客との打ち合わせといったスケジュールは、スケジュールアプリでメンバー間共有されていることが多いと思います。ただ、それはイベントスケジュールなんです。

業務効率をあげるために必要なのは、個々のタスクスケジュールの共有です。今現在、チームメンバーが何のタスクに取り組んでいるのかは案外知らないもの。「気をまわして作った資料が、先輩とかぶってしまった!」なんてことにならないためにも、チーム内で誰がどんな仕事を進めているのかをタスクを細分化して把握しておくといいと思います。

例えば、「今、誰が何に着手しているのか」がチーム全体でわかるよう、以下のようにタスクもスケジューラーに入力しておきます。すると、お互いの仕事の状況がわかるだけでなく、他のメンバーが協力できること、チーム全体でした方が良い仕事なども予測できるようになります。

<Aさん>
午前:新規事業提案書作成
午後:F社打合せのための資料づくり
※Cさんに過去の商談確認のこと
<Bさん> 
午前:WEBサイト更新作業
午後:メルマガ原稿作成→全員に共有しチェックしてもらう


相手が見えないことから不安になったり、遠慮したり、気を使ったりと、テレワーク環境下では、オフィスで一緒に働いていた時にはなかった感情を生む可能性があります。

お互いのストレスを軽減するためにも、チームの一体感を出すためのルールを工夫し、「新しい働き方」に対応していきましょう。

文/松岡澄江(まつおか・すみえ)
国家資格キャリアコンサルタント、研修講師


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