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海外の人と仕事をして学んだ生きやすくなる考え方・言動


私は英文事務として、近隣諸国・北米・欧州まで、沢山の外国人と何年もやりとりをしてきた。

働き始めたばかりの頃は、彼らの考え方や言葉選びには驚かされることが多かった。私は日本でしか働いたことがなく、日本の常識をベースに仕事をしてしまっていて、当初は無駄に憤ったり、戸惑うことが多かった。

だが、彼らとやりとりを続けていく中で、「この考えや言葉選びは素晴らしいな。参考にしたいかも。」と思えるものが多く出てきて、自分も不自然にならない程度に「日本式」の仕事の中や、プライベートでの友人・知人とのコミュニケーションに取り入れてみた。

その結果、不思議と心が軽くなったように思う。コミュニケーションを取る相手に、必要以上に気を遣わなくて良い上に嫌な思いもさせない。そして周りくどくなく言いたいことが伝わって楽なのだ。


よって今日はケース別に、彼らの考え方や言動の一部を抜粋してみた上で、私が実際に日常生活で応用したことや考えたことをまとめようと思う。




ケース1 今は回答できない時


・「その件についてはまだ未定です。わかり次第たぶん8月か9月か10月に回答します。」

→ なんともアバウトな回答!日本人だったら上司に説教されそう!笑

でもそれが真実だったのかなと思う。その時点では明確なことが約束できない。だからありのまま伝えよう!って感じですかね。(いやそこまで考えてなかったのかも?笑)ある意味誠実なのかも。

私はかなり前倒しで仕事を進めていて、迅速なサービス/対応こそ正義!と思っていたので、かなり肩透かしをくらった。でも実際そんなに早く準備する必要がない事柄であったのも事実。ということでこの一件は時期がきたら再度連絡をすることとなった。国が変われば常識は変わるということを思い知った一文。


ケース2 忙しい時


・URLだけ貼られた返信

→ こちらからの長文の質問に対し、HelloもBest regardsもなく本当にURLのみ。笑(これは流石に1回しか経験したことはないので、担当者が怠惰な方だったと思われるが。)

「そこに回答があるから読んで」という無言のメッセージに痺れる。

いやURL読んだけどわからないから聞いているのだが?!って感じだった。笑

これは特殊な例で、ビジネスメールでは基本的にこれはないと思うが、そんな経験もあったよということで挙げてみた。


・返事が1週間以上放置される。

完全に自分のタイミングで返事をしてくるパターン。できるだけ前倒しで把握しておきたいという日本人特有の(?)事情は加味してくれない。時がきたら対応するからのんびり構えて〜♪焦ってもしょうがないよ〜♪的な人でした。

でもこの方は人が良かった。緊急時はかなり、それこそ24時間体制で、嫌な顔せずきめ細やかにサポートして頂いている。なので、力を入れる仕事や時期が自分の中で明確に決まっていて、その時は仕事するし、そうじゃない時は別のことに集中しますって感じのスタンスでした。確かにどこまで相手のためにサービスするかっていう線引きは考えものだよなと思った。過剰になりすぎたらその人自体が消耗してしまうし。

とはいえこちらも連絡もらえないと困るので、程よく催促し続けるのですが。やる時はやってくださる方とわかっているので、嫌な気持ちにはならないんですよね。(若干イラッとするけど笑)



ケース3 納期に間に合わない時


・「お伝えしていた期日までにリリースできないことがわかりましたのでお伝えします。ごめんなさい!でもGood newsもあって、色々と新機能を追加してお届けできることになりましたよー」

→ なんか待たされるのも悪くないかも、と思えてしまう可愛らしさがあった。ちゃんとこちらの利益になることを伝えてくれるところが良い。また、それまでも何回か遅れてます的なメールは来ていたので、本当に格闘しながら良いものを作ろうとしているのかもなぁという想像が膨らんだ。


ケース4 ミスした時


・(こちらから先方のミスを指摘したことに対して)「ミスを見つけてくれてありがとう。あなたはSharp eyesですね!いつもMEZには助けられています。本当にありがとうございます。」

→ お、おぅ!!!///(褒められて悪い気がしないやつ)

私だったら、「大変申し訳ありませんでした!以後同じミスが起こらないように〜」的な文章を送ってしまうだろう。

気まずく終わらせない、かつ相手を喜ばせて締めるところがうまいよなぁって思ってた。


ケース5 解雇された時


・「解雇されたのでオフィスを去ることになりました。今までありがとう。後任は〇〇さんです。ところであなた方も同業種ですよね、よかったら仕事くださいね。連絡先は〜です+LinkedInのリンク」

→ 逞しさを感じた一文。転んでもただでは起きない。こういう人はどこに行っても生き残れるんだろうなと思った。そしてポジティブな別れですよね。解雇されてるのに、なんか強そう。解雇されやすいお国柄もあるかもしれないが。



まとめと私の変化


一部例外はあれど、他にもたくさんのメールを読んできて、彼らのコミュニケーションスタイルの共通点を見つけた。


・必要以上に謝らない(でもケース3とか、本当に謝るべきときは謝るよ!)その代わり、ごめんをありがとうや相手への賞賛などに自然な形で言い換えている


・必要以上に自社や自身の負の側面を伝えない、「お手数をおかけしますが」みたいな枕詞もあまり使わない。(なくはない)


・必要以上に事態を深刻に捉えない(災害や犯罪など危機的状況を除く)


相手への感謝の意は惜しみなく(日本人的には大袈裟と思える表現で)伝える。一緒に仕事ができて嬉しいとか、本当に楽しみにしていますとか、あなたは素晴らしいとか、ちゃんという。


など。

台湾や韓国の方のコミュニケーションスタイルは日本と若干似てましたがね。でもやっぱり完全に同じではない。




これを元に私も若干自分をアップデートした。でも、ほんの些細なことで。

具体的には、言い方を変えた。

【例】

・「〇〇してもらってすみません」→「〇〇してくれてありがとうございます」

・「お手数をおかけし大変申し訳ないのですが〇〇していただけますか」→「〇〇さんにご協力いただけたら大変心強く思います」

・「仕事疲れたーーー」→「めっちゃ働いたーーー!これはビールがうまいぞ^^」

・服とか褒められた時:「でもこれ安物なんですよーーww」→「いいでしょ!ここが気に入ってるんですよーーー」

・↑書いてて思い出したけど、謙遜は「私なんて〇〇だし」→「そんなことないですよ」のラリーが面倒だし、相手も「そんなことないですよ」と言うのはストレスだと思うのでやめた。相手から言われた時もそんなことないよってあまり言わなくなった。「(あなたの中では)そうなんだねーー」って言う。

的な感じ。

たったそれだけなんだけど、ほんと心が楽になるし、謝ること・へりくだることが減ると気持ちや雰囲気が明るくなる。そんな明るい自分のことが愛しくなる不思議。

昔は自分をブスだとか頭悪いとか言ってた時代もあったし、すみませんすみません言ってた時期もあったけど、そのころは自分に自信がなかったし、無能だと思ってたし、あまり楽しくなかった。


言動を更新した今は、自分にも良いとこあるやんくらいには思えているし、毎日楽しいので、やはり考え方と言動は大切なのだなと。

そして先に言動を変えると考え方が引っ張られる(=言動の通りに変わっていく)なと。もっと言うと、同じような口癖、考え方の人が周りに集まってきて、環境も居心地が良くなるから最高だなと。


彼らとのコミュニケーションを通じ、改めてそう思えたのでした。


MEZ

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