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不登校の兆しは、忘れもしない小学1年生の7月だった

息子は約9年間の不登校をして、現在は通信制高校の3年目です。
小学1年生から不登校でした。
当時のことを思い出すと、今でも鼓動が早くなります。

不登校初期の息子の表情、今でもはっきりと覚えています。



保育園の頃の息子は

保育園の頃はまとめ役で、誰とでも遊べる子。
保育園の先生からはコミュニケーション力が高いと言われていました。
そのことが理由で、保育園のお友達は入学すると全員別のクラスでした。
保育園の卒園児は奇数だったので、誰かが1人になるしかなかったと聞きました。
そこで大抜擢されたのが、なんと我が息子。

息子は外で遊ぶのが大好きで、遊びは鬼ごっこが定番。
好奇心旺盛で物おじせず、新しい場所にもどんどん行くような子でした。
周りの子が怖がっていても「おれが行く!」と先頭に行くのも平気。
大勢の中でも萎縮することなく過ごしていました。

いよいよ小学校生活

入学式の日、息子は「ドキドキするなぁ」と緊張していましたが、クラスに行くとすぐに隣の席の子と仲良くなった様子でした。
手を繋いで笑顔で走っているのを見て「あぁ良かった」と思ったのを覚えています。
さすがに保育園のお友達が誰もおらず、全く知らない子どもたちとではと思っていましたが、私の心配は無用でした。
保育園の期待通りすぐに友達を作った様子で、近所のクラスメイトの男の子と一緒に登校するんだと張り切っていました。

担任は男の先生。
面白そうな50歳くらいの先生。
息子は初めての男の先生に、ずいぶん懐いている様子でした。
「〇〇先生がね、面白いんだよ」と家で話したり、友達や授業のこともよく話しました。
宿題はあるんだか無いんだか、まだこの時期なので大した内容でもなかったみたいですね。
忘れ物は多いです。
というか、何を持って行くのかいまひとつ分かっていない感じがありました。
ただ1年生はみんなそうらしく、親同士が聞き合ったりしていました。

そして家庭と学校を繋ぐ連絡帳があり、担任と毎日のようにコンタクトを取れます。
特段問題もない様子でした。

あ、そうそう、ある時は「掃除中に額を床にぶつけてしまいました。保健室で見てもらい大丈夫でした」と書いてあり、額に大きなこぶを作って帰ってきたことがあります。
雑巾がけをしていたら滑りが悪く、前につんのめったとのこと。
本人は「痛くてえんえん泣いちゃったの。今は大丈夫」と話していて、ドジなところも可愛いなぁと思っていました。

ある朝突然激しく泣き出した息子

7月のはじめ、いつも通り起こそうと布団に近づくと、息子がこれまで見たこともないくらい激しく泣き出しました。


「  学童行かない!学校も行かない!!! 」


と、泣きじゃくりながら言うのです。


一体どうしたの?

どうしちゃったの?????


私の方が混乱しました。

当時は夫が居たので、彼も「 どうしたんだよ!?」と驚いていましたね。

私が驚きながらも「どうして行きたくないの?」と穏やかに聞きましたが、息子は泣くばかりで理由を言いません。
布団をかぶって出てきません。
学校も学童も行かないんだの1点張り。

確かに学童は以前から行きたがらず「お兄ちゃん(上級生)が意地悪する」「保育園で仲良しだった〇〇が意地悪する」「狭いし暑いから学童行きたくない」と言っていました。
あの狭い空間では子どももストレスフルなのでしょう。
校庭も使える時間が限られているらしく、屋内で過ごすことも多かったようです。
どの子も穏やかな様子はなく、新入生をターゲットにする上級生も居ました。
保育園では仲良しだったけど、急に意地悪になる子も出てきて。

学童は当時、あまり評判も良くなかったですね。
しかし一人っ子の息子を自宅に置いて仕事をするのは考えられない、それは出来ないと思っていました。

息子を自転車の後部座席に乗せて学校へ

泣く息子をなんとかなだめすかし、好物の桃を食べさせて玄関を出ました。
もちろん歩きません。
ランドセルは自転車の前のカゴに入れ、息子は後部座席に乗せます。
暗い表情の息子を励まし、校門にたどり着きます。
しかし息子は後部座席から降りません。

仕方がないので私も校門をくぐり、昇降口へ向かいます。
クラスに到着し、先生に事情を話すと「おいで」と促されてクラスへ入っていきました。


やれやれ・・・・・

今日は何か嫌なことでも思い出したのだろうか。

とにかく仕事へ急いで行かないと!


と、私はすっかり安心して仕事へ向かいました。
まさか明日も明後日も、そのまた次の日も、今日と同じ朝の格闘が続くとは夢にも思っていなかったのです。


最後までお読み下さってありがとうございました。
続きは続々書いていきますので、ぜひまたお立ち寄りくださいませ♪

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