シナリオの書き方【中級編】ストーリーテーリング①
【storytelling /ストリーテーリング】
普段、何気なく使うこの言葉。皆さんはこの言葉を正確に知っているでしょうか?
巧みな、濃密な、卓越的な…
雑な、稚拙な、肝心の…
この様に形容されれたりしますが、では【ストーリーテーリング】とは何のことなのでしょう?
すでに皆さんも知っている様に【ストーリー】とは感情の変化の伴った
【イベント】のことでしたね。
わかりやすい様に図にしてみるとこの様になります。
一つの【イベント】の中で特定の人物の感情変化が伴います。
ここではAという登場人物の感情が a → b へと変化します。
この感情変化をどのように物語るか?
それが【storytelling /ストリーテーリング】です。
図のストーリー構造は1つの【イベント】に1人の感情変化が1回。
これが最もシンプルな【ストーリー】の構造となります。一見単純なこの【ストーリー】ですが何通りもの表現方法があります。
【ストーリーテーリング】は直訳すると【話術】となります。
話術といえば、同じ話でも話を聞いた相手によって印象が違うのはよくあることです。これには2つ理由があり
①話の技量の問題
②視点(着目点)
の違い が挙げられます。
①は興味深く相手に話を聞かせるスキルであり、変化に富み、間髪を入れずに、時には溜めをよういてグッと人を引きつけます。
②はその人の独創性や特徴ともなります。例えば誰を主人公に据え、どこをメインとし、オチとするかなど。これらを選ぶのはセンスといってもいいでしょう。
高度な【ストーリーテーリング】はこの2つが合わさって構成されます。
これはシナリオにおける【ストーリーテーリング】にも置き換えることができます。
①はある程度、訓練によって培うことができます。
反対に②は努力をしても身につかないこともあり、画一的な指導ではなく独自で感性を磨いていく必要があります。
【ストーリーテーリング】で重要なのが核はあくまで感情変化そのものということ。この感情変化を最善の形で表現するためにあらゆる方法を考慮します。
次回は詳しくその設定方法を例を交えて解説していきます。
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