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アイディアを具現化:アイディアを出す②

さて、あなたの手元にはいくつのアイディアが溜まりましたか?
今回は、溜まったアイディアをどのように処理していくかを解説します。

1日10個書いていけば、1週間で70個。1ヶ月で300個近くのアイディアが埋まる計算です。その膨大なアイディアを出したままで満足していたのでは本末転倒です。せっかく書いたアイディアの管理をきちんとしましょう。

①1日15分以上机に向かう癖をつける

1日かけて書き上げたアイディアはその日のうちに、きちんと整理します。
大鉄則として机に向かって作業してください。

前回、携帯のメモ機能を使ってのアイディア出しも可と書きましたが、注意点もあります。

実は机に向かって自主的に作業をするというのは、学校の勉強や仕事以外では中々習慣化できないことです。もし日常的に机に向かって作業をする習慣のある人は気にしなくても結構です。読み飛ばしてください。

もし、1日のうちに仕事や学校の勉強以外で机に向かっての作業を15分以下しかしない人は必ず席について文章を書く心持ちで作業にあたって下さい。と、いうのもシナリオを書く作業は携帯では不可能です。ということは、必ず紙かパソコンに向かって作業することになります。となると、必然的に机に向かうことになります。この机に向かうこと自体を習慣化することからシナリオ書きは始まります。

携帯は何処でも、どんなポーズでも作業が可能な媒体です。だから、寝転がったまま携帯をいじって終わり…なんてことも、十分考えられます。タブレットも同じことが言えます。もちろん、これらのツールは大変便利なものですから、どんどん活用していただいて結構です。ただし、アイディアのメモは必ずパソコン等に転送してきちんとその日のうちに机に向かって整理してください。もし、あなたに机に向かう習慣がないのであれば、試しにアナログの方法を試すことをお勧めします。


②その日書いたアイディアはその日のうちに取捨、分類

まずは自分なりのカテゴリーを設定しましょう。
ここでは、わたしが使っているカテゴリーをご紹介します。

⑴特定の作品に対するアイディア
すでにある程度、完成像の固まっている作品に対する具体的なアイディア

⑵単発的なアイディア
単にかっこいいセリフや名前、どんなストーリーかはまだ不明だがシーンやカット割り等の個別のアイディア。未だ他のアイディアとの繋がりを持たないアイディア。

⑶今後、具体的なアイディアへと発展しそうな覚書
本や新聞等でみかけた印象的な部分の抜粋。

⑷タイトルになりそうな言葉
タイトルにするのにかっこよさそうな言葉だけを集めます。

⑸その他
上記の3つに該当しないメモ。私の場合は演出や美術、講演に関するアイディアや、ブログのネタ、調べることのリスト、作業効率のアイディア等をこちらに分類しています。

ただし、あまり分類カテゴリーを多くし過ぎると意味をなしませんので注意です。

③分類先の媒体を決める

さて、分類するカテゴリーをきちんと設定したら。 次は部類する媒体を設定します。

媒体には主に2種類あります。

⑴デジタル
PC、タブレット等のデジタル媒体での作業。パソコンのメモ機能やWord等の文書作成ソフトなど様々な方法があります。
ただし、重要なのは簡単に再編集ができ、手軽に読み返すことができることです。
私はデジタル情報はにGメール上で管理しています。ネットさえ繋がっていれば、どこででも呼び出すことが出来る上に、カテゴリー別に新規メールを作成し、保存しておけば良いので大変便利です。

⑵アナログ
ノートや手帳、スケッチブック等などの紙媒体での作業です。
映画のアイディアに関してはアナログ派な私は大判のスケッチブックを利用しております。私は自宅でしかこのアイディア帳を見ないので、大きなスケッチブックで後に全体象を見渡せるように、見開きいっぱいに使用しております。書き込み等をするため、いろいろ試した結果最終的に落ち着いた私なりの方法です。
持ち歩きたい人は手帳サイズでも問題ないと思います。また、リング式にのバインダーに保存するなども有効かもしれません。

④取捨、分類する

さて、カテゴリー、分類先が決まればいよいよアイディア整理に取り掛かります。

⑴そのアイディアは本当に面白いか?
まずは、その日思いついたアイディアが本当に面白いかを吟味しましょう。アイディアは思いついたばかりの時はよく見えます。しかし、少し経てば冷静になり意外に大したことがなかったりします。もし、この時点で面白くないと感じれば、思い切って捨ててください。この先、面白くなる可能性は全くありません。
また修正案が思いつけばその場で修正し、追加でアイディアが出てきた場合は付け加えます。

⑵分類する
先ほど設定したカテゴリー順にアイディアを分けていきます。
以下の写真は私の使っているスケッチブックです。
このページは【⑴特定の作品に対するアイディア】になります。このように、ポストイットを貼っていきます。最初はランダムに貼っていたアイディアはある程度溜まるとストーリーの流れ順に貼り直します。ポストイットの良いところは順番を思い通りに並べ替えられることです。後に映画の流れを考える時に大変役立ちます。

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⑤それぞれのカテゴリー別の整理法

分類ついでに、アイディアを活かす方法も考えてみましょう。

⑴特定の作品に対するアイディアの場合
1つアイディアを加えるごとに必ず以前までに出ていたアイディアを見返して、流れのどの部分に新しいアイディアが合うか、また必要無くなったシーンがないかを吟味します。いらなくなったアイディアは思い切って捨てます。また、シーンとシーンをつなぐ様な新たなアイディアやアイディアを繋げることによって生じる補足、訂正もこの時行います。

⑵単発的なアイディアの場合
新しいアイディアを足す場合、以前出したアイディアと組み合わせられないかを検討します。 組み合わせることができそうなものは、並べて貼り付け、ある程度の数がまとまれば【⑴特定の作品に対するアイディア】へと移動させます。

⑶今後、具体的なアイディアへと発展しそうな覚書
アイディアを足す時に、一通り以前のメモを読んでみます。その中で何か新たに発想が浮かべば、アイディアとしてポストイットに書き込んでください。そして翌日に改めて分類帳に付け加えて下さい。すぐに貼るのはNGです。

⑷タイトルになりそうな言葉
ただひたすら並べていきます。 読み返した時に、何か映画になりそうな具体的なアイディアが浮かんだ場合は、そちらも新たにポストイットに書いておいて、翌日アイディア帳に付け加えましょう。

⑸その他
こちらも、ただひたすら並べていきます。必要と思う都度、見返してスケジュール管理やTo doリストとして利用します。


これらの作業をなるべく毎日、机に向かって15〜30分行ってみましょう。

これを1週間続けるだけでも、あなたの映画監督としての意識と生活が劇的に変わります。 まずは1週間続けるところから、そしてなるべく長く続けられる様に少しずつ期間を長くしていきましょう。
また、ある程度慣れてくれば、自分のやりやすい様にその都度変更して、自分に合った方法を探していきましょう。

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