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私の読書遍歴 Part5

 前回の記事はこちらー☆




 大学の4年間が終わり、人並みに就職活動をしてどうにかこうにか内定を企業からもらいました。

今の世は就職活動が大変なのかもしれないですね。わたしの時は売り手市場で、内定をいくつももらっていた子もいたけど。
私は一社取るのが精いっぱいな平凡な学生でした。


面接は割と得意なんだけどね。
いかんせん、数学がものすごく苦手なので…SPIでどしどし落とされてました。悲しい…。面接二回通った後に、SPIが待ち受けている変わった企業もあって。ここまで来たのに!ってことも多々あり。
心底悔しかったです。


 こっちが歩み寄ろうと勉強しても、頑なに頭に入ってはくれない数学です。学生時代も長きにわたって苦しめられてきたけれど、こいつは就職にまでかかわってくるのか…と、とても嫌な気分になりました。人生で一番努力が報われないのが数学なんです。算数レベルでも無理です。わからな過ぎて最終的に参考書をぶん投げたくなります。(野蛮)
苦手中の苦手。


 そんな苦汁も味わった就職活動でしたが、たった一社だったけど、無事に会社から内定をもらい、就職浪人にはならずに済みました。


今はもう退社しているのですが、ここの会社のテスト、「ご飯とみそ汁の正しい位置」をきかれたのが印象に残っている。
数学より、なんて良心的なのでしょうか。
左利きの私は馬鹿なのでテンパって間違えましたけど(笑)
でも、うかりました☆


 めずらしい10月入社だったので、半年間のーんびりすごしていたのですが、その間もちょこちょこ本を読んでいました。
近くの図書館で、借りては読み、借りては読み。


この時、初めてドストエフスキーに手を出しました。
カラマーゾフの兄弟。

一巻だけ読んで挫折したままなんですけどね。
図書館で借りたら、2巻目がなかなか回ってこなくてそのまま…続きものはやっぱり買わないとダメですね。1Q84も同じ理由で挫折組です。


しかし、一巻だけでも「大審問官」の部分を読んで、平手内を食らったような衝撃を受けていました。今でも覚えているくらいの衝撃です。
キリスト教とか、信仰心に疑問を投げかけるというか、かなり切りこんだことを言っていました。社会主義的な。ここで詳しく持ちだすと、また長くなるので控えます(笑)


でも、世界はこういう宗教的土台で回っていて、それを知らないって、日本人は大丈夫なのかなって思ったり。知らないからこそいいのかなって思ったり。レベルが高すぎて、すごく頭が爆発しそうな本でした。

世の中には古今東西いろんな作家がいるけど、どの人もドストエフスキーのことは評価しているので、世界的に見てもこの人が頂点なんじゃないかと個人的には思います。近いうちにもう一回トライしたい本です。


 それからもう一つ、印象に残っているのは、ハーマン・メルヴィルバートルビーです。アメリカ文学の短編集の中で出会いました。

ある事務所を経営している人物が、社員としてバートルビーという名の男を雇うのですが、何を頼んでも「それはやりたくはないのです」と言って、やってくれません。彼はちっとも働きません。
自分が雇い主であるにも関わらず、仕事もしない、かといってクビ!といっても、それさえ断られていうことをきかない。
経営者は常識が通じない相手にほとほと困ってしまう。最終的に「すべてを断った」バートルビーがどうなるかも書かれています。仕事だけでなく、食べることも、生きることも拒否した先に…。



すごく愉快な話でもないのに、働いているとなぜか、よくこの話を思い出します。
私も、「それはさせないでいただきたいのです」ってきっぱり言ってみたいときあるかも???(笑)
でもこの話が何を言いたいのか、今でもちっともわかりません。
わからないからこそ引っかかる。わかるときが来るのだろうか。

久々に検索したら、いろいろ研究書が出ているので、今度読んでみようかな。メルヴィルと言えば、白鯨が有名だけど、これもまだ未読なんだよなー。うーん。よめるかな。


 入社まで時間がたくさんあるとはいえ、就職後、ちゃんとうまくやれるかが心配だったので、仕事関係の本も読んでいました。

就職先の社長。
実は、世にも名の知られたカリスマ社長だったのです。いまでもたまにテレビで見かける…。


本も何冊か出していて、会社のこととか経営方針などがかかれていて、そういう著書を読んで予習していました。

実質的には二冊くらいしかないんだけど。
社長の本にも教科書となるビジネス書がたくさん出てくる。
そこに書かれている愛読書も読まないと、結局わからない…ということで、延長して何冊かそういう本にも目を通しました。

社長の本がなんというのかは、あまりにも赤裸々なのと、コンプライアンス上、きわどいような気もするので、ここには書きませんけれど。
その本の中で書かれていたビジネス書の選び方は「なるほど!」と思いました。

世の中にはたくさんの経営やマネジメントの本があって、何を信用したらいいのか時にわからなくなるけれど、社長曰く、注目すべきはその本が「いつ出版された」かが大事なんだそうです。
そして、古ければ古いほど信用ができる。

何万冊もの本が次から次に出版される中で、書店の本棚は限られている。
それでも本屋に置いておきたい昔からある本。
つまりは、どんなに時間が経った今の世でも読まれ続けている本に、真の価値があるということ。

なるほど、理に適っている。
アマゾンのレビュー以外にも参考とするポイントがあったとは。
ということで、それ以後私は本を買うか迷ったときには、いつ出版されたかをみる癖が付きました☆
「2014年出版なのにまだ平積み…よし、買いだ!」とおもって最近買った本はとてもよかったです。昔から、というにはちょっと新しいけどね。

 社長の愛読書は経営関係のものが多くて、文学思考の私には難しいモノばかりでした。読んだのは、「真実の瞬間」という、破綻寸前の外国の航空会社を立て直したビジネスマンの話と、「売れるもマーケ当たるもマーケ」というマーケティングの本でした。



入社式で社長と話す機会があって、「教科書いくつか読みました!おもしろかったです」とお話したら、「ぜひ「全部」読んでください」とにこやかに返されました。中途半端ですみません(笑)

 実際、マーケティングのこととか、ビジネス関係のことを勉強するのは難しいながらも、理詰めで、筋道立っていて、納得できることが多かったので、結構楽しめていて、働くのが楽しみでした。
もともと強く志望していなかったサービス業に入ることを良しとしたのも、その会社が経営において他とは違って、社内風土が画期的かつ、キャリアは「自分でつくる」という自由な発想をゆるしていたからです。
サービスよりも、そういうことが学べると思って入ってしまいました。


しかし、実際就職すると、現実は厳しくて。
行き詰ることばかりでした。
マーケティングや経営関係のことはほとんどできず、肉体労働ばかりの毎日でした。まぁ、そうなることはある程度予想はしていたのだが。
比率がこうも極端だとは思っていなかったんだ…。
7:3くらいかとおもったら、9:1だったんだ。
もっと、経営とか、知的生産的な勉強とか、できると思っていたんだー私は。できることはできるのだけど。
すべてが終わったあとの「残業」でって感じで。
普通に働いていても短い針が一周することもあるというのに…そこからさらに残業だなんて。ちゃんとお金がもらえるとはいえ、そこまで仕事命にはなれません。体力もありません(涙)
マインドが「もうお金はいらない。自由をください」になったところでやめてしまいました。

 でも、社会人としての初めはここでよかったなと思うことも、時間が経つと増えてきたので、それはそれで別の機会に「よかったこと」も書いてみたいと思っています。

なにごとも一長一短。



とはいえ、一年目は本当に苦しくて、周りも厳しい先輩ばかりでした。

「あなたは考えることが苦手なんですね」

と先輩に言われてしまい…ものすごく悩みました。


 今思うと、「考える」にも種類があるので、一概にすべての「考える」ことに対して私が苦手意識を持っているかと言えば、そうではないと思うのです。単に「瞬発力」の問題で、「熟考する時間」をくれたら、私でも使い物になる部分はあったと思うのです。たぶん「考える」ことではなくて、「瞬発力を伴う判断する力」が苦手だったんです。
現に仕事はいまいちなのに、たまにやる「プレゼンだけはやたらとうまい」というギャップにいつもまわりから驚かれていました。
「次も頼む」みたいなこともあり。
「あ、逆にそこが私の長所なんだ」と気が付きました。
準備期間さえくれたら、水を得た魚になりえましょう。
しかし、そういう機会は少なくて、長所はなかなか生かせず。なにごともスピード命の環境だったので。適正の不一致。

でも、その時は入りたてでそんなこともわからないので、悩むしかなく。

自己肯定感は下がるばかり。
「考える能力」を向上させるには一体どうしたらいいんだ…と悶々と過ごしていました。

ある日、ふらふら本屋さんに行ってみたら、「考える練習帳」というそのまんま私のために作られたようなタイトルの本が売られていて飛び上がりました。




AI時代に立ち向かうために、いま私たちがやるべきこと!的な本です。
むやみにスマホを開かない。正解を簡単に出さない。考える練習をしましょう。

この本が私の悩みを全部解決してくれたとは言えないけれど、本屋さんの新しい部分を垣間見たような気分でした。

もしかして、本屋さんって、マジでなんでもあるんじゃないかと…。
へたに占いに行くより、本屋に相談に行った方がましだ

と思った瞬間でした。
それ以降、悩んだら本屋へGOです。

会社で悩んだら、いつも本を読んでました。
でも、何かを実践してみるというより、マインドを正常に保つための本ばかり読んでいたのと、読んで精神的に満足している部分が大きかったような気がします。


「読んで技術を学び実際に行動に移す!」という本の活用方法を知ったのはごく最近です。そして、アウトプット技術を高めたいと思っているのが今です。
今後、そういうことも勉強して、書いていけたらいいなと思っています。


ということで、以上が私の読書遍歴でした。
実際文字で見える形にしてみると、感慨深いです。
改めて発見することも多くて、書いてみてよかったなと思います。

娯楽にもなり、相談相手にもなり、夢をかなえる手助けもしてくれる。
時間も場所も関係なく旅行ができて、昔の人にも会うことができる。

読書って、良いですね~。
ここまでの読書遍歴は終わってしまうけれど、これからも本は読むつもりだし、書かなかった本もあるので、本紹介とか、感想は書き続けていきたいと思います。
見に来てもらえたら嬉しいです。


お付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました。






























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