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「その池に魚はいるか?」

戦略を考える際には

Who 誰に
What 何を
How どう当てるか

を考えることが有効です。

学び始めたころは、

△ "How" にばかり目が行き、
  打ち手からの逆算になってしまう
△ "What" にばかり目が行き、
  具体的なアクションプランがない計画になってしまう

ことが多いかと思います。

良い戦略は "Who" のペルソナ設定が上手くできていますが、

そもそものターゲット母数は、ゴール達成のために十分か?

は見落としがちです。

ターゲットのペルソナ設定が完璧だったとしても、母数が足りなければゴール達成はできません。

選ぶエサやルアーが適切だったとしても、そもそも池の中に魚がいなければ釣果は望めないのと同じです。

今回は、戦略設定の肝になる部分

ターゲット"範囲"の考え方

について、記載していきます。


「その池は、小さすぎないか?」

ターゲットを絞っていくと、"What""How"に当たる「何をどうやってやるか?」は具体的になっていきます。

戦略のロジックは通りやすくなりますが、

△ 戦略自体は成功したが、目標達成できなかった
△ 頭でっかちな机上の空論になってしまった

となりがちです。

エリアに密着した女子大生向けの就活支援サービスを立ち上げたい。
ターゲットは、
 ・○○市在住
 ・偏差値50~55の大学に所属
 ・理系学部
 ・サークルに入っていない
 ・アルバイト経験がない ………

のように「絞り込み条件」が増えていった場合は、1つずつ削ってみて、ターゲット母数がどれくらい増減するかをみることが有効です。


「その池は、大きすぎないか?」

ターゲット範囲は小さすぎてもダメですが、大きすぎても都合が良くありません。

先ほどの例であれば

エリアに密着した女子大生向けの就活支援サービスを立ち上げたい。
ターゲットは、
 ・○○市在住

だけだと、学部も違えば、偏差値も違う等で背景が異なり

△ ターゲット全体に当てはまるように意識しすぎて
  ありきたりな内容になる
△ ターゲットの一部にしか該当しない
  ロジックの通らない内容になる

といった失敗になりがちです。

戦略自体が、面白みのないものになってしまうのです。

1度絞り込んでしまうと、そこから広げていくのは難しいので徐々に狭めていくやり方をおススメします。


「池の中の魚は、食い尽くされていないか?」

ターゲット範囲が小さすぎず/大きすぎずだったとしても、

✅ 先行者が既にシェアを持っていないか
✅ 後発メリットはあるか

の確認は必要です。

後発が悪いわけではありません。
文章にすると感じが悪いのですが、ビジネスの世界では「人が耕した畑に種を蒔く」こともあります。

大切なのは

後発でも、勝てるビジョンが見えるか

です。

一見、競合がいない分野は

そもそも、魅力的な市場ではない

ということもあり得ます。

✅ 目標達成のために、十分なターゲット母数がいるか
✅ 勝てる見込みのある戦いなのか

の両面での検討が必要になります。


ニッチな市場で1番になるか?飽和市場で勝ち抜いていくか?

導入社数であったり、売上シェアであったり…
「1番であること」には強烈なインパクトがあります。

1番になるためには、

自ら市場を開拓していくこと

が最短ルートです。

市場開拓は労力がかかりますが、それ以上に先行者メリットには魅力があります。

「そもそもサービス自体の認知度が低い」ということであれば、

まずは、競合と一緒に認知度を上げていく

という戦い方もあります。

△ どのサービスも導入しない

ではなく、

◎ 競合との比較検討をし、いずれかのサービスを導入する

状態にもっていく戦い方です。

いずれにせよ、

△ 純粋なターゲット母数の見立て

だけでなく、

◎ 取れる母数は、どれだけ残っているか

を試算していく必要があります。


「ターゲット設定」における参考図書3選

ターゲット"範囲"の設定は、

「経験」をベースにした「直感」

がモノを言います。

経験自体は必要ですが、ショートカットするためには「読書」が有効です。
今回は、おススメの本を紹介して〆としたいと思います。

↓個人の働き方についての本ですが、マーケティングの基礎を学ぶ目的としても読みごたえがあります。
「最初の1冊」におススメです。

↓難度は高めですが、非常に参考になります。
とっつきにくい場合は、同著者の『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』をクリアしてから、読み進めていくのがおススメです。

↓事業会社であれば、必読書です。
製品企画部門以外であっても、競合との戦い方の参考になる部分が多々あります。




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