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会社における「売上」と「利益」、それに伴う「責任」について考える【284/300】

スノボーで指を負傷してしまい、2-3月のあらゆる予定がなくなりました。。。株式会社はこの亀谷です。

本日は『会社における「売上」と「利益」、それに伴う「責任」について考える』で一本書いておきます。

ビジネスを行う社会的な意味は、世の中に必要とされる価値を作りだすこと。だと思うのですが、そこに「稼ぐ」とか「儲ける」とかいう概念が入ると、この本質は途端にいろいろな矛盾を生み始めます。

真っ当なビジネスをやって、会社を運営し続けるというのは、本当に難しいことです。

会社における「売上」と「利益」と「責任」との関係性

来週、社内で北の達人の木下さんとトークセッションをすることになりました。

その準備のために、1月からストーカーのように、世の中に公開されている木下さんの本やら記事やら動画やらを追いかけています。

その中で、今、一番自分はどうなんだろうかと考えさせられている部分が「売上」と「利益」と「責任」の話です。

木下さんと言えば「売上最小化、利益最大化の法則」が有名ですが、

この本を紹介しているYoutubeで、

「売上」を上げるということは、お客様の期待を預かるということ。

そこには、その「売上」に応じた期待への「責任」が生じる。

同じ「責任」を背負うのであれば、「売上」が少なくて「利益」が多い方が良い。

ということを話されていました。

これ誤った見方をすると誤解を生みそうですが、価値を定義するのはお互いの関係性にあるので、当たり前だけど確かにそうだよなぁ。と改めて思いました。

本当に良いものを作り、ただ「売上」だけを求めるのではなく、必要とされる人にきちんと届けて、そこに高い価値を感じてもらうことで「利益」を上げる。

ビジネスにおいて、この関係性が正しいことが重要です。

至って当たり前なことなのですが、ビジネスをやっていると、この「売上」と「利益」ではなくて、「売上」と「利益」と「責任」とのバランスを取るのがとても難しいと日々感じています。

「責任」を取る苦しみから逃げながら「売上」や「利益」を求めようとすると、多くのビジネスは新しい価値を作り出すという本質を見失い、次第に崩れていきます。(※企業が長く続かない理由はこれだと思っています。)

ビジネスはお金儲けをするのではなく、世の中に「価値」を生み出し「お金」と交換している。という大前提を忘れてはいけません。

自社における「売上最小化、利益最大化」について考える

実はこの本が出たころから、この「売上最小化、利益最大化の経営」って自分の考える経営スタイルと合っているなぁと思っていました。

うちの会社には営業部門がありません。

まずは依頼をしていただいたお客様のお仕事でしっかりと結果を出す。そして満足していただき継続していただく。社内のメンバーを育て、メンバーを成長させる。責任をもって新しい案件を受けられる体制が出来たら、その時は新しく仕事を増やす。

というサイクルでもう9年間やっています。

正直なところ「売上」だけを取りにいけば、年商100億くらいは目指せたんだろうなぁと思っているのですが、営業で「売上」だけを取りにいっても、お客様の広告投資に対する「責任」を果たせないと、自分がその「責任」を全う出来ていない状態が精神的にツラくなるのでそういう形にはしませんでした。

また売上至上主義で「売上」をメンバーへの目標として課しすぎると、各メンバーが「売上」を理由として一つの仕事に対して本来あるべき「責任」から逃げやすくなってしまいます。

会社の行っているサービスを考えると、組織の実力を真摯に受け止め、責任をもって実力にあった仕事をするしかありません。

ただ一方で受ける仕事の数を減らし、運用の結果をまともに受け止めていると、結果により売上が大きく増減します。

そのボラタリティには耐える状況を作っておかないと、「責任」と「利益」とのバランスが崩れてしまい、本質的なビジネスの追求が出来なくなるため、キャッシュのポジションをしっかり作って、無理のない規模で会社を運営しています。

広告会社なので投資出来るものが少ないこともあり、必要なキャッシュのポジションを維持させ、それを超える部分は社会か社員に還元する仕組みも考えて作ってきました。

ただ、この方針による悩みは、責任を全うしようとすると、ひとつずつ前に進むしかなく、会社の規模を急ピッチでは大きく出来ない点です。

大きくならなくても、実は誰も困らないのですが、ただ組織としての成長の軌跡は見せないと、社内のメンバーが将来への不安を感じてしまうため、何故このビジネスをこの形でやっているのかという理由とは常に向き合わなくてはなりません。

ここに向き合うことから逃げて、売上を求めて安易な道に進もうとすると、「売上」と「利益」と「責任」との関係性が崩れ、会社として世の中にあるべき価値が下がり、組織の寿命を短くしてしまうので、ここは我慢が必要です。

仕事の「価値」と「責任」とに向き合って生きていく。

ビジネスの世界は、世間的に見て、急拡大、急成長が目立つしもてはやされます。

ただ、それって「責任」と「価値」とのバランスが伴ってなければいけません。

話題性が上がり、需要が先行すると、行っている事業の「責任」と「価値」とのバランスが崩れやすくなってしまいます。

ここをどのように考え、自社がどうありたいかを考えるのが、経営者の本来すべきお仕事なんでしょう。

最後に、木下さんの「売上最小化、利益最大化の法則」の中に

・あってもなくても良い会社:年商5億円以上
・あったら便利な会社:年商10億円以上
・なくては困る会社:年商100億円以上

と書かれている部分がありました。

今のうちは「あったら便利な会社」です。ここから「なくては困る会社」を目指すべきなのかどうなのか?「あったら便利な会社」で良いんじゃないのか?この辺は自分として悩みどころだなぁと思いました。

でも有名で年商は高くても利益を出していない会社もあります。

利益を出していない会社は、この枠組みから外れることを考えても、うちは「あったら便利な会社」かつ「ある意味はある会社(利益で社会貢献している会社)」なんじゃないかなぁとも思います。

広告が派手な会社に注目が集まり、うちみたいな会社は地味な印象を受けがちなのですが、真面目に真っ当な商売をして、世の中に新しい価値を生み出しながら、それに共感していただけるお客様やメンバーと日々粛々と働いていきたいものです。

まだまだ悩みは尽きませんね^^;それでは、皆様、良い週末を!

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