見出し画像

楽しさと喜びと充実と幸せと。

10月8日(日)、神楽坂の「てならい堂」さん新店舗にて、フライパンの体験&販売会を行います。

鉄のフライパン体験会・販売会@神楽坂ストア
https://www.tenaraido.jp/tenarai/frypan_talk/

13時から16時まで、いつでもご都合のよろしいときに、お気軽にお立ち寄りください。
鉄のフライパンは初めてという方も、そうでない方ももちろん、どなたでも。
いろいろなサイズや厚みのフライパンを、実際に手に取って実際に試してみて、五感で実感していただければ幸いです。

お使いになられている鉄のフライパンのメンテナンスやリカバリーなども、メーカー作りて問わずご相談も承りますので、錆びついてしまったり焦げついてしまっているようなフライパンをお持ちの方も、ぜひご持参ください。

先日、とある大手のネット販売店さんでの取り扱いを休止せていただくことになりました。
これまで一番長くお取引いただいていたところで、私自身思い入れも多かったところなのですが、ここ数年の様々な変化に伴い、私自身が大切にしたい部分と、販売店さんがお客様にアピールしたい点や品や、お客様がそこで求められているものなどがだいぶ乖離してきてしまっているように感じられ、何度か話し合いはさせていただいたものの、やはりこれ以上は難しいと判断せざるを得なくなり、休止させていただくこととなりました。

今の世の中で求められているもの、お客様のニーズに応じて販売していくことなどを考えれば、やむを得ない部分は多々あることは重々承知しています。

インターネットやスマホの普及により、あらゆる物事が情報化され、ますます視覚や聴覚での判断が大半を占めるようになってきているようにも感じます。
様々な物事でコスパやタイパが重視され、無駄や面倒と判断されるようなことは忌避されがちであるようにも思われます。

私はもともと、大量に生産され大量に消費されてしまうことに疑問を持ち、ずっと長く使っていただけるものが作りたくて、この仕事を始めました。
それから20年近くたちましたが、行き交う情報のスピードが加速度的に速くなっていくのにつれて、流行りすたりや物の寿命そのものさえも、ますます短くなり、使い捨てられては買い替えられる流れもまた、前にも増して速くなっているようにも感じます。

それはそれで致し方ないのでしょうし、必要でもあるのでしょうし、やむを得ない面もあるのでしょうし、構わないのでしょうけれど、そんな中でも、ちょっと今この時間に、目の前の物事に、自分自身の感覚を大事にもう少し向き合ってみたいと思う方がいらっしゃったら、お会いできればいいなと思っています。

私は料理は全然うまくもなく得意でもなく、レシピを見ながらありきたりのものしか作れないので、たいそうなことは言えませんが、それでも、料理することもそれを食べることも、五感をフル動員することができる、またとない機会だと思っています。
食材に触れ、料理の過程を見たり聞いたり、匂いや味で判断し、味わう。

食べることは暮らしていくこと、健康に生きていくことに直結しています。
命をいただき、命を育む。
特別な料理でなくても、毎日のごくごく当たり前のような料理でも、それは自分自身へのご褒美にもなるでしょうし、家族や大切な人に向けての、ささやかな日々のギフトでもあり、文字通りのごちそうでもあるでしょう。

自分自身の感覚を研ぎ澄まして今この瞬間瞬間に向かい合えた時、私はそこに楽しさを感じます。
失敗や成功を繰り返しながら、情報や知識を経験と知恵に変えていく時、私はそこに喜びを感じます。
無駄や面倒だと思うことを、自分にとって意義のある価値あるものに変えたとき、私はそこに充実した時間を感じます。
それがまたどこかで誰かの喜びに繋げることができたとき、そこに感じるものが幸せなのかもしれません。

私が作りたいのは、そういうものです。
誰かが使うことで、そういうものが生まれてきて、そんなことを感じることができるようなものを、作りたいのだと。

何の変哲もない鉄のフライパンが、誰かにとってのそんなものになれるかどうかは分かりませんが、もし何かご興味ありましたら、お手に取って試していただければ幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?