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バイドゥの自動運転プラットフォーム「アポロ」にソフトウェアフレームワーク・プロバイダー「RTI」が参画

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』は、バイドゥの自動運転プラットフォーム「アポロ」についてです。

米国カリフォルニア州を拠点とするソフトウェアフレームワーク・プロバイダー「Real-Time Innovation(RTI)」は、2020年7月28日付けニュースリリースで、「RTI Joins the Baidu Apollo Autonomous Driving Partner Ecosystem(RTIはバイドゥの自動運転パートナーエコシステム「アポロ」へ参画します)」と発表しました。

RTIはソフトウェアフレームワーク・プロバイダー最大手で、スマートマシーン向けのアーキテクチャー「RTI Connect」を提供しています。

RTIと「アポロ」の協業では、RTIが自動運転向けに開発する「RTI Connect Drive」を、バイドゥが提供する自動運転の中核デバイス「アポロ・コンピューティング・ユニット(ACU)」へ統合して、自動運転車両の大量生産やOEM生産を目指すとしています。

バイドゥの「アポロ」とは、AI、ビッグデータなどを含む自動運転にかかわるテクノロジーを、バイドゥと「アポロ」に参画するパートナーでオープンに共有することによって、パートナーそれぞれが短期間で独自の自動運転システムを構築することを可能にするプラットフォームです。

バイドゥは、より多くのパートナーをプラットフォームに巻き込むことによって、「アポロ」を自動運転の世界のプラットフォームやエコシステムにすることを目論んでいるというわけです。バイドゥは、すでに2年前に「アポロ」の自動運転バスを社会実装、運行しています(動画参照)。

中国政府から「AI×自動運転」事業を受託するバイドゥが推進する「アポロ」には、中国内外から多くのパートナーが参画しています。自動運転プロジェクトには収支も含めて依然さまざまな課題がありまずが、「アポロ」は、世界の主要な自動運転プロジェクトの一つとして注視していく必要があるでしょう。

田中道昭

PS.著書にてバイドゥの「アポロ」を詳しく解説しています。よろしければ、こちらも手にお取りください!


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