見出し画像

グーグル/アルファベットの環境問題への取組み

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』は、グーグル/アルファベットの環境問題への取組みです。

グーグル/アルファベットのサンダー・ピチャイCEOは、2020年9月14に、「Our third decade of climate action: Realizing a carbon-free future(気候変動対策への次の10年:脱炭素の未来を実現する)」とするメッセージをコーポレートブログにアップしました。

ピチャイCEOは、気候変動にかかわるインド、カリフォルニア、オーストラリア、ブラジルでの自然災害を取り上げ、グーグル/アルファベットはこうした気候変動による災害を回避するために、グーグル設立から20年経過して次の10年、以前にも増して様々な行動を起こしていくとしています。

グーグルは、2007年にカーボンニュートラルを達成、2017年以降は100%再生可能エネルギーを使用するなど、最も環境に配慮したオペレーションを早くから進めている企業のひとつです。そして今回の発表で、グーグル/アルファベットは、「カーボンレガシー」を今すぐ全廃すること(=「カーボンオフセット」ではないということ)、2030年までに自社のデータセンターやオフィスで使うエネルギーを100%「カーボンフリー」、脱炭素エネルギーにすることなどを約束しています。(動画参照)

ピチャイCEOは、2030年までに100%「カーボンフリー」とすることについて、「This is our biggest sustainability moonshot yet, with enormous practical and technical complexity.(これは、実効的にも技術的にも多大な困難を要する、サステナビリティに関する最大のムーンショットだ)」と言います。

「ムーンショット」とは、通常すぐには実現できないような高いレベルの目標設定をすること。これは、従業員などのマインドセット変革や組織全体の広範なビジョン設定を目的とします。「ムーンショット」の目標設定には、実現すれば「大きなインパクトをもたらす」「今はまだない新しい何かを生み出す」「ゲームチェンジを起こす」「組織の一体感を創り出す」などの可能性があるものです。

この『戦略をアップデートする』では、アマゾン、アップル、マイクロソフト、フェイスブックといった最先端テクノロジー企業による事業の根幹での環境問題への取組みをシェアしてきました。引き続き、米国、そして世界を代表するテクノロジー企業GAFAMの環境問題への取組みをフォロー、シェアしていきたいと思います。

田中道昭

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?