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ニューデリーの親切な青年

インド最初の宿を出て、オートリキシャでニューデリー駅近くの次の宿へ向かいます。宿のおじさんがオートリキシャの値段交渉をしてくれます。しかし、乗るのは私です。おじさんが交渉してもインド人価格では乗らせてもらえませんでした。結局行きと同じ100ルピーで交渉成立。

とりあえずニューデリー駅近くまで来たものの、リキシャのおじさん場所わからず。アドレスなんだっけ?と聞かれ携帯をみるも、なぜか宿のアドレスのスクリーンショットが見当たらないのです。。。乗るときはあったのに、、。ここからはリキシャのおじさんひたすら人に聞きながら進んでいきます。でも、誰もその宿を知りません。狭い道をぐるぐる周ります。あーこれは後で追加料金請求されるだろう、、と覚悟します。実際、私がアドレスを伝えられないせいでたどり着かないので、。

いろんな人に聞くもやはりわからず、おじさんと顔を見合わせ困り果てます。笑(おじさんとは言葉が通じないので会話はできず)
おじさんが次に声をかけたのが、インド人の青年達。そのうちの一人が英語を話せたので、やっと直接事情を説明できました。

宿のアドレスがわからないこと、ネットが使えないことを伝えると、わたしの宿を検索してくれました。アドレスはわかったものの、細い通りにあるからリキシャが通れないことが判明し、そこまで遠くないのでリキシャを降りて歩いていくことに。リキシャのおじさんはとくに追加料金を請求することもなかったので、少しだけチップを渡しました。

そして、その青年がグーグルマップを見ながら宿まで案内してくれました。宿に行く途中聞いた話によると、彼は大学で政治学を学んでいるとのこと。私が泊まる宿の情報を見て、この写真絶対フェイクだよ、インド人のレビューは信じちゃダメだよ、この住所スラム街じゃない?大丈夫?とかなり心配されました、笑

実際、宿はメインロードから一本奥に入り、そこからまた一本細い通りの中にありました。口コミでも、場所がわかりにくいとありましたが、本当にわかりにくい。(パハールガンジの安宿はそういうところが結構あると思います )

青年は言います。

本当に大丈夫?チェックインする前に、部屋を見せてもらって、大丈夫だと思ったら、チェックインの手続きして、怪しいと思ったらチェックインの手続きせずに違うとこを探したほうがいいよ。この近くにいるから、助けが必要なら言ってね と。
(昨日は、屋台のピザを注文して待っていたら、インド人にこんなに安いご飯でいいの?!と驚かれました。私のインドでの生活水準は低いのかと心配になる今日この頃)

中に入ると、確かに写真よりは古びているけど、昨日の宿よりはずっとキレイで、部屋の中から自分の鍵でもロックできるタイプの部屋だったのでチェックインすることにしました。

チェックインの際に、インドに来るまでの渡航国を聞かれました。今はどこの宿も中国人を泊めたがらないんだ、とのことです。夫は台湾人ですが、中国人とみなす人も少なくはないです。これからの旅で、夫が嫌な思いをしなければいいなあなんて思いながらチェックイン完了。バックパックをおいて、青年にチェックインしたことを伝えます。

大丈夫ならよかった!と言ってくれ、現金が必要な私のためにレートのいい換金所も教えてくれました。実際本当にレートが良く、両替してもらったのですが、あくまでも紹介で、自分で計算して、あまり良くないと思ったらここでしなくても大丈夫だよ、と言ってくれました。

そして、ハリドワール行きのチケットを買いたかったので、ニューデリー駅までの道順も教えてもらい、駅の前で声をかけて来る人の話は一切聞かず、外国人専用窓口に直行してね。あの手この手で騙そうとする人がいるから、とにかく無視することが大事だよ。今日最初に会った場所は友達のところだから、なにか困ったことがあれば、そこに来てね! と言って去っていきました。

ニューデリー駅の外国人専用窓口でチケットを買うのは初めてではないのですが、前回も今回も私は誰にも声をかけられることなく窓口へたどり着けています。

無事希望通りのハリドワール行きのチケットをゲットして宿へ戻りました。

お気づきの通り、この青年、めちゃくちゃ親切で、本当に良くしてくれました。案内料を請求することもなく、下心を見せるわけでもなく、押し付けがましくもなく。スマートなサポートといった感じで、本当に感謝です。

私が海外に行って、心が痛むことの一つは、人の親切をなかなか素直に受け取れないことです。自分を守るためには、時には優しい申し出も断らなければいけなかったり、疑ったりということも必要になります。でも、もちろんなかには本当にただただ心優しく、困っている人を助けたいという方もいて、このあたりのバランスは本当に難しいと思います。

私が一人で旅行に行くときは、基本的に日が沈むのと共に宿へ帰り、その後は出歩きません。夕食は宿の一階や宿の前の道路を挟んだところなど、本当に近いところにしか行きません。(基本的に、日本でも暗い時間に一人で外を歩くのは怖いと感じるタイプです)
今回も、もちろん日中の明るい時間、そして人通りの多い道、またパハールガンジ周辺は何度か来ていて、なんとなくは知ってているということもあり、案内してもらいました。それでも、グーグルマップで常に、違う方向へ向かってはいないか確認しながら行動しています。もちろん、これらを踏まえてもリスクはゼロではないです。たまたまラッキーだったに過ぎないかもしれません。そのため、人を疑わず、親切心を素直に受け入れくださいね、と言いたいわけではありません。

ただ、どうしてもセンセーショナルな痴漢や詐欺の話が取立てられやすい中で、私は沢山の親切なインドの皆さんに助けてもらってきているので、そんな心優しい親切なインド人もいるんだよ!ということを知ってもらいたいと思い書いています。

今のところインドでリキシャの交渉に苦戦しても、後から交渉した金額より多く請求されたことはないですし、違うところへ連れて行かれたこともありません(常にグーグルマップで自分の位置情報はチェックします)。詐欺の被害にもあっていないですし、本当に嫌な思い出がありません。これからも、そうありたいのでできる限りの注意は払いつつ、インドを楽しみたいと思います!

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