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「欠乏感」はパフォーマンスを著しく下げてしまう厄介なものだ!〜いつも「時間がない」あなたに〜

欠乏感はパフォーマンスを著しく下げる

後悔

行動経済学界において、天才と称されるセンディル・ムッライナタンの著書『いつも「時間がない」あなたに』を読みました

本書のテーマは

何かが「欠けている」と感じると人間の処理能力は落ちてしまうよ!

という単純明快なもの。

例えば、「お金がない」状態だとお金のことばかり考えてしまい、約束の時間に遅れたり、場所を間違えちゃったりと注意不足を引き起こしてしまいます。

「欠乏感」はお金のみならず、時間、孤独、ダイエットなんかにも共通して起こり得るものです。

ダイエット中は、心の中が

「食べ物が欠けている。お腹すいた」

と反芻するものでして。

だから一度心を許して甘えて食べてしまうと

欠乏感を満たそうと歯止めが効かなくなるまで食べてしまう

という不合理なことを引き起こします。

普通に考えれば次の日は食べなきゃいいのに、そんな選択肢が見えなくなってしまうくらいに「欠乏感」は強烈なものです。

とはいえ欠乏感にもメリットはある

書けない

欠乏感を避けるためにも

・お金に余裕のある状態
・時間にもゆとりのある状態
・常に体は標準体型以上をキープする生活
・信頼の置ける仲間の存在

という感じでいきたいものの、全てが満たされた状態はかなり難しいかと。

欠乏感は

・欠乏している対象に集中すること
・欠乏している対象を大切に思うこと

この2点においては大きなメリットを生み出します。

例えば

締め切りが近づいたら火事場の馬鹿力(先延ばしの原因)で速攻終わらせたり、

時間がないと今ある時間を最大活用するにはどうしたらいいかを瞬時に判断できたり

ということは身に覚えがあるのではないでしょうか?

本書に載せている面白い事例として

孤独感の強い人は人の感情を見抜く力が長けている

のだとか。

欠乏のワナに嵌ると抜け出すのは難しい

クセの強い人

欠乏はトレードオフ(一方を追及すれば他方を犠牲にせざるを得ないこと)思考を引き起こします。

お金に余裕を持たせるためには

稼ぎを増やし、支出を減らす

という少なくとも2つ以上の思考が必要になりますが、欠乏してるとどちらか片手落ちになることが・・・・

それどころか、認知機能が著しく下がっているため

どう稼げばいいの?
どう抑えればいいの?

といった簡単な問題まで迷走してしまいがちになります。

対処法も

自分が「欠乏のワナ」に陥っているのだ!

と自覚することしかできない厄介なものです。

だからセーフティーネットが不可欠です。

自分が「欠乏のワナ」に嵌っていないかを確認することはかなり重要だと感じる1冊でした。


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