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バーンアウト(燃え尽き症候群)体験談:休職初期~中期編

こんにちは、メンタルウェルネスあおぞらです。
今回は、バーンアウトとし、休職初期から中期あたりにやっていたこと、感じていたこと、経験したことを書いていきます。

前回、前々回の記事はこちらをご覧ください。




生活リズムと運動

徐々に日常の生活リズムが整い始め、家で寝ている時間が少しずつ短くなってきました。それでも時折襲ってくる劣等感は相変わらずで、「なんで自分はこうなったんだろう」「何がいけなかったのだろう」と答えのない問いを一人で考えては、疲れ果ててしまうことを繰り返していました。

それでも運動を始めて少しずつ体力がついてきたので、今度はプールで泳ぐことを始めました。泳ぎは得意ではなく、かろうじて25m泳げる程度です。クロールには自信がなかったので、平泳ぎで泳ぎ始めました。最初は2~300m頑張って泳いでヘロヘロでしたが、終わった後の爽快感は格別で、頭もすっきりし、前向きな気持ちになったのを感じました。これはすごくいいと感じた私は、2日に1回プールで泳ぐことを始めました。


妻から遠出の外出に誘われる

休職して1か月が経った頃、妻から遠出しないかと誘われました。正直、休職中に遠出することには抵抗がありました。しかし、ずっと家にいるよりも少し気分転換に出かけようと誘ってくれたのです。確かに家でもんもんとしていてもいけないと思い、出かけることを決心しました。その時は抑うつ気分も徐々に改善していると実感していました。

外出する当日、準備をしていると職場の人からメールが届きました。仕事に関する確認の連絡でした。そのメールを見て、一気に現実に引き戻されました。徐々に改善していた感じはあったものの、いざ職場のことを考えると一気に不安に駆られてしまいました。そんな自分にがっかりして、まだ自分は十分に回復していないのだと落ち込みました。

久しぶりに遠くまで外出し、食事をしたり、海でゆっくりしたりしました。ゆっくりできた感覚があり、つらい現実から離れられた感覚もあったと思います。ぶらぶらと散策していると目に留まった雑貨屋に入りました。そこでとても素敵な出会いがありました。


雑貨屋での店主との出会い

妻がひょんなことで立ち寄った店は、40代の髭を生やした優しそうな男の人が営んでいました。その優しそうな店主となんとなく世間話をしていたら、「禅」の文字が書かれた額を見つけました。私はその「禅」の額に心惹かれました。その額の話の流れから、私の今の状況(休職していること)を話しました。すると、その店主は自分とよく似た、いやもっとすごい経験をしており、その話をしてくださいました。

以下、店主が話してくれた内容です。

「自分で広告の会社を立ち上げたんですが、夜も寝ずに働く日々が続きました。その結果、腎臓と自律神経を壊してしまいました。ひどい時には、薬を数十錠も飲んで、1年半は死ぬことばかり考えていたんです。夜中に記憶がないままビデオを借りたり、食べ物を食い散らかしたりすることもありました。

そんな生活を続けているうちに、本当に限界だと感じて、療養しようと決意しました。県外の田舎に移り住み、自然の中で静かに過ごすことにしたんです。最初は不安だらけでしたが、少しずつ体も心も回復していくのを感じました。

その経験がきっかけで、今では妻と二人、その地に定住し、雑貨屋を営んでいます。田舎の穏やかな生活は、都会の忙しさとは全く違って、心の平穏を取り戻すことができました。店を開いてからは、お客さんとのふれあいが日々の楽しみになり、自分が本当に大切にしたいものに気付くことができました。

人生には、いろいろな生き方があるんだと実感しました。仕事を辞めることがすべての解決ではないかもしれませんが、自分にとって何が本当に大切かを見つめ直すことが重要なんだと思います。」

話す内容がとても深く、しかしとても共感でき、立ち寄るだけだったのに1時間以上話し込んでしまいました。

店主は私に一言、「辞めればいいのに。」と言ってくれました。その人も一度復帰したが、また薬に頼らなくてはいけなくなって辞めたようです。私自身、復職するか退職して他の仕事を探すか実際に悩んでいました。復職するか、辞めるか、たった二択の問いなのにどちらにも覚悟を決められず、ウジウジと悩んでいる自分に情けなさを感じていました。

本当は逃げ出したい。でも、そんな自分でいいのかも苦しい。また病気になるのではないか、それが家族にもっと迷惑をかけるのではないかと考えていました。でも、それはきっと言い訳にすぎない。本当は自分の心で自分の答えを見いださないといけないはず。生きることは苦しいこと。でも答えを出すのも人間なのだ。

そう思っていました。

ちなみに、夢で職場のスタッフが辞め新しいスタッフが揃って、ピンチを抜けたねって言われる夢を見ました。また、以前辞めたスタッフも出てきて、「逃げて辞めるな」と言われた夢も見ました。そんな夢を見ながらずっと悩んでいたのです。


外出して感じたこと

休職を始めて会うのが家族だけになっていたので、違う人と話をできたことはとても嬉しかったことでした。また、本当にいろいろな生き方があるのだと思えました。人生、一つの生き方だけでなく、いろいろな生き方ができるのだと少し肩の荷が下りた気がしました。

それでも、自宅に帰った瞬間、現実に戻った気がしてとても憂鬱になりました。また上司に連絡を取らなくてはいけないと思っただけで不安感が生まれます。今回の外出で職場を辞めようという思いが強くなりましたが、本当に辞めることができるのか不安もあり、職場に行くことを考えるだけで非常に怖くなっていました。こんな自分が弱いだけだと責めてしまっていました。まだまだ完全に回復していない状況だったのだと思います。


まとめ

今日はここまでです。よく気分転換でうつ状態の人を外出に誘うことがあるかと思います。私もその時、少し前向きな気持ちになっていましたが、その誘いを受けることが難しい時期もありました。もし周りにうつ状態で苦しんでいる人がいたら、無理には誘わないであげてください。本人が行きたい気持ちがあるなら、ぜひ誘ってあげることは良いと思います。

このブログは当時の自分の日記をもとに書いています。
少しずつ良くなっていると感じる部分はあるものの、まだまだ抑うつ状態が続いており、ネガティブ感情に苛まれていた時期です。私自身がそうだということでなく、脳がそういう状態だったのだと思います。また、これまで私自身が作り上げてきた信念が、私自身を苦しめていました。その信念を少しずつ和らげて新しい信念を築いていく過程でもありました。
今あなたが苦しんでいるとしたら、苦しめているものはあなた自身ではありません。脳が上手に働いておらず、そういう思考や感情を感じさせていること、そして自分が築いてきた信念がその環境でうまく適応できなかっただけです。

抑うつ状態が改善すれば、ネガティブ感情も和らいできます。その先は前の自分に戻るのでなく、新しい自分に生まれ変わることが大切です。

このブログが一人でも誰かの力になってくれればうれしいです。
次回はお寺の奇妙な体験談を書きたい思います

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