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『聴く力』が重要なのは多くの方が知っている事かと思います。
しかし、どのように重要なのかを説明するのは難しいのではないでしょうか?

今回は聴く力がどのように重要なのか?なぜ重要なのか?について深掘りして勉強していきたいと思います。

自分が大好き

そもそもの大前提として人は皆んな自分が大好きです。
アイラブミーなんです。

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ですので自分の話を聴いてくれる人が大好きなんです。
実際に自分語りばかりする人は敬遠されがちですよね。

ですので、話す力よりも聴く力を伸ばした方がコミュニケーション力を上げるのに適しています。

聴くと話すの割合(7:3)

コミュニケーション関連の書籍、動画、記事を色々と見てみると、多くの人が聴くと話すの割合は7:3が良いと勧めています。
これは様々なシチュエーションで適応でき、ビジネス、家族、友人、恋愛、など、主に1対1の会話の場面であればほとんど当てはまります。
(営業に関しては営業マンが話さなければいけないので例外だと主張する記事もありました)

では、一体なぜ半分以上聴いた方が良いのでしょうか?

人には、
「自分のことを認めてほしい!」
「誰かに理解してほしい!」

という「承認欲求」が働きます。
これは人が持つ強い欲求の1つです。

聴く事で、相手の承認欲求を満たす事ができるのです。
(もちろん聴く技術も大切ですがそれは次回以降)

人は自分の欲求を満たしてくれる相手とは、また会いたいと思います。
聴く事は、人間関係において重要なスキルなのです。


「じゃあ、聴くだけでいいのでは?」
そう思う方もいるでしょう。

しかし、そんな単純な話でもないようです。

例えば、
初対面で何も知らない謎の相手と会話をするとします。

相手の方は積極的に聴いてくれて、質問もたくさんしてくれました。

「出身地は?」
「年齢は?」
「趣味は?」
「独身?既婚?」

こんな感じに相手からどんどん話題を振ってくれて自分だけ話す事になりました。

どうですか?
自分だけ話してて楽しいと思う人もいるかもしれません。
しかし、知らない相手から一方的に個人情報を聞かれるのは怖くて、警戒する人も多いのではないでしょうか?

警察官からの尋問、就職面接、インタビューなんかが近いと思いますが、これらは一方的な質問ですよね。
仕事としては効率が良いですが、お互いが仲良くなる為のコミュニケーションとしては不適切かと思います。

相手への不信感が募り自分の事を曝け出すのが怖く不安に思う人も出てくるでしょう。
すると、本来聞きたい情報や本音を聞き出せない可能性が高まってきます。

そこで、そんな時に使えるのが『自己開示』です。

自己開示の返報性

自己開示とは、自分自身に関する情報を、何の意図もなく、言語を介してありのままに伝えることを指して言う。 また自己開示には、返報性の現象があり、自己開示の受け手は、相手の開示した情報と同じ程度の情報を開示することがあるとも言われている。

自己開示はラポール(信頼関係)を築く為のテクニックでもあります。

自己開示の返報性を使ってまずは自分の事を話してから相手に話題を振ると相手の情報を得られやすくなるのです。

確かに全く知らない相手よりも少し知っている相手の方が安心感が得られますし、相手がかなりプライベートな事も暴露していたら、自分もプライベートな事を話してもいいかなってなりそうです。

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ラポール形成の為の9つの方法

ここで、例を見てみましょう。


💁‍♀️「私は、北海道出身でこの辺の事はあまり詳しくないのですが、〇〇さんはどちらの出身ですか?」
🤵‍♂️「僕は、沖縄出身ですよ!」
💁‍♀️「えー、真逆ですね!!私は東京の冬は暖かく感じますが、沖縄出身だと東京の冬は寒く感じませんか?」



相手の出身地を聞く前に自分の出身地を開示してますね。自己開示の返報性も働き相手は答えてあげたい気持ちになります。

注意点としては、自己開示する時に自分の話が長くならない事です。

この後、聴くを7割にする為には相手の出身地を軸に会話をすると良いでしょう。
ここで自分の出身地を軸にしてしまうと7割聴く事が難しくなるし、相手につまらないと思われるリスクがあります。
(相手の反応を注意深くうかがいましょう)


自己開示の返報性を知ると、10割聴くのも良くない事がお分かり頂けたかと思います。
尋問、面接、インタビューは圧迫感が感じられますよね。

では、もう少し他の視点で考えてみます。

カウンセリングでも聴く力は重要

心理カウンセリングの技法の1つに、多くのカウンセラーに支持されているカール・ロジャーズの『来談者中心療法』というのがあります。
簡単に言うと相談者(クライアント)を中心に考えて、相談者に自分で問題を解決する力を身につけさせる技法(アドバイスしない)です。
アドバイスしないので一見解決に時間がかかりそうですが、自分で解決できる能力が身につき、クライアント自身の成長に繋がり、長期的にメリットが多い技法です。
(コーチングも似たような考え方みたいです)

この来談者中心療法には、3つの基礎態度があります。
①無条件の肯定的配慮
②共感的理解
③自己一致

①無条件の肯定的配慮(受容)とは、カウンセラー側の個人的な見解を棚の上において、クライアントの話を聴くことです。
勝手に決めつない、否定しない事、個人的意見を保留にしておく事が大切です。
これが結構難しくて、日常生活なんかでも、聴いてほしい・共感してほしいだけの女性に対して、ついつい自分の意見を押し付けてしまう男性も多いのではないでしょうか。

②共感的理解とは、カウンセラーがクライアントの立場に立って、理解していく事です。
相手の立場に立つ事で共感度が高まります。

③自己一致とは、一貫して表裏がない状態で、カウンセラーが自分自身について理解していることが大切です。
確かに、言ってることに矛盾があったり、途中で主張が変わる人は信頼できないですよね。

特に①②にあるように、カウンセリングでも聴く力が非常に重要になってきます。
アドバイスをしても一時的な解決にすぎず、長期的な解決の為には、とにかく聴く事が重要になってくる
のです。


7つの習慣

キングオブ自己啓発本とも言われている『7つの習慣』という本があります。
世界で3000万部売り上げたスティーブン・R・コヴィー先生の本です。

その7つの習慣の5つ目に
『まず理解に徹し、そして理解される』
という習慣があります。

これはまず相手の事を理解しようという事です。相手を理解する為にひたすら聴く事が重要です。多くの人はアドバイスや回答をする為に人の話を聞きがちです。そうなると自分の考えが頭の中に入り、相手の話に全集中できなくなります。
ですので、ただ相手の事を理解する為に聴く事が重要です。相手の話を聴くことに全集中するのです。
そうやってまずは相手の事を理解してから自分の話をするのです。
そうするれば相手に理解してもらえる
のです。

長期的に人間関係を良くする為には、相手からの信頼を得る事が大切です。
その為に「まずは聴く事に徹しましょう」とコヴィー先生がこの本で主張しています。

カウンセリングの来談者中心療法と7つの習慣の考え方は非常に似た考え方ですね。

スピーチ

学校、ビジネス、など、誰しもプレゼンテーションやスピーチなどのように、多くの人の前で話をした経験があると思います。

そんな時、聞く側の姿勢も気になるのではないでしょうか?

例えば、怖い人が大勢いる中でスピーチなんかをしたら、前に立った瞬間にスピーチの内容を忘れてしまい、練習通りにできなくなりそうです。

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こんなシチュエーションですと、私のようなビビりだとオシッコ漏らすかもしれません笑

また、自分のスピーチの時に、何度も時計を見られたり、寝られたり、コソコソ話し声が聞こえたり、興味が無さそうにされるのも辛いものがあります。


逆に、聞き上手の人たちの前でのスピーチはどうでしょうか?
聞き手がめちゃくちゃ頷いてくれたり、優しく温かい眼差しを向けてくれたらきっと話しやすいでしょうし、スピーチが楽しくなるはずです。

結婚式のスピーチ

私事になりますが、先日人生で初めて結婚式の友人代表のスピーチをしました。
カッコつけて何も見ずに臨むつもりでしたし、50人以上の面前で話す機会はとても久しぶりだったので、とても緊張していました。
しかし、ゲストの方々の温かい眼差しや頷き、笑いどころのリアクションも良く、とても気持ちよく話す事ができました。
私のスピーチをしっかり聴いてくれた人達を好きになりました。


私自身がスピーチをする事で、改めて聴く力の重要性を感じました。

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私自身が聞く立場になった時も、相手が話しやすいように聴いて上げたいとも思いました。
上手に聴く事で、相手からの信頼や好感も得られるのです。

リラクゼーションサロンでは

リラクゼーションサロンやメンズエステでも聴く力は重要になってくるでしょう。
ラポール(信頼関係)を築く為、親密度や特別感を得る為。特にリピートするかどうかは聴く力が重要になってくると思います。

私自身メンエスユーザーでもありますが、2回以上リピートしたセラピストは全員聴き上手でした。やはり自分の話を聴いてくれる人とまた話したいものです。


リラクゼーションでは、うつ伏せの施術も多いので、施術中は相手を見る事が少ないです。
相手の動作や表情が見えにくいのが、リラクゼーションコミュニケーションの特徴だと思います。

ですので、声のトーンや、言語自体に重要度が高まってくるかと思います。
そして施術前後の対面での接客の重要度も高まってきます。

いずれにしても聴く力が高くて損をする事はありません
聴く力が高いという理由で嫌われた人を私は知りません
だとしたら、聴く力を勉強しても無駄な時間になる事はないでしょう。
是非私と一緒に聴く力を高めていきましょう!!

まとめ&今後

いかがでしたでしょうか?
聴く力は人間関係を構築する際に非常に重要な力です。
生きていく為に必要なスキル
と言っても過言でないと思います。

そんな重要な聴く力をどうやって高めていくのか?
来週からは、具体的なテクニックを紹介していきます。

では、また来週!


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