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48歳で車を手放しお金に対する価値観が変わると同時にモノに対しての執着も無くなった

47歳で転職して、気楽な仕事と人間関係になってメンタルは回復した反面、給料は減ってしまった。


お金が無い!

新しい職場で働き出して1年、車のローンと教育ローンの返済とカードローンの返済が家計を圧迫していた。週末の仕事帰りに大好物のラーメンを食べることがささやかなご褒美だったけど、そのラーメン代も出せなくなるくらい逼迫。飲み会も誘われて行くけど、お金が無いから全然楽しくない。そのうち、もったいないという理由で飲み会は殆ど行かなくなった。

今までローンの利息なんか気にしたことは無かった。お金に無頓着だった。金融機関に勤めるようになって、利息や手数料のことがわかってくると、自分の組んでいるローンでいかに無駄遣いをしているか知る。



払っても払っても終わらない気がする銀行系カードローン。

私は、金利って何?のレベルの人間だった。この会社に入社して初めてきちんと知ったのだ。だから、この返済終わらない理由をやっと理解する。金利14%以上なんだよ、50万借りてたら6千円以上の利息を払わなきゃなんない。返済金として毎月1万円ずつ口座から自動的に引き落とされていたのでてっきりそのうち返せるものだと思っていた。(いつまでも終わらないのはこのせいだ。)

銀行系カードローンなので、消費者金融ではないし安心だろうと(●●銀行という名前に安心していた、バカだなあ)何年も借りっぱなしになっていたのだ。こういうことに気付きもせず、不思議とも思わず、自分が稼いだお金のように錯覚し、前の職場で遊んで飲んでした結果がカードローンの残金なのだ。

知識がないって情けないし、この利息が見ず知らずの人たちの至福の肥やしになっていると考えただけですっごく勿体ない。まずはこのカードローンの返済を早めに終わらせたいと考えた。

月1万じゃ足りない。月5万は入金する気負いで頑張る。

目標は5万にしても実際生活をしてみると4万の月や3万になる月もあった。それでもなんとか1年ほどで完済できた。


車を持つ意味がわからなくなってきた。

ディーラーで新車を230万で購入した時、何も疑わず担当者に言われるがままローンを組んだ。もちろんその当時は金利のきの字も理解していないので、いいカモだったはずだ。毎月3万円強支払っていた。利息がいくらだったかはもう手元に資料がないので明記できないが、確か8年ローンで組んだと記憶している。

今思えば、あほである。通勤に使わないのに「素敵、かっこかわいい、これに乗ってるあたしオサレ」を、購入理由にするなんて見栄っ張りの典型的な例だ。ずっと駐車場に停めておいて、週末たまに運転する程度だった。

たまに運転するだけのために、車の税金、保険、ガソリン(ハイオク車とかいちびりやわ)、洗車、エンジンオイル、エレメント…維持費にどれだけかかってるんだよ!!ぞっとする。



思い込みを疑う。

私が住まう地域は、みんな同じ事を言う。「ここは車がないと暮らせないよね」と。親もそう言っているし、友人もみんな車を所有している。何も疑わず大人になれば車を持つのが当たり前だと思っていた。田舎のおばあちゃんちに行く、買い物に行く、海水浴に行く、ピクニックに行く、…車があれば無問題、荷物もいっぱい詰める。…いや、まてよ。この思い込みなんか変だぞ。駅に行くには少し不便だが、バスがあり、自転車で県庁や市役所に行ける範囲で私は暮らしているのだ。徒歩圏内にスーパーやコンビニ、ドラッグストアは山ほどある。車が必要な大きな買い物なんて、年に何回あるんだ?無いに等しい。

子育てには確かに車が必要だったが、もう子供は成人しているし一緒にどこか行くわけでもない。それに車が必要な時はレンタカーでいいんじゃないの?と思うようになっていた。



よし!車を売ろう。

決断すると早いのが私のいいところだと思う。ちゃちゃっとWebで下取り診断を何社かに依頼し、即時に連絡貰ったところで翌日には売却の手続きをした。

担当者はびっくりしていた。「ホントに今日決めちゃうんですか?2,3日考えてもらってもいいんですよ。」いや、もういいのだ。2,3日考えたところで、要らないものは要らない。「今日、決めてもらえると思ってなかったので…。決断力すごいっすね~。名残惜しくないですか?最後に車の写真撮っときますか?」そう言われて、写真も撮らなくていいや、名残惜しいとは思っていない自分にびっくりした。もう私の車ではないし、手放したモノに対して私は執着がこんなに無いものなのだと感じた。

「じゃあ、車乗って行きますね。車のローンはこちらで返済しますので、足りない40万は1週間以内に振り込んでおいてくださいね。営業車は後日取りに来ますね。」と言いながら、担当者はさっきまで私の車だった運転席に乗り込み帰っていった。

駐車場には、車下取り会社の営業車がぽつんと停まっていた。ああ、そうか。私が今日売却すると思ってなかったから、担当者は一人で車1台で来たんだな。ちょっと悪いことしたかなと思ったけど、すぐに車のローン返済に足りない40万円をどうやって捻出するかっていうことばかりに頭がいっぱいになった。



またカードローンに手を出す。

手元にはそんなお金はないので、結局またカードローンで借りるしかなかった。うえええええ、またあの高金利の地獄が始まるのか、と思ったけど、気分はすっきりしていた。

40万の割と早く終わる返済と100万越えのあと4年も続く返済なら前者がいい。それに以前カードローンを完済させているという成功体験がある。(だからってカードローンを使いたくはないのだが)でも、お金というものは、目的がある使い方なら意義はあると思う。この場合の40万は精神安定に使ったのだ。毎月毎月足りないお金のことばかり考えてハラハラする生活は心に影を落とす。



投資や定期預金ができる喜び。

その後、40万のカードローンも完済でき、残すは教育ローンだけ。現在残約53万。これはまだ払っているけど、今年中に完済できそうだ。

おまけに、つみたてNISAと外貨預金と円定期もできる余裕が出た。おそらく、まだ車を持っていたとしたら、投資なんかできなかっただろう。あの頃の私は、投資するくらいなら服買う靴買う飲みに行く!なんだろうな。見栄っ張りだし。身の丈に合わないことがホント好きだったな……。

もし転職せずに前の職場のまま働いていたとしたら、やばいと思う。給料はよいから赤字にはならなかっただろうけど、残るお金は0だろう。見栄でいろんなものを買って、豪遊して、無駄遣いして1年、3年、10年と過ぎたときに、何も残せなかった自分の行動を悔やむだろう。


前の職場をやめるきっかけを作ってくれたパワハラ上司に、そして今の会社に入社させてくれた上司、どちらも感謝したい。