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お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるな

この手の話になった時にいつも挙げるのは中島みゆきの宙船(そらふね)だ。
この歌の詞はとてもシンプルで解釈なんか要らないし邪道かもしれないのだが、あえて思いのままに綴ってみようと思う。

以下で視聴できます。フルで聞いてほしいな✨✨

最初からクライマックス

始めからサビです。焦らずに聞いてくれ。
(以下がサビの歌詞)

その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな

非常にシンプルな歌詞なので素直に解釈して良いと思う。
・その船=自分自身
・お前が消えて喜ぶ者=いじめたり攻撃したり不快な事をしてくる奴ら
・お前の手で漕いでゆけ、お前のオールを任せるな=そんな奴らに従うな!

一番目 Aメロ

すでに開始のサビだけでご飯3杯はいけるのだが、まだまだ始まったばかりだ。ここからもすごく、エモい。

その船は今どこに ふらふらと浮かんでいるのか
その船は今どこで ボロボロで進んでいるのか
流されまいと逆らいながら
船は挑み 船は傷み
すべての水夫が恐れをなして逃げ去っても

この歌の詞は非常にシンプルだ。どれも素直に受け取って良い。

今、自分はどこでふらふらしているのだろうか。今、自分はどこでボロボロになりながらも頑張っているのだろうか。人や世の悪意に呑まれまいと必死に自分を保ちながら、足掻き、時には心に傷を負う。たとえ見てくれている人や助けてくれる人がいなくても。

まるで自分のことを歌ってくれているかのようだ。誰も助けてくれる人はいないのに、こんなに力強く自分のことを歌ってくれているのだ。涙ボロり。

一番目 サビ


ここでサビがまた来、さらに涙ボロり。

その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな

なんと力強いのだろう。なんと励まされるのだろう。うんうんと頷くばかりだ。

2番目 Aメロ+サビ

2番目は気づきの詞だ。

その船は自らを宙船(そらふね)と 忘れているのか
その船は舞い上がるその時を 忘れているのか
地平の果て 水平の果て
そこが船の離陸地点
すべての港が灯りを消して黙り込んでも

その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな

忘れていることはないか?俺たちは船だ。宇宙(そら)に行く船なんだ。果てなんてねえ。むしろそこから出発するんだ。たとえ誰が心の底で何を思っていようとも。

2番目の詞はとても大事なものを思い出させようと働きかける。「お前は船なんだ。行くべきところがあるんだぞ」と。

サビ前 Bメロ

さて、ここで次の問いかけがくる。

何の試験の時間なんだ 
何を裁く秤(はかり)なんだ
何を狙って付き合うんだ 
何が船を動かすんだ

シンプルに捉えて良い。自分の胸に手を当てて聞いてみよう。何か答えが出かかっているんじゃないかだろうか。

さらにもう一度同じ問いかけが続く。

何の試験の時間なんだ 何を裁く秤(はかり)なんだ
何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ

再度問われることで、今度はもう答えが出ているかもしれない。また、ここは是非曲を聞いて見てほしいところなのだが、ここの「何が船を動かすんだ」のフレーズは、とても熱くて激しいものだ。きっと次の瞬間、自分の溜め込んでいた思いがはじけ飛ぶだろう。

次がいよいよ、最後のサビだ。

最後のサビ

その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな
その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな

これが答えだったのだ。
このサビに自分の魂の叫びが込められる。溜め込んだものが涙や震えとなって出てくる。

自分は逆境にいるかもしれない。みんなが自分を悪く扱っているかもしれない。そんなことに流されるな。そんな奴らに自分のオールを任せるんじゃない。自分の手で人生を動かすんだ!!!

という感じです(賢者タイム)。とにかく、熱くて、オススメです。世の挫けそうな人たちに是非聞いてほしい曲です。

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