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どついたるねん。

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きっと仕事のためにはならないでしょうが、暇つぶしにはなるかと思います。そんな、エッセイです。(2019/10/1〜2021/5/23)
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2020年5月の記事一覧

「若者」は、若者文化の証人であり賢者である

若者とは何歳までを指すのだろうか。 自分が既にその枠からはみ出つつあることは承知しているが、しかし会社での私は今なおれっきとした「若者」である。 若さとは相対的なもので、20代前半から60代半ばまでの「大人」のみが揃う「職場」という環境では、若者の基準は少々引き上げられてしまうのだ。 職場において、「若者」は「若者」であるが故に、年長者から飲みに誘われることが多い。 特に独り暮らしだと、その傾向は強くなる。 「お前、ちゃんと飯食ってるか?」という、十年前のヒットソン

傘をパクれる人間、パクれない人間

雨の日は、傘を持って家を出る。 まあ至極当然の行動だ。 季節は次第に夏へと向かっているが、まさか大人が「涼しい!」などと言って、進んでびしょ濡れになるわけにもいかない。 その日は朝からシトシトと雨が降っていた。 私はコンビニに行くため、傘を持って家を出た。 夜の雨は少し肌寒くて、上着を羽織ってこなかったことを後悔しながら、私はコンビニにたどり着いた。傘立てにビニール傘を挿して、店内に入った。 適当に買い物をして外に出て、傘立てを見た。 そこに私の傘はなかった。

パワプロで同名の選手を作られることについて

ずっと疑問に思っていることがある。 どうして男は、パワプロで知り合いと同じ名前の選手を作りたがり、そしてそれをその名を拝借した当人に、能力値とともに言うのか、ということだ。 パワプロこと「実況パワフルプロ野球」は、コナミから発売されている野球ゲームのシリーズ名称だ。1994年に「実況パワフルプロ野球'94」が発売されて以来ほぼ毎年、最新の選手データを収録した最新版が発売されている。 野球ゲームなので、もちろん野球の試合をすることが大きな目的であり、そのためのモードも複数

予防接種が嫌いだった

小学五年生の冬、私は生まれてはじめてインフルエンザに罹った。 その日は、朝起きるなり身体がだるく、起き上がろうとしたところ嘔吐してしまった。 熱を測ると、39℃以上出ていた。 以降は当然、親戚がやっている内科医院に行った以外は外出せず、薬を飲んで寝ていたが、倦怠感や熱っぽさはなかなか収まってくれなかった。 これが治ることは、もう一生ないんじゃないか、と不安になるほどに。 翌年、私はインフルエンザの予防接種を受けた。 その年は中学受験が控えており、感染症のリスクは軽

有給休暇を取りたい

会社員として働き始めて、それなりの時間が経った。 その間に、かつて苦手だったことが出来るようになったり、反対に苦手だなと思うことを新たに見つけたりした。 けれど、ずっと変わらず私の頭を悩ませている問題がある。 有給休暇が取れないのだ。 有給休暇。 雇用主から賃金が支払われる休暇日のことだ。有休などと略されて呼ばれることが多い。 それが、私はどうにも取れないのだ。 取ることが禁止されているわけではない。 よく話をする先輩など周囲の人はみな、適当にそれを消化してい