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研究室を変えたい人が確認するべきポイント

本記事は、研究室を余儀なく移籍になる人や、何となく変えたいと思て散る人に知って欲しい内容になっています。

大学院へ進学するタイミングで、別の専門に興味を持ったり、学歴の更新を目的にして、別の研究室や大学院へ変える選択をする人もいます。

その一方で、今所属する研究室が億劫で離れたい場合や、振り分けによる人数漏れがきっかけで異動する場合、どういう境遇になるのでしょうか?

結論をいうと、受け身な学生は厳しい状況に立つことになるでしょう。
そうでない学生には、暇を持て余さず研究に打ち込める刺激的な生活が待っているでしょう。

経験者である私が、一例をもとに説明します。


1. 修士になるということ 

修士からは、立ち回りを変えることになる特徴的な前提があります。
それは、授業でも研究でもあらゆるシーンで、自発的な行動を要求されるということです。

研究室を変えた人に限れば、まずテーマ決めからあなたに委ねられます。

ここで教授が修士に求めるのは、自分でやりたいことを発見して、学生自身が問題を提起し、新たな研究テーマに向かうことなのです。

しかし、研究室が積極的でない理由で変わった人の場合、それなりの根拠や熱意を持たせたテーマ選びは、難しいと思われます。

その場合でも、教授が既にあるテーマの中から、適当に割り振ってくれることを100%期待してはいけません。仮に割り振られたとしても、比較的簡単なテーマはまずありえません。なぜなら、簡単で成果が短期的に出しやすいテーマは、リスクを分散し学部生に優先して使われる可能性があるためです。

そして私のように、最低限の素材をベースに、テーマはこれから自分で検討することになる場合もあります。

つまり、何をするのか定まっていない宙に浮いた状態で、多忙な修士生活がスタートするのです。

テーマを与えられた学部を経験したが故に、何のために学校に来るのか分からなくなり、毎日かなり焦っていました。

そして研究能力に疎かった私の場合、案を持って行っては却下、を繰り返し、気が付けば新規テーマの立案だけで、半年もかけてしまいました。
(ちなみに、博士ではテーマの立案は当たり前な模様。凄い世界です)


2. 進捗のスピード感が大事

次に待つのは、同期や後輩との進捗格差。

まず、新しい専門領域の用語や法則を最低限理解するだけでも、簡単な書籍を数冊分、論文を数本分は理解する必要があり、実はかなりの時間と労力を要します。専門が近くない場合、前の知識はほとんど役に立ちません。

そして、1年分の貯金がある同期達に対して、ほぼ0からスタートする自分の進捗報告は、全くの別モノです。一方で、卒業に必要なラインは同じであるため、のんびりはできません。

また、あなたの上に類似テーマを担当し、教えてくれる先輩は居ません。
修士からは専門的授業や就活も加わり、スキマ時間でしか研究できなくなります。よって頭は常時フル回転、効率も最大限に追求してさばく必要があります。

結論、テーマ決めや進捗の焦りもあって、会社員時代より忙しいことが多く、終始宙に浮いたような生活だったと思います。

3. まとめ

以上から、研究室変えに悩んでいる方が抑えるべき判断材料ポイントをまとめます。

テーマ決めや日々の進捗に影響するポイント
①専門の事前知識があるのか?
 とにかく、最初ほど必要なだけ大量の論文や資料を読み込みます。
②新しい専門に興味が湧くのか
 自分がどんなことをしたいのか、理由も含めて言語化する必要があります。

研究生活やメンタルに影響するポイント
③教授の人間性や学生の雰囲気を理解できるか?
 多忙な中、彼らに助けを求める場面が必ずあります。
④時間や同時並行タスクに日々追われてもいいか?
 のんびり研究できない可能性も高く、人によっては就活に影響します。

の4つが主なポイントになると思います。


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