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窪野の彼岸花群生地① 〜愛媛写録〜

 台風一過のある日、SNSで満開になっていると情報を得ていた窪野の彼岸花群生地に行ってみた。
台風の被害が心配だったけど、確かに倒れているものも多かったものの開花状況はまさに今が満開という感じだった。ちょうどいい時に来た台風が恨めしい。

土曜日ということもあり、朝からたくさんの人出。
SNSで知られるようになってから毎年たくさんの人が訪れるようになった。
一面の赤い絨毯、たくさんの人が見たいのは当然だと思う。

しかし、この周辺は駐車場が十分にあるわけではないので毎年路駐が酷い。
丹精込めて育ててらっしゃる地元の方々と、毎年この時期はきっと色々嫌な思いもされているだろう現地の方に、感謝とお詫びの気持ちを込めて、撮るからにはと丁寧に撮影してきた。

車で連れて行ってもらうも案の定停める場所はないので、かなり下の方で降ろしてもらっててくてく登っていった。まあまあな坂道である。

途中地元の方に、「台風でだいぶ倒れてるけど、まぁ行ってみてくださいな」と声をかけていただいた。やはり、台風で倒れてしまっているらしい。

群生地に行くまでの道に石垣があった。

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石垣には時が閉じ込められている気がする。
その昔、誰かがこれを一生懸命積んだのだろう。
それが今もこうして残っている。
その時代に生きた人の命を感じさせるからか、とても心惹かれるものがある。

歩みを進めていくと、色々な場所で彼岸花が咲いていた。
野草と共に土手に咲く彼岸花。
種が飛んだのだろうか。

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台風の雨の名残で彼岸花にはたくさんの水滴が付いていて、それがまた美しい。
よく見たら小さな蜘蛛が花びらの隙間に上手に隠れていた。

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田んぼと彼岸花の風景に、日本人としての何かを刺激された気がしてしばらく夢中で撮影していた。まだお目当ての群生地には到着していないのに、すでに十分楽しんでしまった。

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群生地へ向かう道は実はこの横に車道があってそちらの方が通りやすいが、私はいつも必ずこの道を通る。自然あふれるこの道は、彼岸花はもちろんのこと様々な野草も咲いていて歩いていて楽しい。

ここも綺麗に咲いていただろうに、台風の影響で倒れているものが多かった。

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それでもこうして美しい姿を見せてくれる。
どの場面も全部切り取りたくなる。

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ほんの5分ほどの道を歩くだけでこんなにも楽しい。
私が歩けば5分の道が10分にも20分にもなってしまうので、同行者にはいつも申し訳ない気持ちになる。
写真を撮るときは、ひとりが一番良いのである。

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