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詩 『死に向かう二十歳のうた』 7 

破滅



「破滅したいと思ったりすることない?」



昼の喫煙喫茶

あなたはタバコをふかしながらそう言う


タバコを吸う父を避けたこともない

タバコを吸う友達をよく喫煙喫茶に連れて行く

いつも誰かの副流煙を吸っている


私は死に近づいている

誰かに少しずつ殺されながら


いつもそう考えている


これは破滅だったのか

破滅というのか

私がしていることは少しずつ自分を死に導く破滅だったのか


「私は少しずつ破滅しながら生きているつもり」


あなたは笑った


「もっと破滅したいとは?」

あなたはタバコを1本差し出した


深く吸うと

私は初めて自分の肺が汚れるのがわかった

私はあなたに殺されている


少しずつ、少しずつ

私は誰かに殺されながら

生きていく

死を自分の中に蓄積しながら

生きていく

死がどんどん尾を長くして

いつに日か

その重みに耐えることができずに

死んでいく

それがなんだか心地いいのは

なんでだろう



・・・


はじめてタバコを吸ったときに書いた詩です。
これは多分恋でした。笑

2024/06/25

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