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プロジェクトの「キックオフミーティング」の押さえるべきポイント

「キックオフミーティング」とは何か?一言で言えば「プロジェクトの最初の公式なミーティング」だ。「キックオフ」というサッカーの試合開始時にボールを蹴り出すとことから来ている。

キックオフは非常に大事。その意味を改めて考えてみたい。本日のnoteは、今の私自身の現状に合わせて再編集・加筆しています。

もし貴方がプロジェクトマネージャーだったら?

1 キックオフミーティングの準備の前に

キックオフミーティングを準備する前に、押さえておきたい貴方自身とプロジェクトメンバーの心構え。

1-1 メンバーの状態

プロジェクトは不確定要素が多い。だから会議に召集された参加メンバーは、最初から「プロジェクトが絶対成功する。心配することなど何も無い。」と思っている人は皆無。「口に出さないかもしれないけれど、不信感をある程度持っている、不信感の芽がある」それが普通だ。

<ポイント>
プロジェクトは不確定要素が多い。だから「口に出さないかもしれないけれど、不信感をある程度持っている」それが普通。
不信感という言葉が過激ならば、不安感を持っている。でもよい。

「メンバーに不信感・不安感」があるのが普通。という心構えから始めよう。お気楽に考えない、メンバーの状態と向き合う事が大事。


1-2 プロジェクトマネージャーは過度の期待を持たない

貴方がプロジェクトマネージャーだとしたら、理想は「参加メンバーがプロジェクトの目的を腹落ちして、一致団結してプロジェクトに邁進する状態にする。」を目指したいだろう。

でもそんな理想の状態は非常に難しい夢物語とまず認識しておく。新人プロジェクトマネージャーなら、メンバーだったときの事を思い出して欲しい。多少なりとも「不安」は合ったと思う。

「一致団結してプロジェクトに邁進する状態にする」これはプロジェクトを進めていく過程で醸成していくもの。1回のミーティングで醸成できない。じっくりチームビルディングを醸成する過程でつくっていきたい。

<ポイント>
簡単に理想的な状態になることはない。
プロジェクトマネージャーの貴方自身が過度の期待を持たない。


1-3 押さえるべきは「不信感は顕在化させない。

キックオフミーティングを甘くみてはいけない、手を抜いてはいけない。プロジェクトがスタートダッシュできるか、またはマイナスからスタートするのか。この瀬戸際の攻防。キックオフミーティングの準備の手を抜いてしまったために「不信感が顕在化」してしまう。はよくある話し。

<ポイント>
プロジェクトがスタートダッシュできるか、またはマイナスからスタートするのか。この瀬戸際の攻防。

一度「不信感が顕在化」してしまったら、この不信感を「極力"0"」の状態に戻すだけでも、多くの時間がかかる。疑問を解消するための資料を作ったり、ミーティングを個別で開いたりとか色々とね。本当に面倒くさい。

<ポイント>
前項の「一致団結してプロジェクトに邁進する状態にする」でという理想の状態を目指すまえに「不信感が顕在化」させない。

ここがポイント。
そしてここにはお作法がある。押さえるポイントがある。


2 キックオフミーティングで押さえるポイント

「不信感が顕在化」しないようにキックオフミーティングでは何を伝えるべきか?例えば60分の会議で何を話すべきか?アジェンダはどうすべきか「何をどの順番で伝えるべきか?」まずはポイントから。

1) プロジェクトの概要と目的とゴールを共有する。

まず「プロジェクトの名称」を改めて伝える。

そこから、
・プロジェクトは何のために行うのか?大義名分は何か?(目的の共有)
・どんな状態になっていれば成功なのか?(ゴールと成功の定義)
・プロジェクトの期間は?(上記を何時までに達成するのか?)
・プロジェクトの制約条件も伝える。

<ポイント>
「プロジェクトの名称」は大事。コードネームでもよい。ちゃんと考える
プロジェクトの目的、ゴール、成功の定義、期日をしっかりと伝える。

2) 参加メンバーへ役割を伝える。

体制図を用意し、そこに参加メンバーの名前を入れる。
参加メンバーへやって欲しいこと。役割を伝える。

<ポイント>
参加メンバーへやって欲しいこと。期待していることを伝える。

3) 目的の達成、ゴールに至るまでのプロジェクトアプローチの素案を共有する。

どのようにプロジェクトを進めていくか?この素案のイメージを共有する。「詳細は参加メンバーと今後を詰めていこう!という姿勢で望む。

数回分の会議のテーマを用意しておくのも効果的です。

<ポイント>
役割を伝えプロジェクトアプローチの素案を共有することで、参加メンバーの当事者意識を醸成し巻き込んで行く。

4) プロジェクトの基本ルールを伝える

コミュニケーションは何が基本か?
メールか、Slackか、メッセンジャーか。

課題が発生したら、誰に相談するのか?どう解決するのか?
(相談はプロジェクトマネージャーへ、まずSlackで連絡、解決手段については週一の定例で、緊急度が高いものは即対応など)

定例会議はどうか?
何時行うか、誰が会議のオーナーか、議事録係は誰か、誰を呼ぶのか。

プロジェクトのグランドルール
プロジェクトの進行やチームビルディングの視点において、グランドルールを作っておく事は割と鉄板。
例えば
・会議には時間通りに来る
・会議では必ず何かしらの反応を行う。
・休む時は早めに言う。
など。
ただ、グランドルールはメンバー全員でつくった方が良い場合も多いので、キックオフミーティングの枠に入らない場合は、次回のテーマの1つ。とするのもよい。

<ポイント>
プロジェクトのルールは決めておいた方がいい。
そしてルールはプロジェクトの進行に応じて変化していくと言うことも忘れない。


3 キックオフミーティングのアジェンダ

60分ならこんな配分が良い。
16時スタートなら、

16:00-16:05(05分):1. アイスブレイク / アジェンダ共有
16:05-16:20(15分):2. プロジェクト概要(目的とゴール、成功要因など)
16:20-16:30(10分):3. 体制図と参加メンバーの役割・各自自己紹介
16:30-16:35(05分):4. プロジェクトアプローチ(案)
16:35-16:40(05分):5. プロジェクトのルール(案)
16:40-16:55(15分):6. 質疑応答
16:55-16:58(03分):7. 振り返り
16:58-17:00(02分):8. 次回の案内

とても大変です。時間は本当に短い。
だけど、準備をちゃんとすれば大丈夫。


4. 最初にやることはメンバーの時間確保

大事な事だけど、つい後回しにしちゃう場合が多いミーティング招集。キックオフミーティングはプロジェクトに関わる人は基本的に全員呼ぶが鉄則。プロジェクトをやると決まったら、まずメンバーの時間確保を優先しましょう。


アレとソレを組合せてみたらコノ課題を解決できるソリューションができるよね?と言うパズルをやるような思考回路です。サポートして頂いた費用は、プロジェクト関連の書籍購入やセミナー参加の資金にします。