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秋の奈良散策記

昨日、奈良に行ってきました。
生駒や桜井にはちょこちょこ遊びにいってたんですが
奈良市を訪れるのは、二十数年前くらいぶり。

京都には去年と今年で80回は行ったと思うし
神戸にも年に何度かは行っているのですが
どちらも、既にルーチンが出来上がりつつあって
そういうのが全くない街に行ったら楽しいだろうなって思い
近鉄電車に飛び乗りました。

近鉄奈良駅を降りてすぐに奈良県庁がお迎えしてくれる。

やはり、昔の記憶は抜け落ちてしまうもので
奈良も京都と同じ古刹だから、
まったりお寺を巡れるだろうな〜と思っていました。

でもね。
奈良と京都って、全っ然!!違うんですよ!

京都は四大元素で例えるなら「風」というか
潔癖なくらい清潔で管理が行き届いてる感じなんですが

「埴」っていうんですかね。
奈良は土や動物の匂いがして、優しいんです。
「土」の状態を許すってことは優しくないとできません。
虫だらけで、動物の糞や埃がある。ものすごく民主的なんです。

それで、てくてく歩いてると
ふとある街を思い出しました。

それは中国・シルクロードの起点 西安です。
楼閣が少し砂埃で汚れて、それを気にもしないおおらかなところ
街のにおいや
漢風な建築が鼓楼を思わせるところ…など

西安で見た色使い

何を隠そう、僕自身も親戚の半分は奈良県民。
元々、関西の中では一番奈良に親近感があったんですが
来ないとこんなにも忘れてしまうものなんですね。
本当に、奈良も京都も神戸も大阪もそれぞれ個性があって面白いです。

絶品の鯖寿司が450円!
大華厳門も、シルクロードの終着点の名残が感じられる

今回の奈良へのお散歩、もちろん一番の目的は
東大寺大仏殿です。
冬に高野山を訪れて以来、仏教に惹きつけられて堪らない僕なのですが
大仏殿にある盧舎那仏は、大日如来とも言える存在で
仏教的な世界観をこの世の中の具象として捉えたとき
とても面白く、有難い存在なのです
(現在、精意勉強中なのでこういう記述で留めておきます…)

オリエンタルな雰囲気の宝珠
子供の頃何度も来たけど、こんな有難い場所だったなんて…

修学旅行生も多かったです。
あと、観光で来られてる方と笑顔を交わし合ったり
何気ないことですがそういうことがこの上なく幸せでした。

この日は出発時刻も早く、時間もたくさんあったので
もっと先にある名所も巡ることに。

こういう味のある建物も、好きだな〜
働く現場。人生という感じがする

看板に沿って歩いていたら
若草山に着きました。
大空に湧き立つ雲と、青青とした芝生を見ていると
なんとなく不思議な感覚に。

自分の足で、大阪からここまで辿り着いたことが
ちょっと信じられないというか
電車乗ったにしても、ちょっと簡単に来れすぎじゃない?っていう
何となく、まやかしの世界の中で「若草山」って演目の
プラネタリウムを見ている気持ちになりました。

札幌行ったときも同じ気持ちになったな〜
でも、そういう感じ嫌いじゃないです。
壮大すぎるものを見たら、
普段気付かないモノに意識がいくのかもしれないですね。

寝そべったら気持ちよさそうだけど…
奈良市街が見渡せる

それで、ようやく春日大社に。
ここまで来れたら大満足。

人生のこととか、色々お願いしてきました。

ずっと関西人をやっている僕ですが
春日大社に来るのは生まれてはじめて。
奥の院まで行ってきましたよ。

途中、出会った鹿と一緒に写真を撮ろうとしたんですが
突進されてしまいました。
それ見た外国の方が「大丈夫?」って言ってくれて
大丈夫だよ〜って返したんですが
もうちょっと世間話したら良かったかな。

昔だったらそういうときFacebook交換して
友達になったりできたけど、
30になると段々そういうことに勇気が出なくなる

突進した鹿君。でもかなり手加減してくれた感じする
鹿の跡
この鹿のオモチャ、令和時代にも継承したい!
なら町

帰りになら町に寄っておいしいご飯を食べました。

あー楽しかった!

それで今日ふと
今回の奈良もそうだし
京都や神戸、白浜や有馬温泉とかもそうなんだけど

関西人にとってこれらの場所って
子供の頃から今に至るまで、何かある度に訪れた
親しみがある身近な場所だと思うんですが

もう人口の3分の1が首都圏在住の方で
国内の人口比でいうと、関西圏の人間なんて10分の1なので
これらの場所はまあ、生きてて精々1、2回行くか
もしくは1回も行かないかってくらいの存在になっちゃたんですよね。

奈良や神戸を懐かしいってフェーズで語れないんです。
これ、ちょっとした恐怖ですよね。

まあ、ちょっと湿っぽい話で〆ちゃいましたが…
行ったことないところドンドン訪ねてみたいですね。

と、言うことで by奈良!

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