応募120件!3Dプリント猛者が集った「もじゃコン」結果発表
こんにちは。3Dプリンタを愛し、3Dプリンタに愛される企業、株式会社メルタです。
3Dプリントを始めると避けては通れない印刷ミス、その結果生まれる「もじゃもじゃ」。単に失敗で片付けるにはもったいない、悲喜こもごものエピソードや偶然成り立つ美しさを讃えるべく、「もじゃもじゃコンテスト」を開催しました。
開催期間2週間で、#もじゃコン のハッシュタグと共に集まった投稿は、なんと120件! 想像を超える盛況に審査も難航しましたが、アツい議論を経て決定した、栄えある各賞を発表いたします(審査員の偏愛コメント付き)。
審査員① ハマナカ:メルタの偉い人。審査に合わせてパーマを当てたが、想定より髪が短く単なる寝グセみたいになった。
審査員② ミヤコ:メルタの元インターン。ハマナカに弱みを握られており、本コンテストを企画。
【デカさ部門賞】 巨大化の果てに
まずはデカさ部門賞。その名の通り、デカさだけで評価が決まります。ひたすら量で殴り合う戦いを制したのは、 有限会社Bダッシュさん の投稿です!
「子供のおもちゃ 🦖 を巨大化させるはずが 出社したらこんなことに ... 」とのコメント。ティラノサウルスを作るどころか、ジュラシックな衝撃をもたらす隕石級のもじゃもじゃが生産されてしまいました。
推定で50~60cmの高さを誇るもじゃは、多くの投稿の中でも群を抜いたボリュームでした。景品のフィラメントで少しでも傷が癒えれば幸いです。
ハマナカ:デカさが分かりやすくて良かったです!
ミヤコ:56時間にも及ぶタイムラプスを見ると頭を抱えたくなります。
【美しさ部門賞】 現代的彫刻、モジャのヴィーナス
芸術的観点から評価する美しさ部門賞に輝いたのは、CashTHLoさん。ミロのヴィーナスという芸術作品が、3Dプリントで比類なき変化を遂げました。
半壊したミロのヴィーナスは朧気ながらもその輪郭を保っており、まるでモザイクがかかっている様子は情報が溢れる現代社会においての匿名性を表現しているよう。景品の縮毛矯正ジェルでさらさらになってください!
ミヤコ:もじゃの醍醐味は偶然性なんですよ!2度と同じものが作れないからこそ、一期一会の美しさが輝いているように感じました。
ハマナカ:おっぱいにモザイクがかかっているみたいで良いよね。
【エピソード部門賞】 青春とはもじゃもじゃである
もじゃの背景にある物語を評価するエピソード部門賞に輝いたのは、
Onigiri.しーおー.jp さん! ご本人の文章と合わせてお楽しみください。
たしか、あれは高校の文化祭の時に「顧問の顔を3Dプリンターで作ろう」となって第一回目の印刷の時、土台が反りあがって座標が狂いこんなのになったんだ。それを頭の上に乗せて「アフロ」とか、黄色い丸いものを印刷して「目玉焼き」とか言いながら遊んだなぁ...
それで5回ぐらい印刷に失敗してできたのが文化祭前日の19:30頃。
そこから動画を編集して、動画ができたのが22:00頃。
家に帰って動画を出力して最終的に完成したのが当日の朝3:00。
多分一生の思い出になるわ。
背景に写る教室の椅子や机、文化祭という単語やアフロにしてはしゃいだエピソードからは、青春とPLAフィラメントの甘い香りが漂ってきます。
差し上げる景品は、ベビースターラーメン1ヶ月分。そう遠くない未来、もじゃもじゃの感覚を、駄菓子のように懐かしむ日が来るのかもしれません。
ハマナカ:高校生なのに徹夜して、5回も繰り返しているのが泣けるよね。無邪気でパワフルな青春っぽさを感じるし、ぜひ完成品も見てみたいです。
ミヤコ:このもじゃもじゃが顧問の顔だったと思うと、ちょっと怖いかも...
【オーディエンス部門賞】 もじゃよ、ネットミームになれ!
想定外の盛り上がりによって新設したオーディエンス部門賞は、Twitterの投稿へのいいね!数によって評価される特別賞。こちらは250近くのいいね!を集めた MasudaMasaru さん が受賞しました。
理想と現実の乖離を、ネットミーム「顧客が本当に必要だったもの」に照らして見事に表現してくれました。いやしかし、達磨落としのように連なったモデルの見事なことよ...!
画像出展:ニコニコ大百科「顧客が本当に必要だったもの」
まだまだ一般には知名度の低い3Dプリンタですが、誰にでも伝わるような存在になると嬉しいですね(もちろん失敗しないのがベストなのですが...)!
【特別賞】 もじゃのある生活
最優秀賞発表の前に、審査会で話題になった作品を紹介いたします。恐縮ながら景品の用意はございませんが、それぞれ賞の名前をつけたので、履歴書やポートフォリオに「○○賞受賞」と書いていただいてOKです。
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まずは、生活感が滲み出た作品にお送りする、もじゃもじゃ文学賞。もじゃもじゃと現代日本が重なる瞬間を切り取った、きわめて私小説的で儚げな2作品に贈呈します。
SAZANKA Robotics/FRC8615さん(写真左) の写真から伝わるのは、実家感ビンビンな畳の感じや、クッションを敷いているこれ以上ない生っぽさ。まるで正座しながら印刷している姿が浮かんでくるようです。
にゃんつぁーさん(写真右)の投稿は、朝日が差し込んでいる感じがたまりませんね。朝帰り賞、あるいはワビサビ賞と言っても良いかもしれません。
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続いて、ちくわてっくさん に 目の付け所がシャープで賞 を差し上げます!コンテストにはもじゃもじゃならぬブヨブヨ系も多く寄せられたのですが、ちくわてっくさんは「あまりに官能的なフォルムの虚無が生まれてきていたので目をつけてあげました」との発想で、生命を宿らせてくれました。
大阪万博のアレを彷彿とさせる、その着眼点(物理)にアッパレです。
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最後の特別賞は、コンテスト開始直後に投稿してくれた結奈*さんに。スピード感もさることながら「イベント直前に展示用の推しを印刷して外出、帰宅して確認したところそこには推しではなく綿あめが存在してました」という悲しいエピソードもいとしさMAXです。
差し上げるのは、おしまくり(推しを押し出したらお死になった)賞です。すみません、これが言いたかっただけかもしれません。
【最優秀賞】 すべてを制した「王」の誕生
さてさて、いよいよ最優秀賞の発表ですが、選考にはかなりの時間を費やしました。 なんせ、まだ世の中に「もじゃもじゃの最優秀賞」という概念は存在していないのです。量なのか? 美しさなのか? それとも他の何かなのか?前例のない評価基準を求め、審査員の議論も迷走します。
ハマナカ:うーん、なんだろう。発展途上国の納屋に置いてあって、それを見た若者が感銘を受けて井戸を掘り始めるような感じの...
ミヤコ:🤔 は?
ハマナカ:それがないから日本が平和だと感じるような...
ミヤコ:🤔 ちょっと何言ってるかわからない。
最終的には「後続のもじゃもじゃの見本となるような、威厳があるもの」に基準を統一。第1回の覇者として、堂々たる威厳を持つものを探した結果、最優秀賞として選出されたのがこちらの作品。
第1回もじゃコン最優秀賞に輝いた、 Delphis さんのもじゃもじゃ
3Dプリンタから溢れ出る規格外の大きさと勢い、さらには天の川のように煌めくギャラクシー級の美しさ。黒く煌く邪悪で強そうな様から、もじゃ界のラスボス『盛邪王(もじゃおう)』として崇め奉られることでしょう。
投稿いただいたDelphisさんには、景品のWi-Fiカメラで盛邪王が暴れ出さないよう見張っていただければ幸いです。
俺たちの「もじゃもじゃ」はこれからだ!
こうして幕を閉じた、第1回もじゃもじゃコンテスト。皆様の力作・意欲作・怪作に、運営側も心躍る日々でした。投稿いただいたすべての皆様に、改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました!
もしかしたら、次回の開催もあるかもしれません。素敵な(?)もじゃもじゃが生まれたら、そっとカメラロールに保存しておいてくださいね。
以上、もじゃもじゃに負けずものづくりに挑む皆様を応援する、株式会社メルタがお送りしました。
それでは、また!
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