世の中に背を向けて

教室から抜け出して太陽の下
電車の窓には
後戻りできない場所が映る
追いかけた夢を
掴みそこねて何度も泣いた
あの激しさはいつも裏目に出る
誰の言うことも聞かない頑固さは
まわりの見方ひとつで
彼女の目つきをきつくした
校庭の隅に転がるボールが
取り残されてく
自分のように見えた
なんで分かってくれないのと
叫びたくなる
髪の色を変えた
その日から
世の中に背を向けて
彼女は歩き出した

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