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国連、海外勤務:日本人の強みが輝く

Gender & Diversity Labの新津茉莉花です。
海外に出ると、自分が日本人であることを認識します。
私は海外経験を経て、日本人のよさみたいなものを感じるようになりました。

グローバルに働いていくためには、日本人はもっと主張した方がいい、とか、YesとNoをはっきり言わないとだめだとかっていうのを聞いたことがある方もいると思います。
これはある意味正解。
だけど、極端なのはよくないなと思う。
なぜなら、それって見方を変えると日本人の良さでもあると思うので。


イギリス大学院にて:人の話を遮れない日本勢

イギリスの大学院留学時代のこと。留学生で望む人は、本コースが始まる前の1か月の間、現地に前のりして準備コース(Pre-sessional コース)を取ることができました。
(ちなみに、このPre-sessionalコースはアカデミックライティングが学べたり、留学生活に慣れたり、同じく留学生の友達を作ったりすることができるので、もし機会があるなら極力参加するといいと思います。)

Pre-sessionalコースで一つよく覚えているのが、ディベートの授業。ディベートの授業では、「必ず一人1度以上発言する」というのがタスク。これができないとそのコースをクリアできないという条件。

クラス構成は日本人が4人、インド人1名、バングラデシュ人1名、イタリア人2名、メキシコ人1名、韓国人1名。
ディベートが始まってみて、驚くことに日本人が全然発言しない、というかできない。
特にすごい発言しまくっているのがバングラとインド勢。彼らの発言の勢いがすごすぎて。
日本人って「人の話を遮るのは失礼」って身についているから、彼らの発言が終わるまで待ってるんだけど、ぜんぜん発言が終わらないから、発言の機会がまったく回ってこないっていう構図。

それに対して彼らは他の人の発言を遮る、遮る。
発言のタイミングがかぶっちゃって、彼らが同時に話し出したんだけど、二人とも相手に発言の機会を譲らず、ずーっとかぶったまま相手より大きな声を出して、話し続けるし。
話すタイミングがかぶったら、相手に話す機会を譲るのがマナーだと習ってきた日本人としては、「より大きな声を出した方が勝ち」的な勝負はそもそも異文化すぎるわけ。

私がようやく話だそうとしたら大きな声を出すバングラの彼の声にかぶってしまい、チーン。でも、それを見かねた他のクラスメートが「今、茉莉花がしゃべるから!」って言ってくれて、ようやく発言できた。
その後も、日本勢が発言できるよう、他のクラスメートが「今〇〇が発言するから聞いて!」とか言ってくれてようやっと全員発言できました。

国連にて:陰(かげ)の立役者、日本勢

国連で働いてみて思ったけど、この大学院のディベート授業の構図って国連でも存在してる。ってことは普遍的かも?
やっぱり会議でガンガン発言するのが、ヨーロッパの方、アメリカ大陸の方、それから南アジアの方、が多い。特に私の経験だと南アジア出身の方は会議での発言がすごい力強い。

それに対して、日本人ってやっぱりむやみやたらに発言しない。
けど!よく見ていると、日本人っていい働きをしているなあと感じることがたくさん。
会議中、
ここぞって時にすごい革新的な発言を一つする、とか。
みんなが好き勝手言って収集つかなくなっている時に、みんなの意見をうまく要約して次に進めるように進行役をかって出るとか、
自主的に議事録を作って、みんなにシェアするとか、
言いっぱなしではなくて、会議の最後に「誰がいつまでに〇〇する」みたいなまとめをする、とか。
あとは、基本的なところで、
会議時間には必ず会議室に来ている、とか、
会議で決まったことをちゃんと実行して上司に報告する、とか。

こういう陰(かげ)の働きみたいなのを、国連において本当に素晴らしく自然にこなしている日本人の方が多かった。

まとめ:日本人のよさを生かして活躍して下さい!

見ている人は見ている。
確かに、会議の時に発言をうまくする、パフォーマンス的にするという技術も大切で、それはある程度は身に着けた方がいいと思う。
でも、自然と身についている日本人としてのビジネスマナーとか仲間への貢献の意識とか、そういうのは逆に国連、そしてグローバルな場面で強味になる!

日本の人がもつよさ、みたいなものに誇りをもちつつ、グローバルに活躍してください!

(Photo:UnsplashAntennaが撮影した写真)




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