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【詩】断ツ絶ツ勝ツ活

一瞬だけ飛行機雲が紫を帯びた夕刻
何故か無性に撃ち落としたくなった

ラム酒に踊らされる夜の哭
重低音のリズムで揺れる脳

寄りかかるなら徹底的に
生半可で来られた日には
こっちもバランス取るの
難しいんですよねぇえ。

堕ちるなら徹底的に
理想と現実の乖離を
直視しながら墜ちろ

なんもかんも捨てちまえ

道徳心
理性

自制

正義
こころ

落ちて堕ちて墜ちていけ
FallingDown.

ちょいまち、ちょいまち黒い死装束
なんもかんも失くしたらどうやって
生きる理由をさがせばいいのですか

知るかいそんなもん

煙草のフィルターと一緒に
捨てたのはあんさんでしょ
葉や灰と違うところはねぇ
一生無に還れないとこなの

きっと目の前にいるあなたは大鎌を持っている

おいおい、酔っ払い。
戯言はその辺にして早く
お布団にでも入んなさい

いっそそっちに連れてってはくれないかい?

否。
あんたが来るには早過ぎる
もう少し肺を傷めつけてさ
胃と肝臓潰してから来いよ

そうですかい、分かったよ。

分かりゃあいいんだ分かりゃあね
ニコチン、タール、アルコール。
いのちを削るには十二分でさぁな
生きるために死を近づけりゃいい

秋風がちらつく初夏の夜下がり

無様に死ぬ為に生きるがいいさ
精々残り数年、頑張んなせぇ。

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