「美麗」

霜の降りた早朝
朝陽とのコントラスト
何と美麗か

昨日の夕焼け
夜を迎える橙色
何と美麗か

仕事納めの下校指導
卒業生が会いに来た
一人は隣のクラスの子
一人は初めて担任した子
一年目の私には不明だらけ
苦労をかけてしまったね

卒業の瞬間
私は職場に行けなかったんだ
久々の再会に笑顔をくれた二人
「こんなに痩せちゃって」
なんて言葉をくれて泣きそうに
－大丈夫、健康的に痩せたから。
隣のクラスの子が元通りになれるからと
苺のチョコレートをくれた

二人はまるでサンタクロース
元気を一度消失した私にとって
こんなプレゼントは贅沢過ぎるよ
ありがとうね、ありがとうね。
新天地でも楽しく元気でね。

人生は九十九の苦痛と
ひとつの煌めく幸福
私の人生観である
漆黒の闇に煌めく光の
何と美麗なことか

幸福の光を求めて
鼓動が血液を流し
息を吸っては吐く

何処に煌めきを求めるか
忘れては絶対にいけない
その煌めきが貴方を生かすのだよ
顔をしっかり昇らせた
朝陽が私に語りかける

真っ暗闇の奥底のど真ん中
そこに煌めき輝くその光の
なんと美麗なことだろうか

光をくれて、ありがとう。